日野市神明 kei's ピアノ教室 ブログ【エンジョイピアノ♪】

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いのちと放射能

2011年04月24日 | レビュー(書籍)
柳澤桂子さんの『いのちと放射能』(ちくま文庫)読了。

いのちと放射能 (ちくま文庫)いのちと放射能 (ちくま文庫)


放射能が何故こわいかがよーーくわかった。

わずかな放射線が生命にもたらす影響など、生命科学者である著者がわかりやすい言葉で綴る。

最近よく耳にする「ただちに健康に影響がない」の本当の意味がこの本を読めばわかる。

政府の見解はある意味正しい。なるほど弱い放射能はただちに症状に出るような身体的異常を引き起こす事はないのかもしれない。

が、その先が怖い。

被ばく量が少なくても遺伝子が傷つき将来子孫に影響する可能性もあるといい、遺伝子が傷つけば、未来永劫子々孫々の健康に影響をおよぼすという。

チェルノブイリのあれだけの大事故があっても、続けてあの近辺に住み続けている人達もいるし、彼らは農作物も食べているのだからと、なんとなく大丈夫なんだと思っていた私はなんと無知だったのだろう。

この本の「文庫本への長いあとがき」を読むと、架空の安全性の上に国の原子力計画が熱心に進められていたのだという事がよくわかる。


さらに、放射性廃棄物を処理をする術を持たぬ人類という事にも驚いた。そう言えば、文春には「トイレのないマンション」と表現されていたっけ。


こうなるまで気づかなかった私たちにも責任の一端はあるのかもしれない。地球と生命を守るのは我々庶民だと、筆者は一人一人の自覚をうながしている。

とにかく、子孫に迷惑をかけないように、美しい地球を残す為に、私はとりあえずさらなる節電に取り組みますわー!! あと、他は何だろうなぁー。

あとがきも含めてたった150ページ足らずの文庫本。1時間あまりで読み終えられる薄いこの本に、こんなに重要な事が書かれいるなんて。今こそ必読書ではないかしら。


放射能はなぜ怖いか。

その理由がわかります。
(音楽家 坂本龍一)


これは、本の帯にある言葉。

下は、ジャーナリストの有田芳生さんのツイッターでのつぶやき。

『20代から原発関連書籍を時々読んでいた。「狼中年」のような危機感ばかり煽るものも多かった。しかしいまや情況はまったく異なる。現実だから。原子力発電、再処理施設、プルサーマル計画等々。柳澤桂子さんの『いのちと放射能』(ちくま文庫)の「長いあとがき」は再三再四読むべきテキストだ。』





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