ぞうのヘンリエッタさん/リズ・ウォン:作・絵 石津ちひろ・訳/岩崎書店/2019年
図書館の新刊コーナーから借りてきました。
子どもより、大人のほうが身につまされる絵本です。
ぞうのヘンリエッタさんは、しずかなくらしが好きでした。
ある日、だいすきな湖の中で、ゆったりかんがえごとをしていて、何かにゴツンとぶつかってしまいます。
ほうたいをして、たんこぶがなおるのをまっていると、パッリンと音がします。
たんこぶだと思っていたのは、がちょうの卵で、あかちゃんが生まれたのです。
あわてて、湖に走っていって、巣の中の戻し、ずーっと待ち続けますが、がちょうのお母さんはもどってきませんでした。
ガーコちゃんをつれかえったヘンリエッタさんが、ガーコちゃんの世話をはじめます。
ガーコちゃんは、だいすきな紅茶のカップでパシャパシャ、しんぶんはびりびり。
がちょうを育てることになったヘンリエッタさんのしずかなくらしはがらりと変わり、すっかりつかれはてます。
それでもヘンリエッタさんは、がちょうの生活をおしえようと、えさのとりかた、およぎかた、はねのはばたかせかた、そしてとびかたも。
やがて、どんどん大きくなったガーコちゃんの旅立ちのときが、やってきます。
自分の子育てのことを思い出しました。しょっちゅう熱を出し、次から次へと病気にかかり、すこし落ち着いたのは三歳をすぎたころ。共働きだったので保育園への送り迎えで時間に追われた日々。小学校に入ると午後は学童クラブ。鍵をなくしたことも。
子育てがうまくいった実感は全然なく、悔いがのこる子育てでしたが、とにかくバタバタしていました。
今ではその頃を懐かしく思いだすことがあるのも不思議。
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