歯について
今月は歯科健診がありました。園児全員、大きな問題はありませんでしたが、歯の掃除が行き届いていない園児もいました。今回は、歯についてお話しします。
歯の生え方
歯磨きの習慣を身に付けましょう
虫歯予防のためには、歯磨き習慣が大切です。虫歯菌が糖をエサにして酸を発生させて、歯を溶かしていくのが虫歯です。特に乳歯は虫歯になりやすく、進行が速いと言われています。生え変わるけど、やはり乳歯も虫歯になったら大変です。こどもたちの歯はいずれ永久歯に生え変わりますが、乳歯の虫歯と永久歯の虫歯は強い関連が認められています。乳歯だからと言って油断はできません。また、乳幼児期は口腔清掃や食習慣などの基本的な歯科保健習慣を身につける時期として非常に重要であり、生涯を通じた歯の健康づくりに対する波及効果も高いと言われています。こどもたちが、自分でも意識して、食後や就寝前の歯磨きの習慣が身に着くようにしましょう。
歯磨きの基本
①毛先を歯の面にまっすぐあてます。毛先を歯と歯茎の境目、歯と歯の間にきちんとあてます。
②軽い力で動かします。歯にあてた時、歯ブラシの毛先が広がらない程度で行いましょう。
③小刻みに動かしましょう。約5~10㎜の幅で小刻みに動かし1~2本ずつ磨きましょう。
④仕上げ磨きでは、1か所につき20回以上、ブラッシングは3分程度が目安です。
⑤ブラシや持ち手の形がシンプルで、年齢や口の大きさに合った歯ブラシを使いましょう。
⑥乳児はカーゼで拭き取るように磨くのも効果的です。
年齢に応じた歯磨き方法
0歳:口の周りや頬を触り、歯が生えていなくても、時々口の中(舌や歯肉)を観察する習慣をつけましょう。
1~2歳:食事の最後はお茶を飲水をしましょう。1歳8か月頃には歯磨き習慣が出来ることを目指しましょう。ブクブクうがいの練習を行いましょう。(初めは水の量を少なめに)
3~5歳:歯ブラシをしっかり握って持つことができるようにしましょう。こども自身で一か所に付き10回はブラッシングをできるようにしましょう。嚙み合わせに歯ブラシが当たっているか注意しましょう。上手にできる子は、4歳児で歯の裏側まで、5歳児では奥歯の裏側まで磨けるように練習しましょう。
仕上げ磨きのコツ
前歯のコツ:上唇と歯肉を繋いでいるスジ(上唇小帯)の部分に歯ブラシがあたると痛く、歯磨きを嫌がる原因となるため、あたらないように注意しましょう。
奥歯のコツ:奥歯は歯ブラシを奥から前に動かしましょう。奥歯の嚙み合わせは、溝に歯垢が残りやすいです。
こどもが自分でしっかり磨けるようになるのは9歳くらいです。それまでは、大人の仕上げ磨きが必要です。
嫌がられないコツ
①歯磨きスタートした頃から、こどもの口元を触るなどスキンシップをとり、慣れさせておきましょう。
②おうちの人と一緒に楽しい雰囲気で歯磨きをしましょう。
③歯磨き中に数を数えながらすると、歯磨きの終わりが分かり、こどもも頑張ることができます。時間がかかるとこどもが飽きてしまうので、短時間で手早く丁寧に行いましょう。
④力が強かったり、歯ブラシが歯茎にあたると痛いため、不快感を感じます。注意しましょう。
⑤こどもが眠くなる前や、機嫌が悪い時に行うと歯磨きを嫌がる原因になるため避けましょう。
歯磨き中の事故に注意しましょう!
自分で歯ブラシを持って磨くようになったこどもで注意したいのが、歯磨き中の事故です。歯磨きの場所を決めたり、ながら歯磨き(歩きながら、ふざけながら、テレビを見ながら等)をしないように約束して、こどもの事故を防ぎましょう。
虫歯にならないために
①食べたらすぐに磨くようにしましょう。食後30分以内に歯磨きをすることで菌の繁殖を抑えます。就寝前は念入りに磨きましょう。
②だらだら食いは虫歯の要因です。食べる時間を決めましょう。
③砂糖量の少ない物を食べましょう。スポーツドリンクの飲みすぎにも注意しましょう。
④定期的に歯科受診をしましょう。虫歯は早く発見し治療することで永久歯に影響を残さずに済みます。
保育園では昼食後に歯磨きの習慣を付けるようにしています。
歯磨きをして虫歯ゼロを目指しましょう!