劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスで編集者・ライターをしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

猫と過ごす年末

2010-12-31 12:36:55 | その他
年末は猫と遊んだ。といっても飼い始めたわけではない。
知人から猫を一時的に預かった友人宅へ、会いに行ったのだ。

この子はとても愛想が良く、名前を呼ばれると、何とも可愛らしい美声で返事をする。
ただ、残念ながらフォトジェニックとは言えないので(ごめんよ)、
その愛くるしさを伝えるのは難しい。

 どすこい!って感じ? 本当は可憐な子なのに・・・

布団にもずんずんと入って来る。
眠るスペースを浸食された人間側は嬉しい悲鳴を上げる――。
猫を飼うとはすなわちMになるということなのだな。




あ~、猫が飼いたい。
どこかに、寝ている飼い主を起こすことなく寝坊してくれて、
壁やドアに爪を立てたりしない、良くできた子猫ちゃんはいないかしら……?
もちろん、一緒に歌ったり踊ったりしてくれてもいいヨ。

ちなみに、占いによると、私の2011年の一文字は「猫」。
と、いうことは!?!?

新国立劇場 オペラ『トリスタンとイゾルデ』GP+α

2010-12-26 00:01:07 | 観劇
今年は新国立劇場で『ニーベルングの指環』チクルス後半として“第二日”“第三日”、
東京・春・音楽祭で『パルジファル』と、東京でワーグナーをかなり堪能することができたが、
この年末~年始に上演される新国立劇場の新制作『トリスタンとイゾルデ』はその締めくくりとも言える。

その『トリスタンとイゾルデ』のゲネプロに行った。
以下はあくまで、本番ではなくゲネプロでの感想である。
ともあれ、詳細を知らずに公演を鑑賞したい方は、お読みにならないほうがよろしいかと。



一幕。序曲が始まると舞台下方から浮かび上がるのは、白い光を放つ大きな満月だ。
その光の反射によって、舞台が本水の水辺であることがわかる。
満月は上手上方へ移動し、不穏な赤い月に。
そして舞台中央には船。もちろんイゾルデとトリスタンを乗せた船である。
二幕は柱が立ち、その上方を惑星系を彷彿とさせる輪が取り囲む。
輪はいぶした銀色のように見えるかと思えば蛍光を発することもある。
柱と輪にはセクシャルな意味合いが託されているようだ。
三幕は海に臨む切り立った崖。赤い月が浮かんでいる。
この月はすべてが終わった最後、劇冒頭と同じ下手下方に沈むのだった――。

つまりこの『トリスタンとイゾルデ』は昨今のオペラ演出の中では、
奇抜というよりはオーソドックスな雰囲気を持つ舞台だ。
衣裳・装置のテイストは、古代とも近未来ともつかないというか、折衷というか。
私はかねてから、同じワーグナーでも、『ニーベルングの指環』の読み替え演出は大歓迎だが、
『トリスタンとイゾルデ』は割とリアルな雰囲気で観たいと考えているので、方向性としては嫌いではない。
(まあ、観る機会が頻繁にあるならば、後者の読み替えも新鮮に思えるだろうが)。

登場人物の動きとしては、例えば薬との因果関係を感じさせないタイミングで
イゾルデとトリスタンが抱き合うところや、最後のイゾルデの姿・行動が特徴的だった。
それにしても、改めて思うのだが、このオペラ、少なくともリアルに上演する限り、
いわゆる“演技”はあまり必要ない気がする。といったら語弊があるだろうけれども、
確かな歌声と存在感さえあれば、変な話、立っているだけで絵になるのだ。
工夫を凝らそうとするツィトコーワの演技はやや小芝居じみて見えてしまっていた。

また、「愛の死」で歌うイゾルデに上からのライトが当たるところは、
演歌のワンマンショーみたいな気がしてやや違和感があった。
ラヴォーチェによるウーゴ・デ・アナ演出『ノルマ』でもこういうシーンがあったのを思い出す。
あと、マルケ王の部下たちの動きが、踊りともただの移動ともつかず中途半端に見えた。

大野和士の指揮による演奏は、ドラマティックながらも滑らかで、
ふっと静かになったかと思うとふわあーっと音が膨らみ、広がっていく。
まだゲネプロだがテンポといい強弱といい、私の好み。
イゾルデのイレーネ・テオリン、トリスタンのステファン・グールド、
ブランゲーネのエレナ・ツィトコーワほか、出演者のいずれも申し分ない声量で、非常に聴かせる。

今年は本当に、ワーグナーの魅力に改めて酔った一年だった。
1月に本番を鑑賞予定なのだが、ヴァージョンアップした舞台を心待ちにしている。

              * * *

【追記】

1月4日に本番を観たが、マルケ王の部下たちの動きは演技としてまとまったものになっていた。
また、イゾルデのピンスポットも、光量のバランスだろうか、以前ほど気にならなかった。
オケの音が大きく歌声が少しかすみがちに聴こえる席だったのだが、
マルケ王ギド・イェンティンスの歌が立派に響いていたのが印象的だった。
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『音楽の友』1月号/“灯台の下”

2010-12-19 00:01:33 | 執筆
『音楽の友』1月号(音楽之友社)


