(01)
① そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。
といふ「言ひ方」は、
③ そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。然るに、太陽が西から昇って東に沈む。といふことは有り得ない。故に、そのやうなことは、絶対に起こらない。
といふ「意味」である。
然るに、
(02)
1(1)~P A
1(2)~P∨Q 1∨I
1(3) P→Q 2含意の定義
(4)~P→(P→Q) 13CP
cf.
~P→(P→Q)≡~~P∨(~P∨Q)≡P∨(~P∨Q)≡(P∨~P)∨Q≡(真)∨Q
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)により、
(03)
P=そのやうなことが起こる。
~P=そのやうなことは起こらない。
Q=太陽が西から昇って東に沈む。
であるとして、
② ~P→(P→Q)≡
② そのやうなことが起こらないならば(そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。
といふ「言ひ方」が、
② そのやうなことは起こらないので(そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む)。
といふ「意味」であるならば、
③ そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。然るに、太陽が西から昇って東に沈む。といふことは有り得ない。故に、そのやうなことは、絶対に起こらない。
といふ「意味」であって、
③ そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。然るに、太陽が西から昇って東に沈む。といふことは有り得ない。故に、そのやうなことは、絶対に起こらない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(02)により、
(05)
1(1)~P A
1(2)~P∨Q 1∨I
1(3) P→Q 2含意の定義
に於ける、
1(2)~P∨Q 1∨I
に於いて、 Q は、「何でも良い(Anything is ok)」。
従って、
(05)により、
(06)
1(1)~P A
1(2)~P∨Q 1∨I
1(3) P→Q 2含意の定義
に於ける、
1(3) P→Q≡PならばQである。
に於ける、「PとQの関係」は、「無関係」であっても、かまはない。
従って、
(06)により、
(07)
P =偶数の和は奇数である。
Q =太陽が西から昇って東に沈む。
P→Q≡偶数の和が奇数であるならば、太陽が西から昇って東に沈む。
であっても、かまはない。
従って、
(08)
「逆に言ふ」と、
1(3) P→Q≡PならばQである。
に於ける、「PとQの関係」は、「無関係」であってはならない。
とするならば、
③ そのやうなことが起こるならば、太陽が西から昇って東に沈む。然るに、太陽が西から昇って東に沈む。といふことは有り得ない。故に、そのやうなことは、絶対に起こらない。
といふ「言ひ方」は、「妥当」ではない。