豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

和楽器 Solo 筝

2015年03月18日 | 今日の美女

実際の使用実例があるか知らないが、「琴の琴」とはどういうことか。
 まずこれは「キンのコト」と読む。現代では「こと」は「琴」の文字を当てるのが普通で、それは下掲写真の一番右の楽器を意味している。しかしもともと「こと」は弦楽器全体のことで、「筝」「琴」「琵琶」などの名称をもった、複数の異なった楽器の総称である。だから「きん琴」と「そう筝」は違う楽器なので、古くは「きんのこと」「そうのこと」「びわのこと」のように言ったのである。「梅」「桜」を「うめのはな」「さくらのはな」と総称の「花」を付けて表すのと同じである。
 要するに下の写真で判るように「琴」と「筝」は大きさ、琴柱の有無とか絃の本数も「7本と13本」のように異なっている。そして「筝」が次第に「こと」の代表のようになったようだが、ならば「筝」の文字が「こと」の意味にならず「琴」の文字の方が「こと」になったのか理解に苦しむところである。
 小うるさい議論はともかく「こと」言えば「筝」を指し、文字まで「琴」に変わったという次第である。
 したがって絵に描かれている「琴こと」は本来「箏」という楽器がほとんどなのである。

     

  鈴木春信                            細田栄之                       鳥居清長
    

  葛飾北斎                          喜多川歌麿                     歌川豊国
    

  北尾重政                    磯田湖龍斎                         水野年方 
    


◎ 筝以外の「こと」  最後は「こと」の一種らしいが他に比べて丈が短く幅が広いように見える、名称不明。
  細田栄之 琴のこと                     揚州周延 二弦琴                   揚州周延
    

にほんブログ村 ハンドメイドブログ 豆本へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プログ村

にほんブログ村 ハンドメイドブログ 豆本へにほんブログ村