1996年7月下旬
目覚めたらもう朝でした。
カーテンを開けてみると、、、
朝日がまぶしい!
窓を開けると、風が気持ちよかった!
そして、この駅に着きました。
Amstetten。
すでにリンツを過ぎ、時も午前7時ころ。
このあたりで確か、朝ごはんが部屋に運ばれてきました。
コンチネンタル式の簡単な食事でしたが、暖かい紅茶とジャムをつけたパンを食べて、、、
あぁ~、なんか「プチ優雅」ですね・・・(笑)
窓を開けるのも朝ごはんを運んでくれるのも、日本の夜行列車では不可能ですから、すっごく「ヨーロッパの汽車旅してる~」って感じしてましたよ、ホントに!
そして、午前9時少し前、、、
数十分程度遅れて、ウィーン西駅に到着。
ここで、残念ながらパリから15時間乗ってきた寝台車とはお別れ!
寝台車の編成はブダペストまで行かず、ここウィーンまで・・・
で、もちろん車両を替えなければならないのですが、、、
進行方向変更&機関車交換のため長時間停車だったので、あわてずに、、、(笑)
パリからの2等車に乗ろうかとも思ったけど、、、
これから向かうハンガリーに敬意を示して、ハンガリー国鉄の車両に乗り込みました!
てか、この青い車体は、我が”京浜東北線”を思い出させてくれて、なんか親近感ありますね・・・^^
でも、何気に撮ったこの画像、、、
拡大すると、、、
サボに「Orient Express」の名が!!!
そして駅名は「Salzburg」から順に「Budapest」まで載ってます。
seppさん、このハンガリー客車のオリエントエクスプレス、見たことありますか???(笑)
つまりこのハンガリー国鉄編成(確か1等、2等&食堂車の5両で編成されてたはず)は、ザルツブルクから連結されてたんです。
だから、今のレイルジェットの先輩みたいな感じですね~
さて、そのハンガリーの客車に乗り込んで、、、
午前9時過ぎ、ウィーン西駅を出発。
1時間半後、国境駅、「Hegyeshalom」駅に到着。
構内には貨物列車がいっぱい・・・
そして機関車いっぱい・・・
今なら撮影したい気持ちですが、、、
当時はそんなことしたら捕まったでしょう。。。
だって、その時はここで国境審査があったから。。。
停車して数分すると、国境審査官が乗り込んできて、一人ひとりパスポートチェック。
そしてウチの番になって、、、
まずオーストリアの出国審査。
次にハンガリーの入国審査。
(ちなみに寝台車で移動してたときは係員にパスポートを預けてて、寝てる間にすべて国境で代行してくれてました。)
いやぁ~、ドキドキもんでしたよ。。。
だって、当時は「ヴィザ」が必要だったんですから、ハンガリーに行くのには。
まさに東欧への入国への大事な儀式。
それはそれは厳かで、緊張する瞬間でしたよ。。。
確か何か質問されてたと思うけど、緊張してて覚えてない。。。
しかも、パスポートをなめるように見られてたし。。。
でも、無事に入国スタンプをもらえて!
あぁ~~~っ、これでやっと、ついに憧れのハンガリーに入れる!!!
そのときのうれしさ、今でも覚えてます!!
10分か15分くらいだったと思うけど、それ以上に長く感じたその国境駅での停車時間、、、
ようやく列車はHegyeshalom駅を出発。
窓から見える文字は、もうドイツ語で無く、見慣れない文字ばかり・・・
そう、それこそハンガリーに入った証し!
そして、、、
一面黄色のひまわり畑がお出迎え!!!
あと家とかは西欧ほどは洗練されてなかったかな。
ひと昔風の建物は古きヨーロッパを感じさせ、、、
そして、いかにも”社会主義時代の建物”も多かったのは、ここは西欧ではない、ということを見せつけてくれたし、、、
フランスともドイツとも、そしてオーストリアとも違う風景を、パリから一本の列車でず~っと乗り通して見れたなんて、すごい体験してたんですねぇ・・・
何気ない風景でもすごく新鮮に映りましたよ!
そしてお昼過ぎ、、、
いよいよドナウ川を渡り、、、
ゆっくりと大きな構内へと入り、、、
終点、ブダペスト東駅に到着。
18時間、パリから乗ってきたオリエントエクスプレス号の旅も、これでお開き。
行き止まりの、ドーム型の駅は、やっぱりヨーロッパの汽車旅によく似合いますよね・・・
この駅の駅舎もすごく芸術的で貫禄ありますねっ!
この列車の旅のフィナーレを飾ってくれてたと思います!
こうして、この列車、さらにはこのあともこれまでいろんな列車に乗ってきたけど、、、
この列車がうちにとって「一番印象に残ってる列車」と言っても過言じゃないかな、、と思ってます。
この体験ができた事がすごくうれしいし、それに”もうできない”から。。。
こうして乗車体験と画像、そして時刻表をご紹介でき、皆さんにも楽しんでいただけたことも、ウチとしてすごくうれしいです!
そして、よかったらまた見て欲しいと思います!
機会があれば、ちょっと前の旅行記、乗車体験なんか、載せてみたいですね!
もう少しで「2月の大糸線&More」が終わるので、次のネタを仕込んでおかないと!(笑)