どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

森の精と三人の娘・・ギアナ

2023年11月27日 | 昔話(南アメリカ)

     新編世界むかし話集10/アメリカ・オセアニア編/山室静・編著/文元社/2004年

 

 めずらしいギアナの昔話で、呪術逃走譚です。”ところかわればしなかわる”で、逃げ方もさまざま。

 逃げるのは三人娘の末っ子、追いかけるのはユルパチ(森の精)。一羽のカラングが、あっという間に、若者にかわり、娘といっしょに、ユルパチから逃げ出します。

 はじめは、姉の骨を投げると、もうもうと煙が立ちのぼります。ユルパチがおいつくと、こんどは塩と灰を燃すと、大きなイバラの藪ができ、骨と塩と灰をいっしょにして、火をつけると、そこに大きな川ができて、大きな川を越えられないユルパチから逃げ、母親のいる小屋にたどりつきます。

 姉の骨というのは、暗い中、おじさんというユルパチに騙され、洞穴に連れ込まれた姉妹のふたりが、血を吸われ骨になっていたのです。

 ユルパチの足は指が後ろ向きについている存在。洞窟には、見張り番のオウムがいて、「旦那、旦那、カラングがあなたのカタツムリをつれて逃げていきますよ」と、逃げたことを教える存在。

 ”カラング”には注釈もなく、なにかは不明です。


この記事についてブログを書く
« おばけかぞくのいちにち | トップ | あひるのおうさま »
最新の画像もっと見る

昔話(南アメリカ)」カテゴリの最新記事