RSウイルスについて
RSウイルスは、例年、秋から冬季に流行していますが、季節外れの流行が見られています。
RSウイルスとは
気管支炎や肺炎などを起こすウイルスによる呼吸器感染症で、感染力が強いです。
2歳までにほぼ100%感染すると言われており、終生免疫がないため、その後も再感染を繰り返します。
また、新生児、乳幼児(特に1歳未満)において重症化することもあるため、注意が必要なウイルスでもあります。
潜伏期間
4~5日程度
感染経路
飛沫感染:感染した人の咳やくしゃみで飛散したウイルスを直接吸い込むことで感染します。
接触感染:鼻水や痰に含まれるRSウイルスが皮膚や衣類、玩具などに付着し、それに触れた手指を介して感染します。
付着したウイルスは、付着後4~7時間後まで感染する可能性があります。
症状
咳、鼻水、発熱などと風邪に似た症状が現れます。鼻水としつこい咳が特徴的です。
通常は、軽症なことが多く、1週間前後で回復しますが、中には、肺炎や気管支炎を発症し、入院が必要となる子どももいます。
注意しなければならない症状は以下の通りです。
・息を吐くときに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と音がする。(喘鳴)
・顔色や唇の色が悪い。
・胸がペコペコとへこむような呼吸をする。
・呼吸が速く、呼吸の回数が極端に増えている。
治療
RSウイルス感染症に効果のあるワクチンや特効薬は今のところありません。
多くの場合は、症状を抑える対症療法が主になります。
軽症の場合は、水分補給、睡眠、栄養、保湿に注意し、安静にして経過観察をします。
予防
・手洗い、うがい、マスクの着用をする。
・玩具やおしゃぶりなど口に入れるものは清潔にしておく。
RSウイルスは消毒薬に弱いので、次亜塩素酸ナトリウム(ミルトンなど)、消毒用アルコールが有効的です。
RSウイルスに感染していると感じた場合は、医療機関へ受診し、検査を受けましょう。