◆ 今年も府下50~60校の卒・入学式で「日の丸・君が代」強制反対のビラを配布
~「君が代」より生徒・教職員の命と人権を
◆ コロナ禍でも府教委は「君が代」清聴・斉唱の職務命令
コロナ禍のもとで、今年の卒・入学式では都教委を含めて多くの教育委員会は、「国歌清聴」との対応をとりました。さすがに斉唱による飛沫感染の危険性は避けたものの、あくまで「君が代」演奏時の「起立・清聴」の職務命令体制は維持し続けました。
ところが大阪府教委は、原則は「清聴」だが可能な条件があれば「斉唱」も可として、「起立・清聴」と「起立・斉唱」の2種類の職務命令を発出。
大阪ネットとの交渉(2/15)においても、「現場で校歌等を歌いたいとの声もあるので」を口実に、学校の判断で斉唱もあり得るとの回答でした。
しかし式場で斉唱による飛沫感染が起こらない条件があるかどうかはチェックしない、との校長・現場まかせの無責任な対応であることが明らかになりました。
(府下の市教委や学校の中でも「斉唱」で実施の場合もあったが、その一方で、大阪市では「演奏・清聴」とはされていたものの、演奏そのものも実施せず時間短縮した事例も)
◆ 一部学校の「自粛」要請の中でも、ビラ配布を貫徹
こうした生徒・教職員の命・健康より「君が代」起立清聴・斉唱を優先する府教委や市教委に対して、府立学校を中心に50~60校でのビラ配布で、「立つ・立たない」「歌う・歌わない」は思想・良心の自由の問題であり、強制は人権侵害であることを訴えました。
今年も、一部学校ではコロナ感染や交通頻繁で危険等を理由に配布の「自粛」要請や、中学校でも枚方市教委が職員を派遣して式開始時間まで監視するという事例もありました。
特に豊中高校では19年にも、校長が「配布には道路使用許可が必要」と文書通告し、通報して呼んだ警官とともに監視し続けるなど、配布をしつこく妨害する行為を繰り返してきました。
これに対して、危険のないように一定の配慮はしつつも、配付を継続するとともに、校長・教育委員会や警察署への抗議文を手交、さらに公安委員会へ苦情申立ても行ってきました。
今年の卒業式でも同様の「自粛」通告はありましたが、配付を貫徹しました。
◆ 「愛国心」と競争・強制でなく、命と人権を守る教育を
大阪では12年からの維新による「国旗・国歌」条例・職員基本条例下で、「君が代」起立・斉唱の職務命令違反での懲戒処分(3回違反で免職)が累計60名以上に。
これは生徒や保護者への強制にも直結するものとして、「日の丸・君が代」が歴史上果たしてきた役割を考える必要性と、「君が代」を歌わないのも立たないのも「思想・良心の自由」で保障された人権であることを、入学式も含めて訴えてきました。
そしてこの人権が侵害された場合の連絡先を記載し、教職員の処分にかかわる相談にも応じ、その後の処分撤回の人事委・裁判闘争への支援活動に取り組んできています。
ビラ配布活動は「日の丸・君が代」強制反対を訴えるとともに、権力者による人権侵害に対して声を上げることが困難な日本社会の中で、自由で民主主義的な場を確保・拡大する意味も持つものといえます。当然必要な配慮はしつつも、憲法で保障された基本的人権を行使することが、今ほど大切な時はないと思います。
今、教育現場では、「戦争する国」へむけた愛国心教育が進められ、競争・強制に対しても黙って従う教職員(そして生徒)が多くなっています。
それでもビラ配布は、抗う姿を公然として現し、燃え続ける火種となり、営々とした歴史の営みに連なるものとして、今後も取組みを継続します。
みなさまのご参加・ご協力をよろしくお願い致します。
『大阪ネットワークニュース 第22号』(2021年5月15日)
~「君が代」より生徒・教職員の命と人権を
◆ コロナ禍でも府教委は「君が代」清聴・斉唱の職務命令
コロナ禍のもとで、今年の卒・入学式では都教委を含めて多くの教育委員会は、「国歌清聴」との対応をとりました。さすがに斉唱による飛沫感染の危険性は避けたものの、あくまで「君が代」演奏時の「起立・清聴」の職務命令体制は維持し続けました。
ところが大阪府教委は、原則は「清聴」だが可能な条件があれば「斉唱」も可として、「起立・清聴」と「起立・斉唱」の2種類の職務命令を発出。
大阪ネットとの交渉(2/15)においても、「現場で校歌等を歌いたいとの声もあるので」を口実に、学校の判断で斉唱もあり得るとの回答でした。
しかし式場で斉唱による飛沫感染が起こらない条件があるかどうかはチェックしない、との校長・現場まかせの無責任な対応であることが明らかになりました。
(府下の市教委や学校の中でも「斉唱」で実施の場合もあったが、その一方で、大阪市では「演奏・清聴」とはされていたものの、演奏そのものも実施せず時間短縮した事例も)
◆ 一部学校の「自粛」要請の中でも、ビラ配布を貫徹
こうした生徒・教職員の命・健康より「君が代」起立清聴・斉唱を優先する府教委や市教委に対して、府立学校を中心に50~60校でのビラ配布で、「立つ・立たない」「歌う・歌わない」は思想・良心の自由の問題であり、強制は人権侵害であることを訴えました。
今年も、一部学校ではコロナ感染や交通頻繁で危険等を理由に配布の「自粛」要請や、中学校でも枚方市教委が職員を派遣して式開始時間まで監視するという事例もありました。
特に豊中高校では19年にも、校長が「配布には道路使用許可が必要」と文書通告し、通報して呼んだ警官とともに監視し続けるなど、配布をしつこく妨害する行為を繰り返してきました。
これに対して、危険のないように一定の配慮はしつつも、配付を継続するとともに、校長・教育委員会や警察署への抗議文を手交、さらに公安委員会へ苦情申立ても行ってきました。
今年の卒業式でも同様の「自粛」通告はありましたが、配付を貫徹しました。
◆ 「愛国心」と競争・強制でなく、命と人権を守る教育を
大阪では12年からの維新による「国旗・国歌」条例・職員基本条例下で、「君が代」起立・斉唱の職務命令違反での懲戒処分(3回違反で免職)が累計60名以上に。
これは生徒や保護者への強制にも直結するものとして、「日の丸・君が代」が歴史上果たしてきた役割を考える必要性と、「君が代」を歌わないのも立たないのも「思想・良心の自由」で保障された人権であることを、入学式も含めて訴えてきました。
そしてこの人権が侵害された場合の連絡先を記載し、教職員の処分にかかわる相談にも応じ、その後の処分撤回の人事委・裁判闘争への支援活動に取り組んできています。
ビラ配布活動は「日の丸・君が代」強制反対を訴えるとともに、権力者による人権侵害に対して声を上げることが困難な日本社会の中で、自由で民主主義的な場を確保・拡大する意味も持つものといえます。当然必要な配慮はしつつも、憲法で保障された基本的人権を行使することが、今ほど大切な時はないと思います。
今、教育現場では、「戦争する国」へむけた愛国心教育が進められ、競争・強制に対しても黙って従う教職員(そして生徒)が多くなっています。
それでもビラ配布は、抗う姿を公然として現し、燃え続ける火種となり、営々とした歴史の営みに連なるものとして、今後も取組みを継続します。
みなさまのご参加・ご協力をよろしくお願い致します。
『大阪ネットワークニュース 第22号』(2021年5月15日)
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