《レイバーネット日本》から
◆ 「君が代」不起立の田中聡史さんを処分するな!~3.20事情聴取に抗議
3月20日、処分手続きの一過程である事情聴取が強行されました。この日同時刻に呼び出される被聴取者Aさんは「2時都庁」と告げられていると聞いていたので、田中さんの事情聴取も都庁かとも思いましたが、田中さんには場所は通知されておらず、私は学校前で田中さんと校長を待とうとしました。しかし、電車に大幅な遅れが生じ、学校の最寄駅で待ちました。
駅に来たのは田中さん一人。校長とは事情聴取先で落ち合うのでしょう。田中さんが職務専念義務違反にされてはまずいので田中さんには声をかけず、田中さんの後を追いました。田中さんも都庁でした。
1時50分過ぎ、田中さんのところに、一人の男性が現れました。明らかに校長という感じ。駆け寄り、「校長ですね」と訊くと、何度目かに「そうだ」と。
真下校長は、私たちが何度、要請に行っても一度も出ては来なかったし、月に1~2度、私が校門前でチラシを撒くときにも校長と思しき人が私の前を通ったことはなかったので、今回が初めての対面でした。
校長は、「私は名を名乗った。名前を言いなさい」。名を名乗り、「処分の資料となる報告書を戻してください。田中さんを処分しないでください」と言うと、校長は「処分は私がするのではない」と平然と言い放ちました。
同じエレベータ―に乗った被聴取者Aさんが、「校長はちゃんと仕事をやれ」とどなり飛ばせば、別の誰かが「校長はアイヒマンか」と言いました。校長の「職務命令」がなければ、都教委は処分することができません。自ら加担しながら、「上に従っただけ」とまったくまったく責任を感じていないのです。
26階で扉が開くと校長は田中さんに降りるよう促しました。この時点まで田中さんに事情聴取の場所を教えていなかったということです。「事情聴取に行け」と職務命令を出す時点で、出張先を通知するのは当然でしょうに、それをしないのが都教委なのです。
二人が降りたので、私たちも一緒に降りました。しかし同じ被聴取者のAさんは27階とのこと。一人ずつ別の階に呼びつけるような姑息なことに知恵を働かせる、小役人の嫌らしさをいつも感じます。
エレベーターを降りると、4~5人の職員が待ち構えていました。田中さんに声をかけた職員は名札を首にぶら下げており、「高野」とあります。訊くと、管理主事だとのこと。この人が場を取り仕切っていましたから、事情聴取もこの人がしたのでしょう。
26階端の部屋の前には4人の職員が一列に立っていました。田中さんはその部屋に通され校長立会いの下、事情聴取を受けさせられ、解放されたのは65分後でした。
「君が代」不起立について、「特別なことをしているのではない。当たり前のことをしているだけです」と言う田中さん。多分、聴取事項に感情をむき出しにせず淡々と、かつ誠実に答えたことでしょう。聴取する側の管理主事に少しの人間的感情が残っていたならば、どこまでも誠実な田中さんの人格に、驚かされ、戸惑ったのではないかと思います。
退室してきた田中さんは、不当な処分のための事情聴取に怒りはいっぱいのはずなのに、それを吐き出しはせず、職場に戻って行きました。
私たちはこの後、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会主催の、「卒業式不起立者への処分をするな!」都教委申し入れ行動に参加しました。同会、卒業式・入学式対策本部からの申し入れのほかに、田中さんの勤務する板橋区の3つの団体及び、私たち、河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会からも「不起立処分をするな。とりわけ、加重処分、分限処分を行わないこと」と文書で申し入れました。
処分を決定する教育委員会定例会は27日(木)です。それまでに、都教委に対し、「不起立処分をするな。田中聡史さんを処分するな」と声を届けてください。大勢の「処分をするな」の声で、田中さんに重い処分を出すことを都教委に断念させましょう。
私たちの会は、27日朝8時から都庁第2庁舎前で恒例のチラシまきを行い、10時からは定例会を傍聴します。この日同時刻に、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会もチラシまきをされるとのことです。
『レイバーネット日本』(2014/3/21)
http://www.labornetjp.org/news/2014/0320tanaka
◆ 「君が代」不起立の田中聡史さんを処分するな!~3.20事情聴取に抗議
