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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

アベを倒そう!(425)<『崩壊するアメリカの公教育ー日本への警告』(2)>

2018年09月25日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 ▲ 『崩壊するアメリカの公教育ー日本への警告』
 <第1章 教育を市場化した新自由主義改革>
 では、最初の方に次のようなことが述べられています。
 今日のアメリカの公教育政策を陰で動かしているのは、
 ピアソン(イギリスを拠点にする多国籍複合企業ピアソン・インターナショナルの北米支部)に代表される教育産業
 そしてゲイツ財団、ブロード財団、ウォルトン財団のように「慈善事業を投資と見なす」ベンチャー慈善財団であり、本来の民主主義の枠組みの中で理解しようとしてもつじつまが合わない。
 ここに見られるのは、「公」「教育」という社会の根幹となる概念の崩壊であり、民主主義そのものの危機だ。
 そして安倍政権に言及し、次のように述べています。
 安倍政権は、「グローバル人材の育成」を説き、公教育における英語、理数系、ICT(情報通信技術)重視のエリート教育を推し進めている。
 また、民主党政権下で抽出式にされた全国学力テストを、「きめ細かい調査」の名の下に、2013年度は国公立すべての学校が参加する悉皆式に戻した。
 さらに注目すべきは、このようにグローバルなトレンドに即して教育政策を再編成する上で、道徳教育の教科化や教科書制度の改革など、独自に付け加えたアジェンダ(行動計画)をも推進していることだろう。
 次に、「レーガン政権による公教育の市場化と格差拡大」について、次のように述べています。
 現在全米に広がる「市場型」の学校選択制は、競争原理を軸に各学校の競争力を上げようと試みるもので、各学校と家庭に排他的な競争を強いることで、教育システムを一大市場へと変えてしまった。
 そして、全校参加の統一テストなど、点数にもとづく画一的な評価の下で選択制を行うため、学校の序列化が起こり、同じ公立学校なのに「あたり」と「はずれ」が生じるようになった。
 また、次の「公教育の民営化で不透明化する公私の境界」と言う項目では、
 バウチャー制チャータースクール制の導入は、「公」と「私」の境界を不透明にした。・・・「公教育」の枠内で、株式会社が営利目的のチャータースクールを運営し、税金から収入を得ながら、生徒から学費を徴収する例もある。
 ミシガン州では2014年の時点で、チャータースクールの約65%が営利企業による運営だった。
 などと述べてあり、マクドナルドが経営する「マックチャーター」と呼ばれるものまで生まれているようです。
 そして、経営者が4000万円以上の年収を得ている例は珍しくないと言います。そして、次のように結論付けています。
 今日、アメリカの公教育は、テスト、補助教材、データシステム、チャータースクールなど、教育のあらゆる面において民営化が進み、いつしか一兆円規模の巨大なビジネスの土壌と化してしまった。
 教育政策は教育産業の意向で動くようになり、もはや「企業の企業による企業のための教育改革」と言ったほうが正しい。
 その後、「教育という人間の営みをコンピューターで代用」「市場への奉仕が目的に」
と言う項目がありますが、割愛します。

 その後にある「『小さく強大な政府』というパラドックスの仕組み」では次のようなことが述べてあります。
 新自由主義の在り方は、よく「小さな政府」という言葉で説明されるが、私はこの表現は適切でないと考えている。・・・
 そこに見られるのは、さまざまな手法による権力の集中と、巨大な監視のシステムだ。・・・
 新自由主義社会において顕著にみられる現象の一つに、地方教育行政権の回収による、首長の権限強化がある。これは教育委員会を廃止して、教育を市長の管理下に置く首長統制と言う形で露骨に現れ、ニューヨーク、シカゴ、ワシントンDCなどの大都市に多く見られる。・・・
 ・・・権力集中のもう一つの手法は、教育政策における積極的な市場原理の導入による、民主的プロセスの排除だ。
 これは、全米に広がる市場型の学校選択制を見るとわかりやすい。
 貧困や人種差別による教育機会の不均等といった社会の根深い問題の解決を、民主的な討議の場における熟議ではなく、安易にも競争による自動的な淘汰にゆだねたのだ。
 その後に「財政危機に乗じた「競争」で公教育の民営化を加速」と言う項目がありますが、これは橋下知事が公言していたことでもあるので、割愛します。
 ただ、ここには、次のような見落とせない指摘があります。
 それは「チャータースクール」の設置数の上限撤廃によって起きることです。
 重要なのは、チャータースクール推進の狙いの一つが、教員組合の弾圧にあることだ。
 教育におけるさまざなな規制緩和や民営化に反対する組合は、新自由主義的な教育改革を推進する者にとっては邪魔な存在なのだ。
 ・・・チャータースクールは、規制緩和により、教員免許を持っていない者を教師をして雇うことが許されている
 そのため、組合に守られた給料の高い教員は好まれず、代わりに、教員免許を持たず、組合にも属さない若者が安く雇われる傾向が強い。
 第1章の最後にある項目は、「監視国家の教育統制と民主主義の危機」です。
 そこには、次のようなことが述べられています。
 ・・新自由主義国家の小さな政府の隅々にまで行き渡る統制力は、その監視システムなしには語れない。・・・・一見、教育とは関係ないように見えるが、このような監視体制はすでに教育の現場でも確立されている。
 落ちこぼれ防止法は、テストの点数にもとづく、国による教育の徹底管理の始まりである。
 全米共通学力基準は、州ごとの学力基準を統一し、監視体制の強化につながった。
 今では生徒のテストの点数が、当事者である生徒の進級や卒業だけでなく、担当の教員校長、そして学校の評価までをも左右する
 ・・
 このような教えと学びの「数値化と抽象化」が、小さな政府による国中隅々に行き渡る遠隔操作を可能にするのだ。
 その点で、安倍政権が全国学力テストを抽出式から全生徒参加の悉皆式に戻したことには非常に大きな意味があり、政府による統制を強化しようとする意図が汲み取れる。
 次回は、<第2章 企業の企業による企業のための教育改革>です。
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 都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
 ★ 「10・22都教委包囲要請行動」
   <目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。

  この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
  裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
  性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
  五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
  学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
  などもあります。
  その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
  要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
 <日時・場所など>
  10月22日(月)

   15:30 都庁第一調査前集合
      (シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
   16:00~17:00 都教委要請行動
    終了後、都庁前での簡単な報告会


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  【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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