2004年7月5日(月)
■ジェンダーフリー・バッシングの真実?
先日、たまたま amazon の広告で「ジェンダーフリー・性教育バッシング ここが知りたい50のQ&A」と言う本を見かけ、なんとなく買ってみました。そもそも、ジェンダーフリーなんてものに興味が無いので、まるっきり偶然なのですが、読んでみると、実に驚くべきことが書いてありました。
この本によると、ジェンダーフリー思想への根拠の無いバッシングは、統一協会が裏で糸を引いて行っているそうです。突然、カルト宗教の名前が出てきて、ビックリです。
該当部分を、誤解の無いように全文引用してみます(元は縦書き。数字を算用数字に変換、およびリンクしたのは、私)。
で、表立ってバッシングしているのは、主に「産経新聞」「新しい歴史教科書をつくる会」「構造改革急進派」などの新保守主義勢力なのらしいですが、統一協会と繋がっているってことでしょうか?
そう言えば、山崎拓・自民党幹事長と統一協会関係者が愛人関係にあったと言う報道もありましたね。なにがなんだか、良く分かりません。
ちなみに、googleで「ジェンダフリー」を検索すると、統一協会系サイトが一番上に出てきます。
Q:統一協会、国際勝共連合、それらの関連団体などは、今回のバッシングどうかかわっているのでしょうか?
統一協会とその政治部ともいうべき国際勝共連合は、これまでのジェンダーフリー・性教育バッシングにも深く関連してきましたし、むしろ原動力としての役割を果たしてきたといえます。
かんたんにこの間の経緯を整理しておきますと、「文部省版性教育元年」である1992年に突如として、統一協会の関連団体の機関紙・誌などによって攻撃が行なわれるようになりました。
その背景と起点となっているのは、統一協会の「新純潔宣言」なるものがあります。その目的は明快につぎのように述べられています。「私たちは、現在すすめられようとしている『性教育』性解放思想に基づく性器・性交・避妊教育には反対します」としたうえで、「その目的は、統一原理に基づいた愛と性に関する真理を提示し、青少年に神の息子・娘としての自覚を持たせることにあります」と書かれています。
教祖の指示で結婚も含めてすべてのことが決められる統一協会にとって、結婚に関していえば両性の合意で決める憲法の規定さえじゃま者で、まして性を科学的に学ぶことや性的自己決定能力をはぐくむことは許すことのできない考え方なのです。
1996年には統一協会傘下の東西南北統一運動国民連合が、『家庭時代の新純潔教育』を出版し、世界平和女性連合などとともに攻撃のための講演会を、地域から組織しながら展開してきました。ここでも統一協会が背後にいることは透けて見える状況でした。
今回のバッシングの状況をみますと、あまり統一協会や国際勝共連合は表舞台に立っているようには見えません。しかし今回の動きの背景にも、統一協会・国際勝共連合などの明確な方針があります。世界平和女性連合などが、学校の性教育について全国の地域で調査活動をしているなどの現実がありますが、自らが前面に立つと社会的な批判を受けやすいので潜んでいる作戦をとっているのです。
国際勝共連合の平成15年度運動方針(「2003年内外情勢の展望」『思想新聞』2003年1月1日号)で、「過激な性教育と『男女参画論』」の項のなかで「共産主義者は青少年の堕落を誘うべく過激な性教育を学校に持ち込んでいるばかりか、はきちがえた『男女共同参画』論を行政に持ち込み伝統的な家庭観と男女観潰しに奔走し、さらには税制や社会保障政策にも介入し家庭の絆を崩壊させる方向で俳徊している。こうした共産主義の浸透、策動を阻止し祖国日本の復興へ我々は全力を挙げなくてはならない」と、運動の重点課題として位置づけています。
こうした方針に基づいて、自らは表舞台に立たず、議員を全面的に活用しているのです。
たとえば国会でジェンダーフリー・性教育バッシングの中心人物となっている山谷えり子議員は、『世界日報』(国際勝共連合機関紙)にたびたび登場しています。「禁欲教える価値観こそ必要」(2002年10月31日号)、「フリーセックスを奨励する」「日本では一部の性教育者たちの思い込みで過激な性教育が選択の余地なく行われている」(2002年11月4日号)などという発言をしています。そうした発言を国会の場でも行なっているのです。
また、東京都議会でも性教育攻撃の急先鋒となっている土屋たかゆき議員も、『世界日報』(8月4日「首都圏のぺージ」)に登場しています。そこでの発言は「過激な性教育は、伝統的な価値観の否定につながる。性についての既成の価値観を否定していく」「既成の家族関係の破壊という、一貫した流れがある」といい、「理想的な家庭の在り方について教えるべきだ」というものです。
その真意はともあれ、ジェンダーフリー・性教育バッシングの先頭にたっている議員が、統一協会・国際勝共連合などに結果的に利用されていることは明らかです。
そもそも公党の議員が、裁判でも明確になっている反社会的な犯罪集団の機関紙・誌に登場し、その運動に結果的に与することにまったく疑問を抱いてないとすれば、そうした議員活動こそ”不適切”であり、こうした協力関係をつづけていくこと自体が”逸脱”行為であるといわざるをえないのではないでしょうか。(浅井春夫)
あと、以前、紀藤弁護士からもらった統一協会に反対するビラに、「純潔キャンディー」がどうのこうのと書いてあったのを思い出したので載せておきます。
1999年2月27日のトピックス
1999年4月2日のトピックス
簡単なQ&A
Q:「ジェンダーフリー」ってなんですか?
