劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスでライター、編集者をしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

りゅーとぴあマガジン 三谷幸喜インタビュー

2011-12-28 17:20:43 | 執筆
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館発行の「りゅーとぴあマガジン」2012Winter vol.27で、
下記執筆しております。


■三谷幸喜 インタビュー  ※ウェブでもお読みいただけます。コチラ

最新作『90ミニッツ』のことや劇作についてなど、語っていただきました。
『90ミニッツ』東京初演前にうかがったお話ですが、
新潟公演が来年2月なのでこのタイミングでの露出となりました。

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三日月に美しい人を想う

2011-12-27 23:45:56 | その他


昨日の夜空に輝いたのは、硬質な白い輝きを見せる三日月。
その鋭利なほどの細長さも、実に印象的だった。

この月にふと、資生堂時代の山口小夜子を思い出した。
彼女の冴え冴えと透き通るような白い肌や、ミステリアスな目を。

  

あるいは、誰もが山口小夜子を想起した、ノエビア化粧品の鶴田一郎のイラスト。

晩年近く、簡単にご挨拶したことがあり、ご本人の気さくさや愛らしさも魅力なのだが、
ここで言うのはあくまで、資生堂の作品として愛された“山口小夜子”のイメージだ。

冬の月を見ながら、4年半前に急逝した美女を思い浮かべるーー。
思いがけない感慨・感傷に耽る年の瀬である。

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『AERA(アエラ)』12/26号 ダンスに「著作権」あるか

2011-12-19 17:05:03 | 執筆
『AERA(アエラ)』12/26号(朝日新聞出版)  


下記執筆しています。

■P.26 ダンスに「著作権」あるか

短い記事ですが、ビヨンセによるローザス作品盗作騒動を検証。ダンスの著作権侵害について、
弁護士の福井健策さん、演出・振付家の金森穣さんからお話をうかがっています。

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『音楽の友』1月号

2011-12-18 00:04:16 | 執筆
『音楽の友』1月号(音楽之友社)



下記執筆しています。

◆ダンス紹介連載

~ボリショイ・バレエ、「エトワール フランス・バレエのエレガンス」、
東京バレエ団「ニジンスキー・ガラ」~

それぞれの見どころを書いています。

ボリショイ・バレエは2年半ぶりの来日で『スパルタクス』『白鳥の湖』『ライモンダ』を上演。
「エトワール フランス・バレエのエレガンス」はパリ・オペラ座のダンサーたちによるガラ公演です。
「ニジンスキー・ガラ」ではウラジーミル・マラーホフも登場、ニジンスキーが踊った名作群を踊ります。

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フェスティバル/トーキョー公募プログラム劇評

2011-12-17 00:01:02 | 執筆
フェスティバル/トーキョーからの依頼を受けて、
公募プログラムの中の、チョン・カファイ『ノーション:ダンス・フィクション』と、
モダン・テーブル『アウェイク』『ジョーカーズ・ブルース』の劇評を書きました。

コチラでお読みいただけます。

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アヴィニョン演劇祭への参加を考える方へ

2011-12-16 00:01:15 | その他
毎夏、フランスのアヴィニョンで開かれる、世界的な演劇フェスティバル「アヴィニョン演劇祭」。
1947年のスタート以来、数多くの話題作を上演してきた、歴史と実績のあるフェスティバルです。
「イン」(IN)と呼ばれる招聘プログラムに加え、
1964年からは「オフ」(OFF)と呼ばれるプログラムも展開しています。

このオフへの日本の演劇集団やダンスカンパニーの参加に、
コーディネーターとしてかかわったご経験のある中島香菜さんから、
その仕組みについて簡単にうかがう機会があり、
今後、参加したいと考える日本のカンパニーにも有益な情報だと考えたので、
ちょっと季節外れですが、中島さんの許可を得て、掲載させていただきます。

ただし、公式的な場からの情報ではありませんし、
フェスティバルの状況が変更になることは充分あり得ますので、
あくまで一つの参考とお考えくださいね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【1、アヴィニョン演劇祭オフへの参加とは】


まず、オフは応募したり選ばれたりするものではありません。
言ってみれば、インが招聘公演なのに対し、オフは自主公演。
つまり、日本でやる自前の公演と同じで、
資金があって、上演させてくれる劇場がみつかれば、誰でも参加可能です。

しかし! 現在、オフの公演数は1000以上もあって、それらを
とりまとめている事務局「Avignon Festival & Compagnies」があります。

この事務局が行う一番大きな業務は、各公演の情報を収集して、
プログラム(無料で配布)やwebで観客に提供すること。
観客はそのプログラムを参照して、その日観るものを決めるわけです。
ここに掲載されないと、観客にとってその公演は存在しないも同然になってしまいます。

事務局では、オフに参加したいカンパニーに劇場などの
情報提供もしていて、サイトには劇場のリストがあります。
http://www.avignonleoff.com/lieux-off/

とはいえ、事務局は情報提供以上のことはしてくれません。
劇場へのコンタクト、交渉など、すべてカンパニーが自力でやることになります。


【2、参加を決めたら、どうすべき?】

劇場は100位あると思いますが、予算や劇場の大きさなどなどを見て、
それぞれが自分の作品に合いそうな場所にコンタクトし、決めていく必要があります。
人気のある劇場はフェスティバル期間中から、次の年のブッキングが始まっていますので要注意。

