◆ 裁判所に望むこと 弁護士 澤藤統一郎
1 司法本来の責務と、本来の司法への期待
(1)結審に当たって、代理人の澤藤から貴裁判所に要望を申しあげます。
司法本来の役割とは、公権力行使の誤りを正し、憲法の理念を実現することにあります。いやしくも司法が公権力の違法な行使を看過し追認することで、人権の侵害や民主主義的秩序の荒廃に手を貸すようなことがあってはなりません。
残念ながら、今、我 . . . 本文を読む
◆ 手続き的違法について 弁護士 今田史明
私からは、手続的違法について、すなわち、地方公務員の行政処分にも適正手続の要請があること、告知・聴聞手続について違法があること、理由付記法理に反する違法があることについてお話しします。
1 地方公務員に対する行政処分についても適正手続の要請があること
地方公務員にも、適正手続の要請が求められるのは、手続が現に行われている以上、当然のことである . . . 本文を読む
◆ 裁量権の逸脱濫用 弁護士 金井知明
1 原告ら訴訟代理人の金井です。
私からは、本件各処分が、裁量権の逸脱・濫用にあたり違法であることについて述べます。 最初に、全ての懲戒処分に関し、考慮すべき事情を述べます。 その後、再処分に特有の問題について指摘します。
2 全ての懲戒処分について考慮すべき事情です。
裁疑権逸脱濫用の判断においては、これまでの弁論で述べられたことは当然に考慮 . . . 本文を読む