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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

東海第二原発、恐怖の再稼働へ。原発敗戦をみとめ、復興にむかうべき。

2017年11月29日 | フクシマ原発震災
 ◆ 廃炉産業 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(ルポライター)

 本気なのか、と目を疑ったのが、日本原子力発電(原電)東海第二原発の運転延長申請報道である。運転開始から来年で40年、廃炉の年限が来ているのに、さらに20年も運転するという。
 茨城県にある東海原発は、首都圏に最も近いポンコツ原発である。30キロ圏内には、14市町村96万人が暮らしている。事故が発生したとき、およそ100万人の人間がどこに逃げるのか。
 まともな神経があるなら、踏み込めない恐怖の再稼働である。

 フクシマでは、避難の逃避行で多くの入院患者が死亡した。
 故郷と生業を失って自殺者が出た。

 子どもたちに甲状腺がんがふえ、避難者の経済的困窮は深まり、地域の放射能汚染は消えず、汚染水は止まらない。
 安倍首相の「アンダーコントロール」などまっ赤なウソだったことが、時間とともに証明されている。
 それでも、再稼働の号令をかけている官邸は、原爆が落とされてもまだ聖戦をあおっていた「大本営」の無責任な頑迷さだ。
 原発敗戦をみとめ、復興にむかうべきだ。

 1基5千億円以上と見込む廃炉作業で、地域経済を立て直せばいい。
 再稼働のための安全対策費千八百億円は、無駄な投資だ。
 廃炉費用に回した方がはるかに経済効果が高い。電力会社もち合いの原電は「日本原子力廃電」として、安全な廃炉の技術確立に役立ってほしい。
『東京新聞』(2017年11月28日【本音のコラム】)

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