日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(356)「正確に1つのものがFである」(Ⅱb)。

2019-09-28 19:01:27 | 論理

(01)
1(1)  Fa A
1(2)∃xFx 1EI
(02)
1(1)  F A
1(2)∃xFx 1EI
従って、
(01)(02)により、
(03)
「Fa」ならば「∃xFx」であるが、
「∃xFx」ならば「F」かも、知れない。
従って、
(03)により、
(04)
①   Fa
② ∃xFx
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① であるとは、限らない。
然るに、
(05)
142 ∃xFx├ ∃x∃y(Fx&Fy)
1 (1)   ∃xFx     A
 2(2)     Fa     A(代表的選言項)
 2(3)     Fa&Fa  22&I
 2(4)  ∃y(Fa&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
― 中略、―
言い換えると、相異なった変数「x」と「y」を用いる場合に、そのことから、それに対応する相異なった対象が存在するということは帰結しないのである(E.J.レモン 著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、210頁)。
然るに、
(06)
1   (1)∃x∃y{(Fx&Fy)&x=y} A
 2  (2)  ∃y{(Fa&Fy)&a=y} A
  3 (3)      Fa&Fb &a=b  A
  3 (4)      Fa&Fb       3&E
  3 (5)             a=b  3&E
  3 (6)      Fa&Fa       45=E
  3 (7)      Fa          6&E
  3 (8)    ∃xFx          7EI
 2  (9)    ∃xFx          238EE
1   (ア)    ∃xFx          129EE
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ∃xFx
② ∃x∃y{(Fx&Fy)&x=y}
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、① である。
従って、
(07)により、
(08)
① ∃xFx
② ∃x∃y{(Fx&Fy)&x=y}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
① ∃xFx
①「少なくとも、1つのモノがFである。」
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
② ∃x∃y{(Fx&Fy)&x=y}=
②「少なくとも、1つのモノがFである。」
然るに、
(11)
② ∃x∃y{(Fx&Fy)&x=y}  ではなく、
③ ∃x∃y{(Fx&Fy)&xy}  であるならば、
②「少なくとも、1つのモノがFである。」ではなく、
③「少なくとも、2つのモノがFである。」である。
然るに、
(12)
③「少なくとも2つのモノがFである。」といふことは、
③「2つ以上のモノがFである。」といふ、ことである。
然るに、
(13)
③「2つ以上」の「否定」は、
④「2つ未満」である。
然るに、
(14)
④「2つ未満」  =「1個か、 0個」
④「個か、0個」=「多くとも個」
従って、
(11)~(14)により、
(15)
③  ∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
の「否定」すなはち、
∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
といふことは、
④「多くとも1つのモノがFである。」
といふ、ことである。
然るに、
(16)
(ⅳ)
1(1)~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y} A
1(2)∀x~∃y{(Fx&Fy)&x≠y} 1量化子の関係
1(3)∀x∀y~{(Fx&Fy)&x≠y} 2量化子の関係
1(4)   ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 3UE
1(5)    ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4UE
1(6)      ~(Fa&Fb)∨a=b  5ド・モルガンの法則
1(7)       (Fa&Fb)→a=b  6含意の定義
1(8)    ∀y{(Fa&Fy)→a=y} 7UI
1(9) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}  8UI
(ⅴ)
1(1) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}  A
1(2)   ∀y{(Fa&Fy)→a=y}  1UE
1(3)       Fa&Fb →a=b  2UE
1(4)     ~(Fa&Fb)∨a=b  3含意の定義
1(5)    ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4ド・モルガンの法則
1(6)  ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 5UI
1(7)  ~∃y{(Fa&Fy)&a≠y} 6量化子の関係
1(8)∀x~∃y{(Fa&Fy)&x≠y} 7UI
1(9)~∃x∃y{(Fa&Fy)&x≠y} 8量化子の関係
従って、
(16)により、
(17)
④ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
⑤   ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(15)(16)(17)により、
(18)
④ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}
④   ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}
は、両方とも、
④「多くとも1つのモノがFである。」
④「多くとも1つのモノがFである。」
といふ、ことである。
従って、
(09)(18)により、
(19)
⑤ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
であれば、
⑤「少なくとも1つのモノがFであり、多くとも1つのモノがFである。」
といふ、ことになる。
然るに、
(20)
(ⅴ)
1  (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  A
1  (2)∃xFx                  1&E
 3 (3)  Fa                  A
1  (4)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  1&E
1  (5)       ∀y(Fa&Fy→a=y)  4UE
1  (6)          Fa&Fb→a=b   5UE
  7(7)             Fb       A
 37(8)          Fa&Fb       37&I
137(9)                a=b   68MPP
13 (ア)             Fb→a=b   79CP
13 (イ)          ∀y(Fy→a=y)  アUI
13 (ウ)       Fa&∀y(Fy→a=y)  3イ&I
13 (エ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウUI
1  (オ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 13エEE
(ⅵ)
1  (1)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
 2 (2)       Fa&∀y(Fy→a=y)  A
 2 (3)       Fa             2&E
 2 (4)          ∀y(Fy→a=y)  2&E
 2 (5)             Fb→a=b   4UE
  6(6)          Fb&Fb       A
  6(7)             Fb       6&E
 26(8)                a=b   57MPP
 26(9)            a=b&a=b   88&I
 26(ア)                a=b   9&E
 26(イ)                b=b   8ア=E
 2 (ウ)          Fb&Fb→b=b   5イCP
 2 (エ)       ∀y(Fb&Fy→b=y)  ウUI
 2 (オ)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  エUI
 2 (キ)     ∃xFx             3EI
 2 (ク)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  オキ&I
1  (ケ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  12クEE
従って、
(20)により、
(21)
⑤ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
⑥ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
に於いて、
⑤=⑥ である。
従って、
(19)(20)(21)により、
(22)
⑤ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
⑤ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
は、両方とも、
⑤「少なくとも、1つのモノがFであり、多くとも、1つのモノがFである。」
⑤「少なくとも、1つのモノがFであり、多くとも、1つのモノがFである。」
といふ「意味」になる。
然るに、
(23)
⑤「少なくとも1つのモノがFであり、多くとも1つのモノがFである。」
といふことは、
⑤「正確に1つのモノがFである。」
といふことに、他ならない。
従って、
(22)(23)により、
(24)
⑤「正確に1つのモノがFである。」⇔
⑤ ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}⇔
⑤ あるxはFであり、すべてのyについて、yがFであるならば、xはyと「同一」である。
といふ「等式」が、成立する。
令和元年09月28日、毛利太。



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