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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

100年に一度の危機を生コン労働者は克服

2010年12月04日 | 格差社会
 《緊急速報》
 ★ 大独占を相手に10春闘勝利
 100年に一度の危機を生コン労働者は克服
武 洋一(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部副委員長・本誌運営委員)

 関西の中小生コン業者と労働者は、ゼネコン・商社・セメント独占を相手に、生き残りをかけた4ヵ月に渡る歴史的(57年間で初)な共同闘争(ストライキ)を貫徹し、11月17日の第10回集団交渉で、適正価格(値上げ)収受、セメント・生コン輸送業者の運賃引き上げと10春闘(賃上げ、一時金、福利厚生費)の勝利的な成果を勝ち取った。
 私たちは10春闘を闘うに当たり、次の情勢認識のもとに闘いを構築してきた。
 100年に1度の「危機」とは、少数の独占資本と一部特権階級にとっての危機であり、圧倒的多数の中小企業や労働者・国民にとってはチャンスである
 生コン業界を抑圧しているゼネコン・セメンメーカーは弱り切っており、中小企業と労働者の横断的な団結で、ゼネコン・商社・セメンメーカーとの対等取り引きを実現する事は可能である。
 そして、対等取り引きを実現するためには、中小企業間の競争を抑制し、協同・共生をキーワードとする協同組合運動こそ中小企業を救う道であることを提起してきた。
 6月27日には、経営者側と労働者2,300人が一同に会した「危機突破集会」を成功させ、7月2日からは57年前に関西で生コンが誕生して以来、初のゼネラルストライキを貫徹し、大阪府内の工事現場が全面ストップする事となった。
 しかし、大手ゼネコンの5社(竹中、大林、清水、大成、鹿島)も生コン納入を拒否する「ロックアウト」状態の対抗手段を取ってきた。
 しかし、ユーザーからの突き上げや工事の社会性、また下請・孫請けからの追求など、いつまでも工事を止めることが出来ないゼネコン側の弱点が露呈し、一部ゼネコンは適正価格(値上げ)を承諾することとなった。
 7月23日から値上げを承譜した一部ゼネコンの現場から選別出荷をしたことで、ゼネコン側の団結に亀裂が入り、ますます中小企業と労働者に有利な状況をつくり出した。
 その源は、広域生コン協組(80社)、阪神生コン協組(29社)、近畿パラ輸送協組(30社600台)、近畿生コン輸送協組(30社480台)、近畿圧送協組(85社400台)の業者団体と4労組(連帯労組、生コン産労、全港湾大阪支部、近畿圧送労組)であり、この横断的な団結力で10春闘を歴史的な闘いへと導き、竹中工務店、大林組といえども中小企業と労働者の大同団結の前に歯が立たない事を実証した。
 そして遂に、4ヵ月に渡る歴史的な闘いは、11月17日の集団交渉で勝利的な解決を導き出し、ストライキは解除することとなった。
 その成果は,中小生コン企業の健全経営につながる適正価格(1立法mあたり1万6,300円)の収受、セメント・生コン輸送運賃の引き上げ、労働者の経済要求(貨上げ、一時金、福利厚生)の実現へと大きな前進を勝ち取った10春闘であった。
 なお、具体的な金額等は小委員会を設置し今月内に解決を約している。
 中小企業と労働者の団結体がスーパーゼネコン・商社・セメント独占を相手に歴史に残る聞いを実践し、大きな成果を勝ち得たことは、今後の中小労働運動にとってモデルになれると私たちは確信している。
 そして、この歴史的闘いに参加し、勝利する場面に立ち会えたことを誇りに思うと同時に、資本・権力は必ず巻き返しを狙っているので、この巡動を全国化するため更なる中小労働運動の前進を追求したい。
『労働情報』804号(2010/12/1)

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