日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1114)「これって、演繹定理かな?」

2022-06-09 15:42:30 | 論理

(01)
(ⅰ)
1 (1) P      A
 2(2)(P→Q)   A
12(3)   Q    12MPP
(ⅱ)
1 (1) P      A
 2(2) P→Q    A
12(3)   Q    12MPP
1 (4)(P→Q)→Q 23CP
(ⅲ)
1 (1) P    A
 2(2)(P→Q) A
12(3)   Q  12MPP
 2(4) P→Q  13CP
従って、
(01)により、
(02)
① P,(P→Q├ Q
② P├(P→Q)→Q
③(P→Q)├ P→Q
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(03)
断定記号(assertion-sign)とよばれる記号,
 ├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、16頁)
従って、
(02)(03)により、
(04)
① P,(P→Q)├ Q
② P├(P→Q)→ Q
③(P→Q)├ P→ Q
といふ「連式」、すなはち、
① Pであって(PならばQである)が故に、Qである。
② Pなので、(PならばQである)ならば、Qである。
③(PならばQ)なので、Pならば、Qである。
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(04)により、
(05)
A= P
B=(P→Q)
C= Q
とすると、
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(06)
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
といふ「連式」は、
① 二つの条件 AとBが、揃ってゐれば、 そのまま、  Cであるが、
② 先に、条件 Aだけがある場合は、更に、Bが加はれば、その時点でCである。
③ 先に、条件 Bだけがある場合は、更に、Aが加はれば、その時点でCである。
といふ「意味」である。
然るに、
(07)
① 二つの条件 AとBが、揃ってゐれば、 そのまま、  Cであるが、
② 先に、条件 Aだけがある場合は、更に、Bが加はれば、その時点でCである。
③ 先に、条件 Bだけがある場合は、更に、Aが加はれば、その時点でCである。
といふことは、「当然」である。
然るに、
(08)
(ⅳ)
1  (1)         P          A
 2 (2)(~(Q→R)→~P)         A
  3(3)    ~R              A
1  (4)       ~~P          1DN
12 (5)~~(Q→R)             24MTT
12 (6)   Q→R              5DN
123(7)  ~Q                36MTT
(ⅴ)
1  (1)         P          A
 2 (2)(~(Q→R)→~P)         A
  3(3)    ~R              A
1  (4)       ~~P          1DN
12 (5)~~(Q→R)             24MTT
12 (6)   Q→R              5DN
123(7)  ~Q                36CP
12 (8)  ~R→~Q             37CP
(ⅵ)
1  (1)         P          A
 2 (2)(~(Q→R)→~P)         A
  3(3)    ~R              A
1  (4)       ~~P          1DN
12 (5)~~(Q→R)             24MTT
12 (6)   Q→R              5DN
123(7)  ~Q                36CP
12 (8)  ~R→~Q             37CP
1  (9)(~(Q→R)→~P)→(~R→~Q) 28CP
従って、
(08)により、
(09)
④ P,(~(Q→R)→~P),~R├ ~Q
⑤ P,(~(Q→R)→~P)├ ~R→~Q
⑥ P├(~(Q→R)→~P)→(~R→~Q)
といふ「連式」は、「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
A=P
B=(~(Q→R)→~P)
C=~R
D=~Q
とすると、
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「連式」は、「妥当」である。
然るに、
(11)
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「連式」は、
④ 三つの条件 AとBとCが、揃ってゐれば、 そのまま、  Dであるが、
② 先に、条件 AとBだけがある場合は、更に、Cが加はれば、その時点でDである。
③ 先に、条件 Aだけ  がある場合は、更に、Bが加はり、更にCが加はれば、その時点でDである。
といふ「意味」である。
然るに、
(12)
④ 三つの条件 AとBとCが、揃ってゐれば、 そのまま、  Dであるが、
② 先に、条件 AとBだけがある場合は、更に、Cが加へれば、その時点でDである。
③ 先に、条件 Aだけ  がある場合は、更に、Bが加はり、更にCが加はれば、その時点でDである。
といふことは、「当然」である。
従って、
(05)(06)(07)
(10)(11)(12)により、
(13)
① A,B├ C
② A├ B→C
③ B├ A→C
④ A,B,C├ D
⑤ A,B├(C→D)
⑥ A├B→(C→D)
といふ「推論」は、当然、「妥当」である。
然るに、
(14)


従って、
(13)(14)により、
(15)
「帰納法」を用ひなくとも、『演繹定理』は、当然、「正しい」。



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1 コメント

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帰納法と演繹法、過去の学生時代に嫌と言うほど学習した思い出があります。 (原左都子)
2022-06-10 15:58:48
それを医学部時代に学んだのか、あるいは「経営法学修士」を取得する時期に取り組んだのかの記憶が薄れているのですが。
いずれにせよ、すべての定理や学説を学ぶ道程に於いて、それらの定理・学説が我が学問成就過程で何らかの役に立っていることを有難く思う日々です。
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