知人の西田さん(仮名)が通称・グーリンベルで花に向かってカメラを構えて居るのを見た。
午前6時10分ころである。
彼は必ず草や花の葉っぱを千切り、その匂いを嗅ぐ。
「この葉っぱは嫌な匂いがすね。これはいい香りだね」などとつぶやいている。
カテンソウが花粉を放り投げる瞬間や、タンポポの綿毛が青空へ向かって飛び立つ様子―身近な草木の生態を半世紀にわたって撮り続けている植物生態写真家・埴紗崩さん
シャボテンなど過酷な砂漠の環境に適応するために、奇抜な姿に進化していたことが分かったそうだ。
「そこに、生命の知恵、自然の愛情があることに気づいて、生物の生きる仕組みの素晴らしさに引かれていったのです」
「ある時、自然の愛はシャボテンだけでなく、足元の草木にも注がているはずだという思いになり、植物の生態、その輝きを残したいと撮影に専念するようになりました」
「ニレなどの木の実には、風を利用して種子を飛散させるための翼があるのですが、ケヤキの実にはありません。
ケヤキの葉は秋になると散りますが、実のついたこずえの枯葉だけは散らずに残って、翼の代わりをしていたのです」
「特別な植物や、変わった姿をしているから感動するのではないんです。
全ての植物に、自然の愛が注がている。
まだ気づかない生命の輝きが、いくらでもあるはず。
そうした見方で、植物と心を通わせば、毎日が楽しいことでいっぱいですよ」
午前6時10分ころである。
彼は必ず草や花の葉っぱを千切り、その匂いを嗅ぐ。
「この葉っぱは嫌な匂いがすね。これはいい香りだね」などとつぶやいている。
カテンソウが花粉を放り投げる瞬間や、タンポポの綿毛が青空へ向かって飛び立つ様子―身近な草木の生態を半世紀にわたって撮り続けている植物生態写真家・埴紗崩さん
シャボテンなど過酷な砂漠の環境に適応するために、奇抜な姿に進化していたことが分かったそうだ。
「そこに、生命の知恵、自然の愛情があることに気づいて、生物の生きる仕組みの素晴らしさに引かれていったのです」
「ある時、自然の愛はシャボテンだけでなく、足元の草木にも注がているはずだという思いになり、植物の生態、その輝きを残したいと撮影に専念するようになりました」
「ニレなどの木の実には、風を利用して種子を飛散させるための翼があるのですが、ケヤキの実にはありません。
ケヤキの葉は秋になると散りますが、実のついたこずえの枯葉だけは散らずに残って、翼の代わりをしていたのです」
「特別な植物や、変わった姿をしているから感動するのではないんです。
全ての植物に、自然の愛が注がている。
まだ気づかない生命の輝きが、いくらでもあるはず。
そうした見方で、植物と心を通わせば、毎日が楽しいことでいっぱいですよ」