日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1020)「A⊂B(Aは・が、Bである)」について。

2021-11-18 20:11:18 | 「は」と「が」

(01)
二つの集合A、Bにおいて、集合Aの要素がすべて集合Bの要素に含まれるとき、AをBの部分集合といい、記号A⊂Bで表すことがある。
この場合、AとBが一致してもよい。AとBが一致しない、つまりAが完全にBの一部分のとき、AはBの真部分集合という。
(日本大百科全書(ニッポニカ)「部分集合」の解説)
然るに、
(02)
φ は、要素の個数が、「0個の集合」であり、
a は、要素の個数が、「1個の集合」であり、
b も、要素の個数が、「1個の集合」であり、
A は、要素の個数が、「2個以上の集合」であり、
B も、要素の個数が、「2個以上の集合」である。
とする。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① a⊂B
② a⊂b
③ B⊂a
に於いて、
① a は、Bの「真部分集合」であって、
② a は、bの「_部分集合」であるが、
③ B は、aの「真部分集合」でも、「部分集合」でも、どちらでもない。
従って、
(03)により、
(04)
① a⊂B
② a⊂b
③ B⊂a
に於いて、
③ だけは「⊂」といふ「記号」の「用法」として、マチガイである。
然るに、
(05)
a は、要素の個数が、「1個の集合」であり、
b も、要素の個数が、「1個の集合」であり、
A は、要素の個数が、「2個以上の集合」であり、
B も、要素の個数が、「2個以上の集合」である。
として、
a を、「単数集合」とし、
b も、「単数集合」とし、
A を、「複数集合」とし、
B も、「複数集合」とする。
然るに、
(06)
 私(単) は、「単数集合」であって、
幹事(単) も、「単数集合」であって、
幹事(複) は、「複数集合」であるとする。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事()⊂ 私(単)
に於いて、
③ だけは「⊂」といふ「記号」の「用法」として、マチガイである。
従って、
(07)により、
(08)
③ 幹事()⊂ 私(単)
ではなく、
③ 幹事()⊂ 私(単)
でなければ、ならない。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事(単)⊂ 私(単)
であれば、3つとも、「⊂」といふ「記号」の「用法」として、「正しい」。
然るに、
(01)により、
(10)
① 象⊂動物
といふこと、すなはち、
① 象の集合は、動物の集合の、部分集合である。
といふことは、要するに、
① 象は動物である。
といふ、ことである。
従って、
(09)(10)により、
(11)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事(単)⊂ 私(単)
といふ3つが、「正しい」が故に、
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
といふ「日本語」は、「正しい」。
然るに、
(12)
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
といふことは、
① I am a 幹事。
② I am the 幹事。
The 幹事 is me。
といふ、ことである。
従って、
(12)により、
(13)
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
に於いて、
① と ③ は、「矛盾」し、
② と ③ は、「矛盾」しない。
従って、
(13)により、
(14)
③ 幹事は私です。
といふのであれば、
③ 幹事(単)は私(単)です。
であって、
③ 幹事(単)は私(単)です。
であるならば、
② 私(単)は幹事(単)です。
である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
③ 幹事は私です。
といふのであれば、
③ 私以外は、幹事ではない
といふ、ことになる。
然るに、
(16)
無題化というのは、「Ⅹは」の「は」を消すことですから、センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきれない場合も起こります。たとえば、
 私は、幹事です。
 私幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。つまり、本当には無題化していないわけです。
(山崎紀美子、日本語基礎講座、― 三上文法入門、2003年、65・66頁)。
従って、
(16)により、
(17)
「無題化」が、何を意味するのか、私には、分からないものの、いづれにせよ、
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)(17)により、
(18)
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。