日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(956){∃x(Fx)→∃x(Gx)}→{∃x(Fx→Gx)}

2021-08-15 18:10:06 | 論理

(01)
「結論」として、
①(Fa∨Fb∨Fc)→(Ga∨Gb∨Gx)
といふ「命題」が「真」であるならば、
① Fa→Ga
① Fa→Gb
① Fa→Gc
① Fb→Gb
① Fb→Ga
① Fb→Gc
① Fc→Gc
① Fc→Ga
① Fc→Gb
といふ「9通り」が、「真」であることが、「可能」である。
cf.
1(1)    Gb A
1(2)~Fa∨Gb 1∨I
1(3) Fa→Gb 2含意の定義
然るに、
(02)
②(Fa→Ga)∨(Fb→Gb)∨(Fc→Gc)
であるならば、
② Fa→Ga
② Fb→Gb
② Fc→Gc
という「3通り」が、「真」であることが、「可能」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
①(Fa∨Fb∨Fc)→(Ga∨Gb∨Gx)
②(Fa→Ga)∨(Fb→Gb)∨(Fc→Gc)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
然るに、
(04)
{xの変域}が{a,b,c}であるとして、
①(Fa∨Fb∨Fc)→(Ga∨Gb∨Gx)
②(Fa→Ga)∨(Fb→Gb)∨(Fc→Gc)
③ ∃x(Fx)→∃x(Gx)
④ ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1   (1) ∃x(Fx)→∃x(Gx) A
1   (2)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 1含意の定義
 3  (3)~∃x(Fx)        A
 3  (4)∀x(~Fx)        3量化子の関係
 3  (5)   ~Fa         4UE
 3  (6)   ~Fa∨Ga      5∨I
 3  (7)    Fa→Ga      6含意の定義
 3  (8) ∃x(Fx→Gx)     7EI
  9 (9)        ∃x(Gx) A
   ア(ア)           Ga  A
   ア(イ)       ~Fa∨Ga  ア∨I
   ア(ウ)        Fa→Ga  イ含意の定義
   ア(エ)     ∃x(Fx→Gx) ウEI
  9 (オ)     ∃x(Fx→Gx) 9アエEE
1   (カ) ∃x(Fx→Gx)     2389オ∨E
(ⅱ)
1   (1) ∃x(Fx→Gx)     A
   (2)    F→G      A
  3 (3) ∃x(Fx)        A
   4(4)    Fa         A
 2 4(5)       Ga      24MPP
 2 4(6)    ∃x(Gx)     5EI
 3 (7)    ∃x(Gx)     346EE
 2  (8) ∃x(Fx)→∃x(Gx) 37CP
1   (9) ∃x(Fx)→∃x(Gx) 128EE
の場合は、
 3 (7)    ∃x(Gx)     346EE
の行が、「間違ひ」である。
cf.
(論理学初歩、E.J.レモン 著、竹尾治一郎 ・浅野 楢英 訳、1973年、154・155頁)
従って、
(06)により、
(07)
果たして、
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
然るに、
(08)
(ハ)量記号を一つにまとめたり、二つに分けたりするときの法則
16.{∃x(Fx)→∃x(Gx)}→{∃x(Fx→Gx)}
(沢田允、現代論理学入門、1962年、139頁)
従って、
(07)(08)により、
(09)
「量記号を一つにまとめたり、二つに分けたりするときの法則」として、
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。