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日々是好日

八十の坂を登りながら日々好日を願って夫と二人の生活を記す。

夫の旅立ち

2021-06-16 11:34:59 | 夫の事

夫は85歳の誕生日を4日後に控えた6月4日お昼の12時半に家族3人と訪問看護師さん2人と

かかりつけ医の先生といつも先生と一緒に来て下さる医院の看護師さんの7人に見送られ

旅立ちました。79歳で直腸がんの手術をして以来、2年後に再発をしてそれから6年間の

闘病生活でした。何回もの入退院を繰り返しながらもよく頑張ってくれました。

亡くなられてみると本当に良き夫であり、良き父親だったと思います。

病気中も悲観的な事を口に出すことがなかったので何を考えていたのかわかりませんが

泣き言は言わず常に明るく振舞っていてくれましたのでした。看ている方も気持ち的には

らくに過ごせました。最後の入院は私がダウンしてしまったために、急遽3回目の緩和病棟への

入院になりました。幸い私は4~5日で退院しましたが、その間に夫の病状はかなり進んでいました。

ただ頭はしっかりしていましたので、「家に帰りたい」そのことを強く望んでいました。

先が短く成って来たことは素人目にもはっきり分かりました。コロナのせいで面会も思うようには

出来ません。家で看られる体制を整えて、酸素マスクを着け、強力な痛み止めの点滴をつけ留置カテーテルを

付けて退院してきました。いつものかかりつけの先生は診療の終わった後や昼休みにも顔を出してくれました。

訪問看護師さんは週に3回来てくれてそのほかでも、緊急時には24時間いつでもきてくれます。

とても心強かったです。退院後の一週間は意思の疎通も取れましたし、水も少しは飲めて

アイスクリームやプリン、ゼリー等を2口3口は口にして「美味しい」という声も聴くことが

出来ました。2週目に入りましたら眠り続ける時間が多くなり問いかけにも目を開けることがなく

ほぼ意識のない状態になりました。そのような中でも聴力は保たれていると聞きましたので

耳元で色々問いかけました。顔の表情がわずかに変わる事もありました。特に息子が毎晩

来た時、帰る時声掛けすると、わかるような気配を感じました。

退院時もかかりつけの先生が来てくれまして、玄関まで送りに行った時

「ここ2、3日かもしれません」と言って帰られました。

それから2週間本当によく頑張って別れの時間作ってくれました。

 

 

 

 


最近の我が家は。

2021-05-08 21:09:39 | 日常の事

今日、五月八日は六十回目の結婚記念日です。

今友達と長電話をして、あとはひっそりと一人で過ごしています。

夫の在宅介護が始まってから、娘の応援もあって三カ月が過ぎようとした

先月二十七日の朝、私が一過性脳虚血発作を起こして緊急で入院するはめに

なってしまいました。幸いにも前日から娘が泊ってくれていたのでたすかりました。

近くの総合病院へ入院して血液サラサラ薬の点滴を五日間、退院の朝まで

行って何とか脳梗塞を起こさないで帰宅出来ました。夫は私の入院後次の日に

同じ病院の緩和ケア病棟へ入院させてもらいました。

コロナが治まらないのでいまだに直接の面会は思うように出来ませんが、先日ZOOMで

面会しました。夫はベット上から私が「退院したよ」と手を振ってる姿を見て「そこは何処」と

不思議そうに聞いて来ました。十日には予約した面会日がやっと回ってくるようです。

夫二十五歳、私二十三歳で結婚してこの六十年間、苦労らしい苦労もなく

過ごして来ることが出来て有難く思っています。

 

 

 

 


