日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1212)「愛親者不敢惡於人」の「否定」の「述語論理」。

2022-07-19 11:37:56 | 漢文・述語論理

(01)
〔天子章第二〕
子曰、愛親者不敢惡於人。
子し曰く、親を愛する者は、敢へて人を悪まず。
(Web漢文大系)
然るに、
(02)
① 愛親者不敢惡_人。
② 愛親者不敢惡於人。
に於いて、
① ではなく、
② である以上、
① 敢へて人を悪ま_ず(決して、人を憎ま_ない)。
ではなく、
② 敢へて人を悪まれず(決して、人に憎まれない)。
であると、思はれる。
然るに、
(03)
∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)}⇔
すべてのxとyについて(xがyの親であって、yがxを愛するならば、あるzについて(zが人であって、zがyを悪む)といふことはない}。
従って、
(02)(03)により、
(04)
愛親者不敢惡於人。⇔
愛(親)者不[敢惡〔於(人)〕]。⇔
(親)愛者[敢〔(人)於〕惡]不。⇔
親を愛する者は、敢へて人に惡まれず。⇔
∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)}⇔
すべてのxとyについて(xがyの親であって、yがxを愛するならば、あるzについて(zが人であって、zがyを悪む)といふことはない}。
従って、
(04)により、
(05)
愛親者不必不敢惡於人。⇔
愛(親)者不{必不[敢惡〔於(人)〕]}。⇔
(親)愛者{必[敢〔(人)於〕惡]不}不。⇔
親を愛する者は、必ずしも敢へて人に悪まれずんばあらず。⇔
~∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)}⇔
すべてのxとyについて(xがyの親であって、yがxを愛するならば、あるzについて(zが人であって、zがyを悪む)といふことはない}といふわけではない。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1   (1)~∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} A
1   (2)∃x~∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} 1量化子の関係
1   (3)∃x∃y~{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} 2量化子の関係
 4  (4)  ∃y~{(親ay&愛ya)→~∃z(人z&悪zy)} A
  5 (5)    ~{(親ab&愛ba)→~∃z(人z&悪zb)} A
  5 (6)   ~{~(親ab&愛ba)∨~∃z(人z&悪zb)} 5含意の定義
  5 (7)      (親ab&愛ba)& ∃z(人z&悪zb)  6ド・モルガンの法則
  5 (8)      (親ab&愛ba)              7&E
  5 (9)                 ∃z(人z&悪zb)  7&E
   ア(ア)                   (人c&悪cb)  A
  5ア(イ)         (親ab&愛ba)&(人c&悪cb)  8ア&I
  5ア(ウ)      ∃z{(親ab&愛ba)&(人z&悪zb)} イEI
  5 (エ)      ∃z{(親ab&愛ba)&(人z&悪zb)} 5アウ
  5 (オ)    ∃y∃z{(親ay&愛ya)&(人z&悪zy)} エEI
 4  (カ)    ∃y∃z{(親ay&愛ya)&(人z&悪zy)} 45オEI
 4  (キ)  ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&(人z&悪zy)} カEI
1   (ク)  ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&(人z&悪zy)} 14キEE
(ⅱ)
1   (1)  ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&(人z&悪zy)} A
 2  (2)    ∃y∃z{(親ay&愛ya)&(人z&悪zy)} A
  3 (3)      ∃z{(親ab&愛ba)&(人z&悪zb)} A
   4(4)         (親ab&愛ba)&(人c&悪cb)  A
   4(5)         (親ab&愛ba)           4&E
   4(6)                   (人c&悪cb)  4&E
   4(7)                 ∃z(人z&悪zb)  6EI
  3 (8)                 ∃z(人z&悪zb)  347EE
  3 (9)      (親ab&愛ba)& ∃z(人z&悪zb)  48&I
  3 (ア)   ~{~(親ab&愛ba)∨~∃z(人z&悪zb)} 9ド・モルガンの法則
  3 (イ)    ~{(親ab&愛ba)→~∃z(人z&悪zb)} ア含意の定義
  3 (ウ)  ∃y~{(親ay&愛ya)→~∃z(人z&悪zy)} イEI
 2  (エ)  ∃y~{(親ay&愛ya)→~∃z(人z&悪zy)} 23ウEE
 2  (オ)∃x∃y~{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} エEI
1   (カ)∃x∃y~{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} 12オEE
1   (キ)∃x~∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} カ量化子の関係
1   (ク)~∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)} キ量化子の関係
従って、
(06)により、
(07)
① ~∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)}
② ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&  (人z&悪zy)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
① 愛親者不必不敢惡一レ人。
② 親を愛する者は、必ずしも敢へて人に悪まれずんばあらず。
③ ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&(人z&悪zy)}。
④ あるxとyとzについて{xはyの親であり、yはxを愛し、zは人であって、zはyを悪む}。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(04)(08)により、
(09)
① 愛親者不敢惡於人。
② 愛親者不必不敢惡於人。
③   ∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪zy)}。
④ ∃x∃y∃z{(親xy&愛yx)&(人z&悪zy)}。
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
然るに、
(10)
① ~∃z(人z&悪z
② ~∃z(人z&悪z)
③ yを憎む人はゐない。
④ yは、人を憎まない。
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
従って、
(01)(02)(10)により、
(11)
① 愛親者不敢惡於人(動態)。
② 愛親者不敢惡_人(動態)。
であれば、「順番」に、
③ ∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪z)}。
④ ∀x∀y{(親xy&愛yx)→~∃z(人z&悪z)}。
である。



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