ただし、劇場によって、どんな作品でも受け入れているようなところと、
コンセプトを持って作品を選ぶところとあるので、空きがあっても受け入れてくれない場合もあります。
テクニカルライダー付きで、作品についての書類や映像を送って、貸してもらえるか聞いてみましょう。

劇場が決まったら、上記のオフ事務局に登録します。
このとき、公演チラシに掲載するような情報も写真と一緒に送ります。

劇場にコンタクトする前に、この事務局に一度、
「日本から参加したいけれど、劇場を紹介してくれませんか? 
こちらはこんな作品をやります」と、相談してみるのも一つの手でしょう。

ちなみにオフのサイトには、英語ページ(http://www.avignonleoff.com/en/)もありますが、
情報はあまり充実していないようです。
不明点があれば、英語でメールをしてみたほうがいいかも知れません。

宿舎は、城壁内で安いところを探すのは非常に大変です。
学生寮を借りることも可能ですが、注意しないと埋まってしまいます。
これも、事務局に相談するとどこか紹介してくれる可能性があります。
「川の向こうにキャンプ場があるよ」などと言われることも(笑)。
実際、過去に、キャンプ場にテントを張って生活しながら、公演したカンパニーもありました。

既述の通り、フェスティバル期間中から、翌年のために劇場にコンタクトする
カンパニーも多いので、これから動いて間に合うかどうかは微妙なところ。
しっかり調査・準備をして、2013年の参加を目指すのもいいでしょう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

結論としては、アヴィニョン演劇祭でパフォーマンスをすることは可能ですが、
そこでどれだけの成果を得ることができるかは、
参加者それぞれの手腕にかかっていると言えます。

「1000の中から観客(舞台関係者も含め)に選んでもらうのは、大変なこと」と中島さん。
毎日観客が一桁台にしかならず、途中で打ち切るカンパニーもあるようです。
アヴィニヨン演劇祭の「イン」だけを観て帰る関係者も多いので、
行けば自ずと道が拓ける、というわけでもないのです。

それでも、多くの人が集まる演劇祭であることは確か。チャンスは転がっています。
熟考を重ねた上で、トライしてみるのもいいかも知れません。

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MET ライブビューイング・ニーベルングの指環第2夜『ジークフリート』

2011-12-01 23:12:59 | 観劇
メトロポリタン・オペラの舞台映像を映画館で楽しむMET ライブビューイングで、
ニーベルングの指環第2夜『ジークフリート』を観て来た。

このニーベルングの指環はカナダの演出家ロベール・ルパージュによる新演出。
昨年秋に序夜『ラインの黄金』、今年春に第1夜『ワルキューレ』が上演され、
この『ジークフリート』を経て、来年春の第3夜『神々の黄昏』で完結する。

ルパージュはこのシリーズの装置として、計24枚の板が並んだ巨大鉄琴のようなマシンを導入。
総量45トンのマシンのために、メトロポリタン歌劇場は床の補強工事を行わなければならなかったほどだ。
この板は、照明が当てられたり映像が投影されたりして色合いを変えるのはもちろんのこと、
装置そのものが回転したり波打ったりそそり立ったりと変幻自在。
その上や間を、宙づりになった歌手が移動したりもする。とにかく凄い舞台だ。

↓シリーズが始まる前の、打ち合わせ・リハーサルの映像




さらに今回の『ジークフリート』では、
3D技術が取り入れられるなど、そのハイテク舞台はバージョンアップ。
肉眼で観たらさぞかし大迫力だろうが、スクリーンでも充分楽しむことができる。

↓『ジークフリート』開幕にあたってのルパージュの解説




歌手陣も充実。ブリュンヒルデのデボラ・ヴォイト、さすらい人のブリン・ターフェル、
ミーメのゲルハルト・ジーゲル、森の小鳥のモイツァ・エルドマンなども良かったが、
今回は、タイトルロールのジェイ・ハンター・モリスの健闘を讃えたい。

彼は、ジークフリートにギャリー・レイマンの病気降板により、
初日の一週間前にアンダースタディから抜擢されたのだそう。
世界的な歌劇場に立てるワーグナー歌いの数は限られていて、数年後まで予定はぎっしりだと聞く。
そんな事情もあって有名な代役が立てられなかったのかもしれないが、
それまで無名だった彼が一躍脚光を浴び、ライブビューイングでもミニ特集が組まれていた。
決して美男ではないが、均整がとれた容姿の持ち主。
07年、東京のオペラの森『タンホイザー』ヴァルター役で、来日している。
舞台上でも、ドキュメンタリー内の本人と同じくひたむきで茶目っ気たっぷりでキュートな姿を見せ、
英雄の素質を備えながらもまだまだ子供っぽいジークフリート像を造形していた。

その歌はといえば、初めこそ、少々物足りなく感じられなくもなかったのだが、
テンションをしっかりと持続し、終盤に向けて上がり調子になっていたと思う。
ブリュンヒルデとの二重唱は聴き応えがあった。

全国の映画館で上映中なので、ぜひ!

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