近ごろ、他人の話を聞かない人たちが増えているような気がします。
若い人にも、おじさん、おばさんにも、その傾向が感じられます。
自己主張が強くなってきたこととも関係しているのかもしれません。
思い込みが強すぎる、ということも感じます。
自分が考えたこと、言うことは正しい、という思いが先立って、自分の中でそれを吟味しない。
人それぞれに別の見方、考え方がある、ということにも思い至らない。
その一方で、自分の意見は主張せずに、空気を読む風潮も相変わらず続いてもいます。
わざわざ言わなくてもわかるでしょ・・・みたいな。
そう思うと、同質社会から異質社会への過渡期にあるような気がしないでもないのですが。
言葉無くして人と人がわかりあえるのは幻想にすぎません。
もともと自分一人で考えているときは、文章のように考えてはいません。
話す、書くなど、他人を意識した行動に時になって、はじめて言葉はカタチになります。
他人に通じる言葉を探し出す、それがコミュニケーションというものなのでしょう。
ただ、お互い分かり合うためには、共通の文化基盤が必要です。
その文化基盤を、かつては常識とか教養とかで呼んでいました。
今は、その常識や教養の力が落ちて来ているのかもしれません。
てなことを考えていたらカミさんに怒られました。
「わたしの話を聞いていなかったでしょっ!」
うん? 常識が無くなってきたかな。それとも教養が足りない?
今年も最後の日になりました。
それでは皆様よいお年をお迎えください。