春を迎えて

2021-03-31 15:04:31 | 生活雑感

今年は春の来るのが早くて、家の前の桜も満開を迎えたと思って喜んでいるうちに

昨日あたりから早くも散り始めています。今日は初夏のような暖かさでした。

毎年家の中から朝から晩までお花見が出来ることを喜んでいます。

 夫は秋口の入退院の繰り返しから、11、12月は通院しながらもデイサービスにも

週に2日は通っていました。お正月も家族で過ごす事が出来ましたが、

半ば過ぎから又具合が悪くなり家の近くの病院へ入院しました。

相変わらずコロナの為に面会は思うようになりません。

2週間で小康状態になりましたので退院してきました。病気は完治するものでは

ないので、普段からかかりつけの先生に訪問診療をお願いすることになりました。

とても優しい先生が何回も足を運んで下さり、体に合う薬を調節して下さいましたので

今のところは痛みからは解放されていますが、体力の低下で自力での動きがままならなく

なって、完全に寝たきりの病人になってしまいました。ベットを寝室からリビングに

移動しました。

今は目覚めている時は終日桜を眺めています。月曜日は入浴サービスをお願いしています。

ヘルパーさん二人と看護師さんと、三人一組でベット脇に浴槽を運び込んで

それはそれは丁寧に入れてくれます。有難いです。

理学療法士さんも週一で体をほぐしに来て下さり、先日は以前からかかりつけの

歯科医院の先生も看護師さんと見えてベット上で痛む歯の治療をして下さいました。

神奈川区に住んでいる娘も週に2回は泊まり込みで、手伝いに来てくれます。

買い物から食事の支度、片付け、掃除洗濯、夜は父親の傍らで休んで世話をして

私を介護から解放してくれます。


夫のその後

2020-10-03 21:19:34 | 夫の事

 夫が今年の厳しかった夏を無事に乗り切ってくれたと安堵していましたが

九月に入り早々にまた体調不良に陥ってしまいました。

特別痛むところはないようですが、食欲が急に落ちて歩行が無理になってきました。

家から2~3分のところにあるかかりつけの先生の所へ私だけ行って様子を話して来ました。

何時ものように近くの総合病院へ紹介状を書いてもらいました。

 家の中は何とか歩いてトイレにも通っていました。次の日は土、日にかかってしまうので

月曜日に介護タクシーを頼み受診の予定でいましたが、日曜日早朝から動けなくなってしまいました。

少し熱も出てきたみたいです。また救急車のお世話になってしまいました。

近辺の病院ではコロナを疑ったのだと思いますがどこも断られしまい

少し遠くまで運ばれました。それでも受けてくれる病院があってよかったです。

 検査結果が分かるまでは隔離されていましたが、次の日には陰性であることが分かり

ホッとしました。二日後には先生の話があるからと言われて聞きに行きました。

病状は落ち着いてきていますから、病院の相談員さんとこちら側のケアマネさんとご家族とで

今後の事決めてくださいと言われました。

 大きな病院は容態が安定したら、どこでもそうだと思います。夫のように完治は難しい癌をかかえ、

心不全を患い、自己免疫疾患の類天疱瘡などという厄介な病気持ちの老人ですから、ずっと診てもらっている

かかりつけの先生みたいにはゆきません。それでも何とか連休明けまで3週間ほどはおいてくれました。

リハビリも少しはしてもらえたようですが、何しろ体力低下の速度の方が早くて、歩くことはままならない

状態での退院でした。食欲もなく元気もなく熱こそないけれど起きていられる状態ではないので

再度私がかかりつけの先生に相談に行きました。今度はコロナではないことだけは

はっきりしているので、近くの総合病院へ再度紹介状書いてもらい30日に何とか入院出来ました。

検査結果の説明を詳しく聞くことができました。9月25日に救急搬送された時は、かなり血糖値が上がっていると

救急担当の先生の言葉でした。それは改善されているけれど今度は低ナトリウム血症で、体内からナトリュウムが

どんどん出て行ってしまっているようです。電解質のバランスが崩れてこのような症状になっているようですが

原因は今のところ分からないようです。インターネットで調べると素人でもわかるように「そうかそうか」と

思い当たる節がいくつもありました。食欲不振、倦怠感、筋力の衰え、要するに体に備わった巧妙な部品が次々と

機能低下を起こしていると言うことですから如何とも仕方ありません。

コロナのせいで未だに面会の規制は厳しくて、週に一回予約制で30分ガラス戸越しの面会ができるようです。

 食欲がもどり倦怠感が少しでも改善されたら、家のリビングへ介護ベットいれて寝ていて貰おうかな、なんて

思っています。家が大好き人間の人だから、、、、、、。

 

 

 


最近の夫は。

2020-08-28 15:11:50 | 夫の事

 八月も終わりに近くなって来ましたがまだまだ厳しい暑さの毎日です。

コロナも油断の出来ない状態でいつになったら、平穏な日々が戻って来るのでしょう。

それでも我が家では今のところ夫がこの厳しい暑さの八月を無事に乗り越えてくれそうです。

今月は休まずにデイサービスに週三回通っています。近年ではまれなことです。

 親しい友達や親せきから電話が入る度に夫の近況を聞かれます。

心配してくれる人達がいてくれること有難く思っています。

寝込むことはありませんがそばで見ていると、随分老いが進んだ気がします。

読んだり、書いたり活字に触れることをしなくなり、歌が好きで昔の歌をアイポットに

沢山々取り込んだものをどこへ行くのにも持ち歩いていましたのに、最近ではあまり聴かなくなりました。

 デイサービスに行かない日はほとんど座りっぱなし老人になってテレビと仲良くしています。

見ているものは刑事物ドラマ、スポーツは野球、ゴルフ、特に相撲がある時期は楽しい様子です。

それにBSでやっている時代劇も好きでよく見ています。よく居眠りもしています。

 最近は脚力が一段と弱くなり近所でさえ独り歩きが無理になりました。このところ2~3年は入退院が多くて

その度に体力低下は否めません。今年は二月に心不全で一歩も歩けなくなって緊急入院しました。

その時の先生の言葉は「心不全のために肺に水が溜まっています。投薬で二、三週間様子を

見ましょう。その先はその時考えましょう」と言われました。

それが十日間の入院で症状がよくなり退院できました。

 昨年秋には家で心停止になり救急隊員さんの心臓マッサージでよみがえりました。

病院に運んでもらい検査だけしてもらい帰宅しました。

その時「心臓の状態があまり良くないからいつ又このような事が起こるかわかりません」と言われました。

仕方がないですね。八十四年間も一時も休むことなく懸命に動き続けている心臓ですから、、、、、、

癌センターの先生は緩和ケア科への紹介状を書いてくれました。体力的に治療が最後まで

出来なかったためです。先に再発した骨盤内に転移した癌は重粒子線治療でそれなりの効果があったようです。

こちらは自由診療で治験も兼ねているようで三年間経過観察をすようです。十月もまた検査の予約が入っています。

私たちは二人ともノー天気の性格ですので、あまりくよくよしていません。

来年五月が来れば結婚して六十年になります。この年までふたりで生きてくることが出来て感謝しています。