観察 Observation

研究室メンバーによる自然についてのエッセー

5月―動物との初の出会いの月

2014-06-01 20:31:39 | 14
4年 鈴木詩織

私は野生動物学研究室で山梨県の早川に新しい室生との親睦旅行に行きました。その時の2日目の朝、4時半頃に起きて数人で鳥を見に行きました。歩いて行くと、川に架かる橋があり、その橋の上から鳥を探すために双眼鏡を覗きました。しばらくすると、誰かがセグロセキレイを見つけてくれたので、私も見ることができました。その後橋を渡っていると、はっきりとは見えませんでしたが鳥が飛んで行く所を土屋さんと私が発見し、土屋さんがその鳥がヤマセミだと教えてくれました。その後、鳥の観察場所へ向かうと、なんとヤマセミが観察場所から見える木に止まっていて、じっくりと観察することができました。とてもかっこよく、初めて見ることができて嬉しかったです。
その後、私は八ヶ岳でおこなっているヤマネの巣箱確認に行きました。100個にもなるたくさんの巣箱をひとつひとつチェックしました。去年の夏に調べたときは半分近くの巣におもにヤマネのもちこんだコケなどが確認できましたが、今回はほとんどなく、たまにあってもヒメネズミの食べ痕らしいドングリの殻があるだけでした。私たちの先を歩いて確認していた高槻先生が驚きの声をあげました。そして笑顔で大声でいいました。
「ヤマネがいるぞ!」
 それを聞いて私たちは
「え!」
と声を上げ、その巣箱のところに急いで行きました。巣箱を覗いてみると、高槻先生がおっしゃった通り、なんとその巣箱の中にはヤマネが眠っていました。巣箱は手前に板のフタがあり、それを開けると内側に透明なアクリル板があるので、そのまま中がのぞけるようになっています。
 その後にも、もう一匹、巣箱を利用しているヤマネに出会うことができました。調査中にヤマネに会えると思っていなかったのに、二度も出会うことができてとても嬉しかったです。
 ヤマネは二匹とも逃げるどころか、何が起こったのだろうというようなようすで、また寝てしまいました。とてもかわいいと思いました。


巣箱で眠っていたヤマネ。このあとまた眠った(撮影、高槻)

「これでよく絶滅しなかったな」
という高槻先生の言葉に、ほんとにその通りだと思いました。
今月は今までに見たことのない動物を見る機会に恵まれた月でした。


記録する著者(撮影、高槻)

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