下記執筆しています。

◆ダンス紹介連載

~ベルリン国立バレエ団『シンデレラ』『チャイコフスキー』、
新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』、山海塾『二つの流れーから・み』~

それぞれの見どころを書いています。

ベルリン国立バレエ団『シンデレラ』はマラーホフ振付、『チャイコフスキー』はエイフマン振付の力作です。
新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』は前芸術監督牧阿佐美振付のオリエンタリズムあふれる作品。
山海塾『から・み』は今年4月にパリで初演された、2年ぶりの新作です。

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予約しないと入ることができないと聞いており、これまで足を踏み入れなかった近所の寺。
入り口まで行ってみたらあっさり入ることができた。

 そこには風情のある美しい庭が。

 紅葉もなかなかのもの。


引っ越して半年。
入れないと思っていたとはいえ、灯台下暗しとはまさにこのことである。
 


東京バレエ団『M』公演パンフレット

2010-12-18 02:23:16 | 執筆
ナチョ・ドゥアトが去ったスペイン国立ダンスカンパニーの芸術監督に、
パリ・オペラ座エトワール、ジョゼ・マルティネスが決まったという。
ウィーン国立バレエ団のマニュエル・ルグリに続けとばかりに(?)
パリのエトワールが世界へ飛翔していますな(もっともマルティネスにとってスペインは故国だが)。

さて、この土日、つまり今日明日と行われる東京バレエ団『M』の公演パンフレットに寄稿しています。

 『M』より。photo:Kiyonori Hasegawa

モーリス・ベジャールが三島由紀夫を作品化したバレエです。
といっても見本誌は手元に届いていないのですが(恐らく鑑賞時に手渡されるものと思われる)、
この公演でバレエダンサー復帰→引退、と表明している小林十市さんについて
彼のコメントを交えて書いているはずです・・・。

劇場にいらしたら、ぜひお読みくださいませ。

ピエール・リガル振付『ロス・タイム』

2010-12-14 10:52:35 | 観劇
ピエール・リガル振付『ロス・タイム』@シアターX



1982年のセビリアでのワールドカップ準決勝、フランス対西ドイツ戦から着想を得たダンスパフォーマンス。
開演前には82年の試合映像が上映され、トークゲストとして、
元サッカー日本代表チーム監督フィリップ・トルシエと、
サッカー好きのダンサー/振付家・勅使川原三郎が登場する豪華さ! のはずだったが、
何故かわからないが予定が変わって、トルシエ&勅使川原の登場はパフォーマンスの後に。
しかも、拍子抜けなほどあっさり終わってしまって残念だった。

82年の試合がフランス人にとっていかに大きいか、勅使川原もヨーロッパで痛感したという。
また、トルシエいわく「日本と違って、ヨーロッパのサッカーは今日ご覧になったように暴力的なのです」。

ピエール・リガルは陸上競技選手として活躍後、
大学で数理経済学を、トゥールーズのオーディオ・ビジュアル・スクールで映画製作を学んだとのこと。

うーん。サッカーの動きをうまく取り入れていたのはそれなりに面白かったのだが、
どうあっても止揚せず殺伐としてゆくところなど、今のフランス・ダンスらしい感じが。
↑これが偏見だったと思わせてくれるようなフランスのダンスが観たい!

終演後はお約束(?)の焼肉へ。

   

左から、ハラミ、ランプ、レバ刺し、石焼ビビンバ!

肉は私にとってこの上もなく美しいものだ。

ベルリン国立バレエ団『シンデレラ』『チャイコフスキー』チラシ解説文

2010-12-08 00:04:51 | 執筆

ベルリン国立バレエ団『シンデレラ』『チャイコフスキー』チラシ解説文


『シンデレラ』  『チャイコフスキー』   ※画像をクリック



ベルリン国立バレエ団『シンデレラ』『チャイコフスキー』チラシの、
解説文(相関図・公演データを除く)を執筆しています。

右上の署名は、目を凝らさないと見えない感じですな…(笑)

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 久々のサムゲタンが大当たりだった。とろとろでいかにも滋養分たっぷり!


サントリーホール・メンバーズ・クラブ会報誌『MUSE』

2010-12-06 12:41:16 | 執筆
サントリーホール・メンバーズ・クラブ会報誌『MUSE』


下記執筆しています。

■ウィーン・バレエの魅力

サントリーホールで行われる、ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団の
ニューイヤー&ジルヴェスターコンサートの見どころを、バレエを切り口にご紹介しています。


『シアターガイド』1月号

2010-12-02 00:05:36 | 執筆
『シアターガイド』1月号(モーニングデスク)


下記執筆しています。

■蜷川幸雄 インタビュー

昨年『真田風雲録』で第一回公演を行った、蜷川幸雄さん主宰の“さいたまネクスト・シアター”。
第二回公演『美しきものの伝説』にあたっての蜷川さんの意図とは?

■山本耕史インタビュー & 稽古場レポート

ロックミュージカル『GODSPELL ゴッドスペル』演出&主演の山本耕史さん。
その稽古のもようをレポート。さらに、ご本人の作品への思いをうかがいました。


                  *  *  *

グリーンカレーを作った。

 簡単で美味しい♪