人生とは美しく刺激的なリッチ。

へんてこでも自分らしい生活。
美に感動、優に感謝、心に感性。

劇団四季『鹿鳴館』

2006-01-19 23:58:11 | ミュージカル・コンサート
      ◆◆◆劇団四季鹿鳴館◆◆◆
              夜の部   in 自由劇場


三島由紀夫氏と浅利慶太氏が魅せる傑作。
さすが三島文学、言の葉が美しぃ。
一語一語に生命力を与え、言葉の温度と息吹を感じさせる。
まさにセリフを耳ではなく心で聴く作品だった。

あぁ…、
一作品の感想文ですら、その言葉言葉に呼吸させることができない自分って…。
やはり三島由紀夫はスゴイな(-_-)…言葉を活かし言葉を乗りこなす天才ジョッキーになりたいものです。

基本的にミュージカルが好きなのでミュージカルばかり観に行く自分…、でも、劇『鹿鳴館』はホントに良かったぁ
曲という一層の感動を付加するツワモノを脱ぎ捨て、裸になったセリフ。それで十分に超感動させられる。これはやはり三島ワールドだからだな^^、と思ったり。
もぉ~とにかく言葉が美しぃ!!
ありがとう三島さん♪ ありがとう劇団四季さん♪笑。


自由劇場の雰囲気は非常に『鹿鳴館』とマッチしてると思う
なんて言うんだろう~、落ち着いた華やかさ

今日は2階最前列、しかも自由劇場は小さい作りのため、メッチャ舞台から近かった!!最高♪


今日も幸せ気分で帰宅♪

野ブタ。をプロデュース

2006-01-19 23:40:26 | 書籍。
・野ブタ。をプロデュース 白岩玄 (河出書房新社)

個性溢れるクラスに突如現れた転入生、小谷信太。おとなしい性格である上に容姿がキモチ悪いデブ、当然のようにクラスメイツは小谷へのイジメを始める。そんな中で、クラスで最も人気がある桐谷修二は、小谷を人気者にすべくプロデュースを開始する、名付けて『野ブタ(信太の読み間違いが元)をプロデュース』。
修二は計画的な手段を用いて徐々に野ブタをクラスに馴染ませていく。このプロデュース計画は読み進めていると、その文学的に幼稚さを感じざるを得ない。とても面白いのであるが、「学校でのイジメ」をバックグランドにした以上、非現実的なストーリーは微妙な違和感を払拭できなかった。そんなこんなで、ストーリーは修二の計画通りに野ブタがクラスの人気者になる。その一方で、大きく変化した修二のクラス内での立場、修二の人気は―。
一つ言えば何故、森川の発言で、あそこまで修二の人気・信頼は劇的に変化したのか?その手がかりとなる修二の人柄・性格・経歴などが本書籍では深く触れられていないために読者に納得できる理解をすることはできない。残念な部分…。まぁ、思うに修二の表裏は誰の目からも明らかだったんだろうね?!それが森川の事件をスイッチとして、クラスメイツが全員の足並みを揃えたんだな。この辺はよくわからない。

当作品で最も面白いのは、「容姿が良い者」が上っ面の部分だけを見せている間は人気者で、時間の経過と共にその内面を徐々に明らかにされていくと、人気は逓減していく。他方で、「容姿が悪い者」は、表面部しか理解されていない時は人気が無く、だがその内面を理解されていくにつれて人気が逓増していくことだ。
人間とはやはり他人を「見ため」から入る。だが、長い目で見ると、本当に人間間の関係として勝ち残る要素は「内面」なのである。一期一会の相手に対しては「容姿」だけで勝てるかもしれない。しかし、長期にわたる人間らしい人間間の繋がりを築きたいのなら「内面」の在り方が問われることは間違いない。