A:社会的に作られた男女差別(=ジェンダー)を無くそうと言う運動のようです。
Q:根拠の無いバッシングには、どのようなものがありますか?
A:「ジェンダーフリーは、男女の区別を無くし、更衣室やトイレまで一緒にしろと言うような危険な思想」「ジェンダーフリーは、性別を無くし、中性的な人間を作る思想」などが、あるようです。
Q:Beyondさんは、ジェンダーフリーについて詳しいのですか?
A:まったく詳しくありません。
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/topic/topics2004b.html#0705
★『週刊金曜日』(2006/10/27 №628)から、「山谷えり子研究①」の連載が始まった。
【山谷議員の所属する議員連盟】(2006年2月現在)
●日本の領土(竹島・尖閣諸島等)を守るため行動する議員連盟会長
●北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟副会長
●平和を願い真の国益を考え靖国参拝を支持する若手国会議員の会幹事長
●神道政治連盟国会議員懇談会副幹事長
●日本会議国会議員懇談会幹事
●財団法人日本傷疾軍人会援護議員協議会
●遺家族議員協議会
●みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
●モラロジー議員連盟
●日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会
●国家基本政策協議会
●青少年の家庭のあり方を考える議員、有識者懇談会
※山谷氏の討議資料による
■ジェンダーフリー・バッシングの真実?
先日、たまたま amazon の広告で「ジェンダーフリー・性教育バッシング ここが知りたい50のQ&A」と言う本を見かけ、なんとなく買ってみました。そもそも、ジェンダーフリーなんてものに興味が無いので、まるっきり偶然なのですが、読んでみると、実に驚くべきことが書いてありました。
この本によると、ジェンダーフリー思想への根拠の無いバッシングは、統一協会が裏で糸を引いて行っているそうです。突然、カルト宗教の名前が出てきて、ビックリです。
該当部分を、誤解の無いように全文引用してみます(元は縦書き。数字を算用数字に変換、およびリンクしたのは、私)。
で、表立ってバッシングしているのは、主に「産経新聞」「新しい歴史教科書をつくる会」「構造改革急進派」などの新保守主義勢力なのらしいですが、統一協会と繋がっているってことでしょうか?
そう言えば、山崎拓・自民党幹事長と統一協会関係者が愛人関係にあったと言う報道もありましたね。なにがなんだか、良く分かりません。
ちなみに、googleで「ジェンダフリー」を検索すると、統一協会系サイトが一番上に出てきます。
Q:統一協会、国際勝共連合、それらの関連団体などは、今回のバッシングどうかかわっているのでしょうか?
