劇場彷徨人・高橋彩子の備忘録

演劇、ダンスなどパフォーミングアーツを中心にフリーランスでライター、編集者をしている高橋彩子の備忘録的ブログです。

人工的な草木になに思ふ?&梅田宏明すごいよ

2009-03-21 01:26:15 | 観劇
横浜赤レンガ倉庫に行ってきた。
フラワーガーデンなるものを開催していたのだが


これがまたいい感じに人工的でキッチュ。


全体的にぼやんと宇宙ステーション風味だし、


部分的に見てもなんだかロケットみたいだし、


よく見るとなぜかクラゲもいたし。


いやーしっかし、風が強くて。
飛ばされそうになりながら携帯かざしてどうにか撮影。

しかも、花はライトアップされているが道が暗い。みんな、つんのめったりしてた。
危ない危ない、とふらふらしながら、これまた薄暗い、赤レンガ倉庫のホールへ。

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花で盛り上がってしまったが、本日のお目当てはこっち!!!
今、注目のダンサー・振付家、梅田宏明のダンス公演。



前半は、まず、クールで痛快なビデオ作品『MONTEVIDEOAKI』、
続いて、梅田の初のグループ振付作品『1.centrifugal』。
フィンランドと日本からの3名のダンサーのおねえさまたちが、
梅田のメソッドに従ってぐるーんぐるーん回っていて、こちらもぐわんぐわんした。

ロビーには梅田のインスタレーション『Prototype-video installation Haptic』が。
1人ずつ観るシステムで1回2分。前半終了後の休憩時間に並んだら、私までで打ち切りに。ラッキー。
が、どうも2分以上かかっている様子。後半の幕が上がってしまうのではないか?
不安にかられるが、係員にだいじょうぶですと言われる。
でもでも、残り時間あと5分になっても私の前に2人。これは絶対に間に合わんてば。
で、係の方に「なんでしたら私、終演後に1番で見せていただくとか?」と提案するも、
「それはお約束できかねます、お並びいただけなかったお客様がいるので」と却下され・・・

・・・確かに、後半は始まりませんでした。
みなさま、客席に座った状態で妙に待たされ、怪訝な顔でそわそわムード。
インスタレーションを体験し終えた私は案の定な状況に、
「あーん、めっちゃワタシ待ちやん~」と心の中で泣きながら、
いぶかしむ観客一同の視線を一身に受けつつ自席にダッシュ。座るやいなや開演。。。。
うう、みなさまごめんなさいというか、なんというか。
どうせ開演待ってくれるなら、5分前のベルで時間調整的な
劇場スタッフの連携プレイがあったほうが、他の方のためによかったのでは・・・?

だけど、インスタレーションそのものは非常に楽しかった。
目を閉じて瞼に映像を映し出すという趣向だが、あれはもはやダンスだ。
かつてNDT3が、映像を多用する『バース・デイ』を上演した時、
「もっとダンスが観たかった」という意見に「でも映像が踊っているのでは?」と思ったものだが、
そのはるか先にある、瞼を閉じて観る「ダンス」だと感じた。

そしてなんといっても後半、梅田自身のソロ『Haptic』。
彼の動きのキレと、音響や照明のマッチングはすごい。必見だ。
しかも観ているこっちの身体も動いちゃうようなグルーヴ感があるんだよね。
現時点での代表作『Accumulated Layout』はぎゅっと凝縮された完成度で小気味いいのに対し、
今回の作品にはもう少し広がりが感じられ、どこか有機的な印象も受ける。
今後も繰り返し上演し、精度を上げていくことだろうが、
とにかく彼のダンスはある意味、驚異的ゆえ、観ておくべし。
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↓全然関係ないけど、帰りに撮影。
茶畑を人が走っていくよ~



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