昭和29年4月発行の「週刊朝日別冊」に「カメラ狂時代」カメラマンを斬るという座談会が載っている。出席者は大宅壮一、花森安治、浦松佐美太郎等5名、巻頭に白黒グラビア「わが傑作集」現代カメラ14人展が特集されている。作家名を伏せてこの作品を批評させているがマァ斬りまくっている、当時はカメラマンが芸術家気取りだったようで新宿の飲み屋で芸術とはナンであるかと大ギロンしている殆どがカメラマンだと服装なども絵かき以上に”芸術家的”だと言いたい放題。斬られている作家は木村伊兵衛、土門拳、吉岡專造、林忠彦、秋山庄太郎、大竹省二等14名当時の写真界ではそうそうたる顔ぶれだ。今から56年前でアマチュアカメラマンが200万人で使うフィルムと印画紙が大変な量だと言っている、カメラも海軍がレンズの開発特にレンジ・ファインダーに力を入れて大金を投下したお陰でそれを利用して戦後カメラメーカーに転向、カメラの機能が飛躍的に向上したようだ。その頃の首相が鳩山一郎でポッポの爺さんだ。デジカメが出て携帯電話でも写せる現在数千万人が「私にも写せます」状態だ。爺さん婆さんが高級一眼レフに三脚、カメラバッグ担ぐ姿を見たらさぞ驚くことだろう。鎌倉、寿福寺のもみじ