統一協会とその政治部ともいうべき国際勝共連合は、これまでのジェンダーフリー・性教育バッシングにも深く関連してきましたし、むしろ原動力としての役割を果たしてきたといえます。
かんたんにこの間の経緯を整理しておきますと、「文部省版性教育元年」である1992年に突如として、統一協会の関連団体の機関紙・誌などによって攻撃が行なわれるようになりました。
その背景と起点となっているのは、統一協会の「新純潔宣言」なるものがあります。その目的は明快につぎのように述べられています。「私たちは、現在すすめられようとしている『性教育』性解放思想に基づく性器・性交・避妊教育には反対します」としたうえで、「その目的は、統一原理に基づいた愛と性に関する真理を提示し、青少年に神の息子・娘としての自覚を持たせることにあります」と書かれています。
教祖の指示で結婚も含めてすべてのことが決められる統一協会にとって、結婚に関していえば両性の合意で決める憲法の規定さえじゃま者で、まして性を科学的に学ぶことや性的自己決定能力をはぐくむことは許すことのできない考え方なのです。
1996年には統一協会傘下の東西南北統一運動国民連合が、『家庭時代の新純潔教育』を出版し、世界平和女性連合などとともに攻撃のための講演会を、地域から組織しながら展開してきました。ここでも統一協会が背後にいることは透けて見える状況でした。
今回のバッシングの状況をみますと、あまり統一協会や国際勝共連合は表舞台に立っているようには見えません。しかし今回の動きの背景にも、統一協会・国際勝共連合などの明確な方針があります。世界平和女性連合などが、学校の性教育について全国の地域で調査活動をしているなどの現実がありますが、自らが前面に立つと社会的な批判を受けやすいので潜んでいる作戦をとっているのです。
国際勝共連合の平成15年度運動方針(「2003年内外情勢の展望」『思想新聞』2003年1月1日号)で、「過激な性教育と『男女参画論』」の項のなかで「共産主義者は青少年の堕落を誘うべく過激な性教育を学校に持ち込んでいるばかりか、はきちがえた『男女共同参画』論を行政に持ち込み伝統的な家庭観と男女観潰しに奔走し、さらには税制や社会保障政策にも介入し家庭の絆を崩壊させる方向で俳徊している。こうした共産主義の浸透、策動を阻止し祖国日本の復興へ我々は全力を挙げなくてはならない」と、運動の重点課題として位置づけています。
こうした方針に基づいて、自らは表舞台に立たず、議員を全面的に活用しているのです。
たとえば国会でジェンダーフリー・性教育バッシングの中心人物となっている山谷えり子議員は、『世界日報』(国際勝共連合機関紙)にたびたび登場しています。「禁欲教える価値観こそ必要」(2002年10月31日号)、「フリーセックスを奨励する」「日本では一部の性教育者たちの思い込みで過激な性教育が選択の余地なく行われている」(2002年11月4日号)などという発言をしています。そうした発言を国会の場でも行なっているのです。
また、東京都議会でも性教育攻撃の急先鋒となっている土屋たかゆき議員も、『世界日報』(8月4日「首都圏のぺージ」)に登場しています。そこでの発言は「過激な性教育は、伝統的な価値観の否定につながる。性についての既成の価値観を否定していく」「既成の家族関係の破壊という、一貫した流れがある」といい、「理想的な家庭の在り方について教えるべきだ」というものです。
その真意はともあれ、ジェンダーフリー・性教育バッシングの先頭にたっている議員が、統一協会・国際勝共連合などに結果的に利用されていることは明らかです。
そもそも公党の議員が、裁判でも明確になっている反社会的な犯罪集団の機関紙・誌に登場し、その運動に結果的に与することにまったく疑問を抱いてないとすれば、そうした議員活動こそ”不適切”であり、こうした協力関係をつづけていくこと自体が”逸脱”行為であるといわざるをえないのではないでしょうか。(浅井春夫)
あと、以前、紀藤弁護士からもらった統一協会に反対するビラに、「純潔キャンディー」がどうのこうのと書いてあったのを思い出したので載せておきます。
1999年2月27日のトピックス
1999年4月2日のトピックス
簡単なQ&A
Q:「ジェンダーフリー」ってなんですか?
A:社会的に作られた男女差別(=ジェンダー)を無くそうと言う運動のようです。
Q:根拠の無いバッシングには、どのようなものがありますか?
A:「ジェンダーフリーは、男女の区別を無くし、更衣室やトイレまで一緒にしろと言うような危険な思想」「ジェンダーフリーは、性別を無くし、中性的な人間を作る思想」などが、あるようです。
Q:Beyondさんは、ジェンダーフリーについて詳しいのですか?
A:まったく詳しくありません。
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/topic/topics2004b.html#0705
★『週刊金曜日』(2006/10/27 №628)から、「山谷えり子研究①」の連載が始まった。
【山谷議員の所属する議員連盟】(2006年2月現在)
●日本の領土(竹島・尖閣諸島等)を守るため行動する議員連盟会長
●北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟副会長
●平和を願い真の国益を考え靖国参拝を支持する若手国会議員の会幹事長
●神道政治連盟国会議員懇談会副幹事長
●日本会議国会議員懇談会幹事
●財団法人日本傷疾軍人会援護議員協議会
●遺家族議員協議会
●みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
●モラロジー議員連盟
●日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会
●国家基本政策協議会
●青少年の家庭のあり方を考える議員、有識者懇談会
※山谷氏の討議資料による
さて、今その一般社会において、若者の性の氾濫が問題になっています。
その若者に共通する認識は「性は恥ずかしいものではない」という意識です。
さて、性を恥ずかしいものではない、とする思想はどこからくるものでしょうか?
恐らく分かっててやっていることなんでしょうがね。