茨城県の農産物
平成21年8月掲載
平成22年2月一部更新
茨城県が全国に誇る産業の一つとして,「農業」があげられます。茨城県がいかに農業に適した環境を有しているかをデータから見てみます。
本県の可住地面積(総面積から林野面積及び湖沼面積を差し引いた面積を表す)は3,976平方kmと実に総面積の約65%を占め全国第4位(平成19年)となっており,農地や道路も含め居住地に転用可能な平野部が多い茨城県の特徴が見てとれます。
茨城県の耕地面積は,1,766平方kmで,県土に占める割合は,29.0%(平成19年)となっており長年全国第1位です。
この恵まれた環境のなかで,茨城の収穫量日本一の農産物はメロン,くり,れんこん,ちんげんさい,秋冬はくさい,夏秋なす,夏秋ピーマンなど実に多様です。
今回は,そのうちのメロン,くり,れんこんをピックアップしデータを掲載しました。
1 農業産出額
「農業産出額」における都道府県別順位に焦点を当てて見てみますと,平成20年で茨城県は4,284億円と北海道(10,251億円)に次いで全国第2位となっています。
この「農業産出額」において茨城県は以前から全国の中で上位に位置しています。
長年全国第1位は北海道ですが,近年では第2位以降の順位が茨城県,千葉県,鹿児島県,愛知県,宮崎県などの間で入れ替わっている状況です。
都道府県別の順位は,北海道が昭和50年から第1位を維持しています。昭和60年以降は,2位以下に2倍以上の差をつけています。
他の都道府県を見てみますと,昭和50年に12位であった鹿児島県が,平成18年には茨城県を抜いて第2位になっています。また,昭和50年に第21位であった宮崎県が,平成18年には第5位になりました。この上昇の一つの要因は,鹿児島県,宮崎県ともに肉用牛の産出額が,昭和50年から平成19年にかけて倍以上になったことがあげられます。両県ともそれぞれ,昭和50年の肉用牛による産出額は269億円(鹿児島県),226億円(宮崎県)でしたが,平成19年では816億円(鹿児島県),621億円(宮崎県)と大きく飛躍しています。
茨城県は,昭和50年から平成5年にかけて全国第2位を維持してきましたが,平成6年には全国第2位の座を千葉県に明け渡しました。茨城県では,平成15年度に「茨城農業改革大綱」を作成し,消費者のベストパートナーとなる茨城農業の確立を図ることで農業産出額,全国第2位奪還を目指してきましたが,平成20年に念願の全国第2位に返り咲くことができました。
さらに,都道府県別農業産出額の構成をみてみるとある特徴がみてとれます。関東地方の茨城,千葉では産出額が多い順に,野菜,畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など),米となっています。そして,両県ともに野菜,畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など),米の構成比のバランスが良いのが特徴です。
これに対し,九州地方の鹿児島,宮崎では米の産出額が比較的少なく, 畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など)の産出額が両県ともに全産出額の半分以上を占めています。
平成20年農業産出額構成比(野菜・畜産・米)
(単位:%)
県名 野菜 畜産 米 その他
茨城県 37.2 26.6 22.4 13.8
千葉県 39.2 25.0 18.4 17.4
鹿児島県 11.2 57.4 6.3 25.1
宮崎県 20.3 57.6 7.3 14.8
資料:生産農業所得統計(農林水産省)
2 茨城県の収穫量日本一
(1)メロン収穫量日本一
県内の主な産地は鹿行地域。最近では,県が独自ブランドの新品種メロン「イバラキング」を開発しました。更には,鉾田市産メロンを使用したメロンプリンの販売や同産メロンを使用したメロンパンがコンビニエンスストアなどで発売されるなど,茨城産メロンの更なるブランドイメージ向上に向けた様々な取り組みが行われています。
メロンの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 熊本県(41,803) 茨城県(39,450) 愛知県(32,100)
昭和60年 熊本県(72,730) 茨城県(67,050) 愛知県(36,600)
平成10年 茨城県(64,200) 熊本県(60,700) 北海道(46,500)
平成20年 茨城県(46,900) 北海道(33,200) 熊本県(31,700)
資料:農林水産省統計表
(2)くり収穫量日本一
茨城のくりの栽培は明治初期から始まっており,古い歴史があります。近年は茨城のくりの素材を活かしたスィーツなど,付加価値を加えた商品も登場しています。
くりの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 茨城県(11,200) 愛媛県(7,290) 熊本県(6,330)
昭和60年 茨城県(7,570) 愛知県(6,520) 熊本県(4,530)
平成10年 茨城県(5,020) 熊本県(4,060) 愛媛県(1,760)
平成20年 茨城県(6,110) 熊本県(3,680) 愛媛県(2,390)
資料:農林水産省統計表
(3)れんこん収穫量日本一
県内の主な産地は土浦市,かすみがうら市,小美玉市,稲敷市などです。蓮の地下茎であり,常磐線の車窓から広大に広がるハス田を見ることもできます。
れんこんの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 茨城県(20,500) 徳島県(12,000) 愛知県(9,620)
昭和60年 茨城県(20,300) 徳島県(14,800) 愛知県(10,800)
平成10年 茨城県(23,400) 徳島県(11,500) 愛知県(7,150)
平成20年 茨城県(27,300) 徳島県(8,730) 愛知県(4,620)
資料:農林水産省統計表
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お問い合わせ
企画部統計課 普及情報グループ
電話 029-301-2637