報告=根津公子
3月20日、処分手続きの一過程である事情聴取が強行されました。この日同時刻に呼び出される被聴取者Aさんは「2時都庁」と告げられていると聞いていたので、田中さんの事情聴取も都庁かとも思いましたが、田中さんには場所は通知されておらず、私は学校前で田中さんと校長を待とうとしました。しかし、電車に大幅な遅れが生じ、学校の最寄駅で待ちました。
駅に来たのは田中さん一人。校長とは事情聴取先で落ち合うのでしょう。田中さんが職務専念義務違反にされてはまずいので田中さんには声をかけず、田中さんの後を追いました。田中さんも都庁でした。
1時50分過ぎ、田中さんのところに、一人の男性が現れました。明らかに校長という感じ。駆け寄り、「校長ですね」と訊くと、何度目かに「そうだ」と。
真下校長は、私たちが何度、要請に行っても一度も出ては来なかったし、月に1~2度、私が校門前でチラシを撒くときにも校長と思しき人が私の前を通ったことはなかったので、今回が初めての対面でした。
校長は、「私は名を名乗った。名前を言いなさい」。名を名乗り、「処分の資料となる報告書を戻してください。田中さんを処分しないでください」と言うと、校長は「処分は私がするのではない」と平然と言い放ちました。
同じエレベータ―に乗った被聴取者Aさんが、「校長はちゃんと仕事をやれ」とどなり飛ばせば、別の誰かが「校長はアイヒマンか」と言いました。校長の「職務命令」がなければ、都教委は処分することができません。自ら加担しながら、「上に従っただけ」とまったくまったく責任を感じていないのです。
26階で扉が開くと校長は田中さんに降りるよう促しました。この時点まで田中さんに事情聴取の場所を教えていなかったということです。「事情聴取に行け」と職務命令を出す時点で、出張先を通知するのは当然でしょうに、それをしないのが都教委なのです。
二人が降りたので、私たちも一緒に降りました。しかし同じ被聴取者のAさんは27階とのこと。一人ずつ別の階に呼びつけるような姑息なことに知恵を働かせる、小役人の嫌らしさをいつも感じます。
エレベーターを降りると、4~5人の職員が待ち構えていました。田中さんに声をかけた職員は名札を首にぶら下げており、「高野」とあります。訊くと、管理主事だとのこと。この人が場を取り仕切っていましたから、事情聴取もこの人がしたのでしょう。
26階端の部屋の前には4人の職員が一列に立っていました。田中さんはその部屋に通され校長立会いの下、事情聴取を受けさせられ、解放されたのは65分後でした。
「君が代」不起立について、「特別なことをしているのではない。当たり前のことをしているだけです」と言う田中さん。多分、聴取事項に感情をむき出しにせず淡々と、かつ誠実に答えたことでしょう。聴取する側の管理主事に少しの人間的感情が残っていたならば、どこまでも誠実な田中さんの人格に、驚かされ、戸惑ったのではないかと思います。
退室してきた田中さんは、不当な処分のための事情聴取に怒りはいっぱいのはずなのに、それを吐き出しはせず、職場に戻って行きました。
私たちはこの後、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会主催の、「卒業式不起立者への処分をするな!」都教委申し入れ行動に参加しました。同会、卒業式・入学式対策本部からの申し入れのほかに、田中さんの勤務する板橋区の3つの団体及び、私たち、河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会からも「不起立処分をするな。とりわけ、加重処分、分限処分を行わないこと」と文書で申し入れました。
処分を決定する教育委員会定例会は27日(木)です。それまでに、都教委に対し、「不起立処分をするな。田中聡史さんを処分するな」と声を届けてください。大勢の「処分をするな」の声で、田中さんに重い処分を出すことを都教委に断念させましょう。
私たちの会は、27日朝8時から都庁第2庁舎前で恒例のチラシまきを行い、10時からは定例会を傍聴します。この日同時刻に、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会もチラシまきをされるとのことです。
『レイバーネット日本』(2014/3/21)
http://www.labornetjp.org/news/2014/0320tanaka
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