どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

かしこいカンフ

2022年06月19日 | 紙芝居(昔話)

    かしこいカンフ/ラメンドラ・クマール・再話 訳・脚色 野坂悦子 絵・田島征三/童心社/2007年(12画面)

 

 「インドの民話より」とありました。

 

 昔、ある国の王さまが「だれでも、めずらしいもの、おいしいものを とどけてくれたら、ほうびは たっぷり つかわすぞ」といっていました。

 ところが、お城のビカットという門番が、みんなを驚かし、王さまのほうびの半分を よこどりしていました。それをじっと見ていたのは、森のさるたち。

 ビカットは、さるたちに きづき こざるを つかまえ、ぶんぶん振り回しました。さるたちは「キッキキー、ビカット、ワルイ !ヤツ」と、おおさわぎ。

 ある日、大きな大きなスイカをかついで、サルタンの村から カンフが あるいてきました。カンフは、さるたちからビカットのことを聞いていましたから、王さまのほうびを、半分分けるという約束をし、ビカットに約束をわすれないようにと念を押して、お城の中へ はいっていきました。

 王さまから、ほうびのことを聞かれたカンフは、鞭で50回打つようにいいます。不思議に思った王さまが、わけを聞くと、すぐにビカットをよびますが、ビカットは しらないと とぼけ、さるたちにも乱暴しようとします。王さまがビカットをひっとらえろ!と命令すると、ビカットは にげていってしまいます。

 

 元の話は、もっと長いと想像できます。簡略化したようです。


 田島征三さん描くビカットの存在感が抜群で、主人公より目立っていました。最後は、王さま、カンフ、さるが おいしそうに スイカを食べています。


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