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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

原発システムは核戦略の補完物

2011年04月20日 | フクシマ原発震災
 ~沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動~
 ▼ 核兵器と核燃料は表裏の関係

 ● 日本の原発燃料用ウラン濃縮の80数%が核兵器を作る米国のウラン濃縮工場で行われた。(1990年頃資料)
 ● 日本の原発低濃縮燃料は、米の核兵器を作る濃縮工場の経常運転に不可欠。
 ● 核兵器と核燃料は表裏の関係。
 ● 原発も基地も米世界支配と日本半占領の象徴。
 ● 「安全神話」とお別れし、ウラン濃縮アメリカ依存の原発エネルギー政策転換を!

 草の根ニュース編集担当平山基生さんは、柳町秀一さん(原発問題住民運動センター代表委員)にインタビューしました。
 その内容を記者の理解でまとめると、次の通りです。
 ■ 柳町さんの話から
 世界の原発濃縮燃料供与・強要は、1953年のアイゼンハワー・米大統領国連演説から始まっています。
 日本はウラン鉱石を世界各国から買っています。それを、アメリカの濃縮工場で原子力発電燃料用に濃縮します。つまり、日本の原発は、その濃縮をアメリカに依存しています。
 ウラン鉱石のなかには、原発の燃料と核兵器の原料となるウラン235が0.7%含まれています。そのままでは燃料とならないので、ウラン235が3~4%になるまでの濃度に濃縮します。
 具体的には、粉末にしたウラン(6フッ化ウランガス)を遠心分離機で高速で回転させ、比重の軽いウラン235が真ん中に集まるので抽出します。
 核兵器弾頭の原料となる製品は、ウラン235が90%以上です。核兵器用ウラン濃縮工程は、原発燃料濃縮工程と同じです。
 米ウラン濃縮工場の経常運転に、日本の原発の低濃縮燃料が不可欠です。
 繰り返しあるいは重複になる部分がありますが、記者の理解によれば、次のようにも言えるようです。
 現状の原発システムは、核兵器軍事技術のウラン・プルトニウム路線の延長上のエネルギー利用です。『破壊力第一・殺傷力第一』で開発された軍事技術の援用です。
 現状の原発システムは、核兵器保有大国の核戦略の補完物として構築されました。
 日本の原子力政策はアメリカの核戦略を支える役割が担わされてきました。
 日本は、天然ウラン鉱石を、カナダ、オーストラリア、ニジェール、アメリカ、カザフスタンなど世界の各国から購入しています。
 しかし、これらの天然ウラン鉱石を原料とする、原発用ウランを濃縮する役務は、そのほとんどを、アメリカに依存しています。
 ウラン濃縮工場の経常運転の確保は、アメリカの核戦略の維持にとって、重要な構成部分です。日本の原発は、燃料をこの濃縮工場から得ることによっていますから、アメリカ核戦略の補完的役割を担ってきたことになります。
 アメリカの核戦力を補完することが、日本の原子力政策を推進してきた大きな起動力なのです。
 現状の原発の危険と言う点でも、その淵源は軍事技術の援用にあるということです。核分裂反応の暴走の危険にせよ、今回の事故の崩壊熱の制御不能の危険にせよ、そこに端を発しています。
 また、安全性・経済性に問題があっても当面の技術はすぐ使うというやり方軍事技術開発に固有のものであります。原子力平和利用の暗黒時代が始まったのです。
 [柳町さんは、ウランでなく「トリウムの平和利用」のことについても触れていますが、割愛します]
『草の根ニュース 第62号』2011年4月

GRASSROOTS MOVEMENT
~沖縄・日本から米軍基地をなくす草の根運動~
共同代表:池宮城紀夫(弁護士)、小湊忍、平山知子(弁護士)、平山基生
■住所:〒150-0042 東京都渋谷区字田川町19-5山手マンション1001
■電話:03-3461-5758 090-4175-2010(平山基生)
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