昨日は、文化とは縁もゆかりもない私事で出かけていました。
晩に帰ってきて、さて、何か文化的なことでもするか・・・。
そう思って伸びた爪を切りました。
夜に爪を切る時は、夜の爪鷹の爪、そう唱えながら切りなさい。
こどものころ、母親からそう言われました。親の死に目に会えなくなるからだそうです。
素直に聞かなかったせいか、両親とも死に目に会うことができませんでした。
なんてことを思い出しながら、手の爪を切り、ついでに足の爪も。
爪を切って身だしなみを整えること、それも文化のうちの一つか、なんて思いながら。
伸びた髪も切ったら、もっと文化的な一日になったかもしれません。
何年か前、足の小指の爪全体が、ポロッと剥げ落ちたことがあります。
何の痛みもないのが驚きでしたが、その下に大きさがほぼ同じの新しい爪があって更にビックリ。
わたしは脱皮するイキモノだったのか・・・。
爪を切るたびにそれも思い出すことの一つ。
また、爪にまつわるコトワザも想い浮かべます。
爪の垢を煎じて飲む、能ある鷹は爪を隠す、爪に灯をともすような・・・。
あいつは爪が長い、というのは欲が深いという意味です。
よく爪が伸びるわたしも、根が強欲なのかもしれません。
苦髪楽爪、楽髪苦爪、人生、苦もありゃ楽もある・・・。