横浜田舎物語

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ある蕎麦屋のお話

2011-05-06 | 出来事
我が家がそば好きだということは度々書いておりますが

この話はつい最近、初めて入った、入ってしまった蕎麦屋での出来事

自転車で、たしか鎌倉に行った帰りだったと思います。

お昼になったので何か食べましょうということになり、夫から提案が

「以前、地元ケーブルテレビで紹介されていたというお蕎麦屋さんに行ってみたい」

場所は何度も通っているところなのですぐにわかりましたが、

外からはお蕎麦屋さんなんですが、入り口がない???

なんとおいしそうに『石臼挽き手打ちそば』という看板があります。

でも入り口がない

なぜか隣に喫茶店があるので入っておそるおそる(この私が・・)聞いたところ

喫茶店とつながっている同じ店で、喫茶店でも食べられるし、奥に行けばお蕎麦屋さんのテーブルにも
座れるとのこと

よくわからないですねえ

喫茶店ではたばこを吸っている人が何人かいて、こんなところでおそばどころじゃありませんから
狭い通路を通って奥の誰もいないお蕎麦屋さんに入って行きました。

もうすでに怪しげ

それでもメニューには”手打ちそば”とあるのでもりそばを2枚と、単品でかき揚げがあったので
ひとつ頼んでみました。

外の通路に面して一応そばを打つコーナーはあります。

それを見て少し期待しました。

夫は「石臼挽きって、石がこすれてそば粉の中に入ったりしないのかなあ」なんて変なことをつぶやいてます。

「大丈夫でしょ、だってDASH村でだって石臼で挽いてたじゃない」

期待はだんだん膨らみました

でも、おかしい、何かが・・そう、休日の昼時だってのにそばを食べようとしているのは私たちだけ

だんだん期待が不安に変わって

10分くらいしてその物はやってきました。

じゃじゃあ~ん



そばの見た目は悪くありません。

しかしその奥にある”かき揚げ”といったら・・・何と表現していいのやら

野菜が固まってますが、焦げてます。

揚げたてっていうより、温めたて?

まさに前日の残り天ぷらをトースターかレンジで温めて食べる、我が家での私だけの昼ごはん状態

「だからやめなって言ったのに・・それにしてもひどいなあ」夫

「でも玉ねぎは甘いよ」って言うしかない私

普通なら文句の一つも言わないと気が済まないのに、この”あっため直してんぷら”は
その気力さえ萎えさせてくれました。

そばといえば、何と表現したものやら・・う~ん、そうだ

夏になるとスーパーにお目見えしますけど袋に入った生めんで<ざるに入れてお水をかけるだけ>っていう
簡単なのがありますよね。
めったに食べないけどあんな感じかしら?

まあ考えてみれば”石臼挽き手打ち”にしては値段が安い

そして・・まだある・・

極めつけ・・そば湯です。

「すみませ~ん そば湯くださ~い」って聞こえたかどうかってところで夫が

「よせよ、あるなら持ってくるだろう  あるわけないよ」って

蕎麦屋にそば湯がないですって

まさか・・そのまさかがこの後の出来事でした。

「すみません、少しお待ちください」

一度喫茶店の方に戻った店主?のおばさん

なんと、なんと そば粉とお湯を手に持って再び登場

後ろ向きの私は想像しかできなかったけど

「だから止めろって言ったのに」と言いながら笑いを抑えきれない夫

なんと、そば粉を湯呑に入れてお湯を注ぎかきまわしているらしい。

そしてそば湯が運ばれました。

「Mがいたら怒るでしょうね」

大の蕎麦好き孫はそば湯にもうるさく、以前、旅行先の松江で出雲そばを食べたのですが
その店のそば湯が湯のみで一杯ずつ出てきたことを

「そばはおいしかったけどそば湯がダメ」といっちょ前に文句を言ってましたから

そば湯を出したあと、この店主の女性から

「すみませんね  以前は注文受けてからいろいろやったんですけど、そうすると時間がかかり過ぎて
駅に近いでしょう 乗る前に急いで食べたいっていうお客さんが多くて・・こういう形になってしまったんですよ」

いや、私たちは一言も、何も言ってませんよ。
言ったのは注文とそば湯ください、だけ

でも、きっと何かを察したのでしょうね。

その後も御勘定済ましてるのに、ずっとお見送り、店の外にまで

停めておいた自転車を見て、まあまあほめてくださる、感心してくださる

嬉しいですけどね。  

ごめんなさい、もう2度とお邪魔することはないでしょう

「なんだよ~ ケーブルテレビに文句言ってやる」なんて笑って言ってましたけど

もしかしたら番組作ってた頃は、ちゃんとその場で打って、茹でてそば湯も出てたかもしれないでしょ

今思い出しても、腹が立つより、つい吹き出してしまうちょっと変わったお蕎麦屋さんのお話でした。

コメント (12)
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