浮世絵のタイトルで「何々かせん」という場合、「和歌」の関係の「歌仙」ではなく、「佳撰」 とか各店のスターという「家撰」とかに変えられたりするが、ここでは「歌仙」がそのまま用いられていろのは、画中の短冊か色紙に和歌が書かれているからだろう。
残念ながら私には読めないのだが、多分古歌や当時の文人の賛ではなく花魁たちの自作らしい。だから「歌仙」の語が意味を持つことになるということである。当時のこういうスタークラスは四芸、六芸に通じた相当な教養人だったということである。
現代の芸能界でも、美人だが頭はパーではスターにはなれないのではないか。
※昨日言及した帯のあたりの模様を拡大したもの
絵師のデザイン力もさることながら、無名の彫り師、刷り師の見事さ。