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教育の在り方に関心を持つのは当然だが、軽率なことは止めておこう

2011年09月23日 | こども危機
 『弁護士早川忠孝の一念発起・日々新たなり』
 ◇ 教育の在り方に関心を持つのは当然だが、軽率なことは止めておこう


 大阪府の橋下知事や地域政党「大阪維新の会」の活動に注目しているが、大阪維新の会が打ち出してくる政策にはどうも熟慮が欠けているように思われる。
 その情熱や勢いのよさは買うが、うっかりその情熱にほだされて大阪府民や大阪市民が間違った選択をされないようにお願いしたい
 そんなに頭が悪いはずはないのだが、何とも乱暴だ。
 物事を一面だけで捉えて大局を見誤っているのではないかと思うようなところがある。
 今朝の朝日に「首長に教育委員罷免権 大阪維新の会が条例案」という見出しで、大阪維新の会が8月22日、教育行政への政治関与を明記した「教育基本条例案」と、職務命令違反をした職員や組織再編に伴う過剰となった職員を分限免職にできる「職員基本条例案」を大阪府と大阪市の議会にそれぞれ提出することを発表したと書いてあった。
 大阪維新の会が発表した教育基本条例案の骨子案によると、知事(大阪市については市長)は教育委員会との協議を経て、府立高校(大阪市については市立小中高)が実現すべき目標を設定し、教育委員が目標を実現する責務を果たさない場合は、地方教育行政法に定める罷免事由に該当するものとする、ということだ。
 教育に目標管理制度を取り入れ、これを徹底させるために教育委員の罷免権を知事(大阪市については市長)に与えるということだ。
 「教育行政からあまりに政治が遠ざけられ、教育に民意が十分に反映されてこなかった」ということが条例案の前文に明記されており、「民の力を確実に教育行政に及ぼす」ことを目標に掲げてあるそうだ。
 教育現場を*政治主導にする、ということが条例案の端々に現われている。

 ちょっと待て~え。
 その政治主導の中身を良く考えよ、というのが私の意見である。
 その時々の世論に左右されやすい、定見も経験も乏しい政治家が教育をおもちゃにして子どもたちの教育現場を目茶目茶にしてしまう虞がないか、よく考えて欲しい。
 未熟な政治家でも簡単に教育に介入することが出来るようなこんな制度は、教育の改革ではなく改悪に繋がってしまう。
 ヤメテ、ヤメテーと叫び声を上げたい。
 子どもたちは政治の介入を受けることなく、落ち着いた環境の下で教育を受ける権利がある、というのが私の立場である。
 大阪維新の会は、子どもたちの教育を受ける権利を侵害しようとしているのだということを良く理解して欲しい。
 大阪維新の会の動きに対して、この人たちは頭が悪い、という辛辣な批判を書いたブログを読んだが、確かに彼らの意気込みは買うが、どうもその言動には聡明さが欠けている。
 いったい誰と相談してこんな妙ちきりんな提案をしてきたのか聞いてみたいものだ。

 反対。絶対反対、と申し上げておく。

『弁護士早川忠孝の一念発起・日々新たなり』(2011-08-23)
http://ameblo.jp/gusya-h/entry-10995045647.html

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