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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

朝鮮学校無償化適用を求める100回目の文科省前行動

2016年10月24日 | こども危機
 ◆ なぜ朝鮮学校だけ排除! 1000人が声上げる
   ~100回を迎えた文科省前行動
(レイバーネット日本)
森本孝子


*写真=ムキンポさん

 2013年5月に始まった、朝鮮大学生が主催する「高校無償化からの朝鮮学校排除に反対し、朝鮮学校にも無償化適用を求める文科省前抗議行動」は10月21日、100回を迎えた。
 すでに40校の外国人学校が無償化法による支援金を支給されている中、朝鮮学校だけが排除されてから6年半経過したが、雨の日も風の日も暑い夏の日も朝鮮大学生たちは、なぜ、朝鮮学校だけが排除されるのかという疑問を文科省にぶつけてきた。
 この日は、朝鮮大学生や東京朝鮮高校生、神奈川の朝鮮高校生、そして日本人の支援者があつまり、総勢1000人の大規模な抗議行動となった。
 かわるがわるアピールする大学生・高校生の言葉にはぞれぞれが考えた無償化排除の不条理が語られ、心を打たれる。闘いの中で、確実に成長している学生たちに文科省はどう向かい合うのか
 12月13日には文科省の官僚も招請して証人尋問が行われる。また、韓国からの支援者が12人訪問し、28日には文科省要請と抗議行動に参加する。裁判も結審が近づき、司法判断は勝利判決しかありえないと思われる。
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 ◆ カナダから寄せられたメッセージ
 ● 世界に通用しない「民族学校」の排除  長谷川澄(モントリオール)
 朝鮮中高級学校の皆さんへ。カナダのモントリオールに住む、長谷川澄という者です。朝鮮学校を高校無償化の対象から除外するという、文部科学大臣の不当な決定に抗議する高校生、大学生の金曜行動が、10月21日には100回目になると聞きました。駆け付けて、皆さんといっしょに大きな声で抗議したい気持ちで一杯です。しかし、それが簡単には出来ない遠くに住んでいるので、せめて皆さんの抗議行動を100%支持している人間がここにもいることをお知らせしたくて、これを書いています。
 カナダは、世界中のあらゆる国から移民してきた人々の住んでいる国です。その人たちの多くが自分達の言語や文化を子どもたちに伝えるために民族学校を作っています。土曜日だけのものが多いのですが、全日制もあります。日本人学校も土曜日だけですが、あります。そういう学校には全て、州政府から補助金が出ています。日本人学校だけがその対象から除外されたとしたら、日本政府は何と言うのでしょうか? ある一つの民族学校を除外したりしたら、カナダでは大問題になります。そんなことは。世界の常識です。
 特に、朝鮮学校は、日本がその言語を奪い、創氏改名まで強要した、植民地支配の歴史を考えれば、どの学校より先に無償化すべきだったと思います。真逆のことが行われていることが情けなく、恥ずかしいです。こんなことは、世界で通用することではありません。
 その意味では、皆さんは、自分たちの当然の権利のために闘っているだけでなく、日本の民主主義のためにも闘っているのだと思います。こんな理不尽なことがまかり通っていては、日本は人権劣等国と言われても仕方がないのです。日本人こそ、日本の民主主義のために、皆さんといっしょに闘うべきです。近い将来、皆さんといっしょに勝利を喜び合える日が来ることを信じています。
 ● ガラパゴス論理はもうやめてください  乗松聡子(バンクーバー)
 カナダでは日系人が差別された歴史がありました。
 1941年、日本が連合国との戦争に入ったといに、カナダの2万人以上もの日系人は、財産を奪われ移動させられ、豚箱のような場所に入れられ、家族がばらばらにさせられ収容所生活や望まぬ労働を強いられました。そんな中で、当然子どもたち、学生たちは通学していた学校や大学を強制的に追われ、収容所の中で臨時の学校を作ったりして子どもの教育にあたりました。
 日本にいる一般の日本人には、少数派として差別されたり、敵対関係にある国と関係のある市民を迫害したりする不当さをわかっていないのでしょう。
 上記のカナダ政府による日系人差別も、戦後40年以上経った後とはいえ政府による正式な謝罪と補償があり、今では日系人は、他の人種のカナダ人と同じような人権を保障されています。
 そういう社会で暮らす者として、日本における在日コリアン差別、とくに朝鮮学校を行政が自ら差別し、無償化の除外とするような仕打ちをすることは許せないことです。現在も、ここバンクーバーの日本人学校(週末の「補習校」と言われているものですが)ここカナダの地元公立高校の敷地の一部を借りて運営されています。カナダ人の税金で建てた学校が日本人学校に便宜供与するといったことが行われているわけですね。
 その地にいる子どもの教育は、親がどういう資格で来ているか、経済的状況はどうかなどとは関係なしにその国で教育を受ける権利があるし民族教育を受ける権利もあるのですよ。現に世界中の「日本人学校」や「日本人補修校」は立派な民族教育ですからね。
 日本人や日本政府は海外でそうやって日本人の子どもの教育に便宜供与を受けておきながら、国内の少数派はよそ者扱いしたり敵視したりするということはあり得ないわけですね。恥を知れと、言いたいです。
 どうか教育の権利の正当な主張を続けていってください。また、このような海外からの支援というのも大事ではないかと思うので海外への発信もやっていかれたらどうかと思います。日本では日本でだけまかり通るようなガラパゴス論理ばかりですので!
『レイバーネット日本』(2016-10-22)
http://www.labornetjp.org/news/2016/1021morimoto
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