http://www.pref.ibaraki.jp/tokei/furusato/010.html
平成21年8月掲載
平成22年2月一部更新
茨城県が全国に誇る産業の一つとして,「農業」があげられます。茨城県がいかに農業に適した環境を有しているかをデータから見てみます。
本県の可住地面積(総面積から林野面積及び湖沼面積を差し引いた面積を表す)は3,976平方kmと実に総面積の約65%を占め全国第4位(平成19年)となっており,農地や道路も含め居住地に転用可能な平野部が多い茨城県の特徴が見てとれます。
茨城県の耕地面積は,1,766平方kmで,県土に占める割合は,29.0%(平成19年)となっており長年全国第1位です。
この恵まれた環境のなかで,茨城の収穫量日本一の農産物はメロン,くり,れんこん,ちんげんさい,秋冬はくさい,夏秋なす,夏秋ピーマンなど実に多様です。
今回は,そのうちのメロン,くり,れんこんをピックアップしデータを掲載しました。
1 農業産出額
「農業産出額」における都道府県別順位に焦点を当てて見てみますと,平成20年で茨城県は4,284億円と北海道(10,251億円)に次いで全国第2位となっています。
この「農業産出額」において茨城県は以前から全国の中で上位に位置しています。
長年全国第1位は北海道ですが,近年では第2位以降の順位が茨城県,千葉県,鹿児島県,愛知県,宮崎県などの間で入れ替わっている状況です。
都道府県別の順位は,北海道が昭和50年から第1位を維持しています。昭和60年以降は,2位以下に2倍以上の差をつけています。
他の都道府県を見てみますと,昭和50年に12位であった鹿児島県が,平成18年には茨城県を抜いて第2位になっています。また,昭和50年に第21位であった宮崎県が,平成18年には第5位になりました。この上昇の一つの要因は,鹿児島県,宮崎県ともに肉用牛の産出額が,昭和50年から平成19年にかけて倍以上になったことがあげられます。両県ともそれぞれ,昭和50年の肉用牛による産出額は269億円(鹿児島県),226億円(宮崎県)でしたが,平成19年では816億円(鹿児島県),621億円(宮崎県)と大きく飛躍しています。
茨城県は,昭和50年から平成5年にかけて全国第2位を維持してきましたが,平成6年には全国第2位の座を千葉県に明け渡しました。茨城県では,平成15年度に「茨城農業改革大綱」を作成し,消費者のベストパートナーとなる茨城農業の確立を図ることで農業産出額,全国第2位奪還を目指してきましたが,平成20年に念願の全国第2位に返り咲くことができました。
さらに,都道府県別農業産出額の構成をみてみるとある特徴がみてとれます。関東地方の茨城,千葉では産出額が多い順に,野菜,畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など),米となっています。そして,両県ともに野菜,畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など),米の構成比のバランスが良いのが特徴です。
これに対し,九州地方の鹿児島,宮崎では米の産出額が比較的少なく, 畜産(肉用牛・乳用牛・豚・鶏など)の産出額が両県ともに全産出額の半分以上を占めています。
平成20年農業産出額構成比(野菜・畜産・米)
(単位:%)
県名 野菜 畜産 米 その他
茨城県 37.2 26.6 22.4 13.8
千葉県 39.2 25.0 18.4 17.4
鹿児島県 11.2 57.4 6.3 25.1
宮崎県 20.3 57.6 7.3 14.8
資料:生産農業所得統計(農林水産省)
2 茨城県の収穫量日本一
(1)メロン収穫量日本一
県内の主な産地は鹿行地域。最近では,県が独自ブランドの新品種メロン「イバラキング」を開発しました。更には,鉾田市産メロンを使用したメロンプリンの販売や同産メロンを使用したメロンパンがコンビニエンスストアなどで発売されるなど,茨城産メロンの更なるブランドイメージ向上に向けた様々な取り組みが行われています。
メロンの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 熊本県(41,803) 茨城県(39,450) 愛知県(32,100)
昭和60年 熊本県(72,730) 茨城県(67,050) 愛知県(36,600)
平成10年 茨城県(64,200) 熊本県(60,700) 北海道(46,500)
平成20年 茨城県(46,900) 北海道(33,200) 熊本県(31,700)
資料:農林水産省統計表
(2)くり収穫量日本一
茨城のくりの栽培は明治初期から始まっており,古い歴史があります。近年は茨城のくりの素材を活かしたスィーツなど,付加価値を加えた商品も登場しています。
くりの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 茨城県(11,200) 愛媛県(7,290) 熊本県(6,330)
昭和60年 茨城県(7,570) 愛知県(6,520) 熊本県(4,530)
平成10年 茨城県(5,020) 熊本県(4,060) 愛媛県(1,760)
平成20年 茨城県(6,110) 熊本県(3,680) 愛媛県(2,390)
資料:農林水産省統計表
(3)れんこん収穫量日本一
県内の主な産地は土浦市,かすみがうら市,小美玉市,稲敷市などです。蓮の地下茎であり,常磐線の車窓から広大に広がるハス田を見ることもできます。
れんこんの収穫量全国順位の推移(昭和50年から平成20年)
(単位:t)
年次 1位 2位 3位
昭和50年 茨城県(20,500) 徳島県(12,000) 愛知県(9,620)
昭和60年 茨城県(20,300) 徳島県(14,800) 愛知県(10,800)
平成10年 茨城県(23,400) 徳島県(11,500) 愛知県(7,150)
平成20年 茨城県(27,300) 徳島県(8,730) 愛知県(4,620)
資料:農林水産省統計表
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電話 029-301-2637
http://www.pref.ibaraki.jp/tokei/furusato/010.html