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能登でココロもどる旅

ぶなの森エコツアーのスタッフブログです。
能登の海・山・里で日本の原風景に帰る旅を楽しみましょう。

能登 冬の海沿い 1

2009年12月24日 | 能登 旅の目
今日はおだやかに晴れた冬の一日、海も鏡のようでした。

能登の海岸線にもう雪はありません。
海沿いは内陸部に比べて降雪も積雪も少ないのです。

ここは縄文遺跡のある能登町・真脇。
4000年もの間、人が暮らしていた痕跡をたどることができます。
きっと縄文の昔から住みやすいところだったのでしょう。

山の上から海を望むと手前の谷に雪に埋もれた集落がありました。

谷ひとつ、川筋ひとつ違うだけで気温も雪の量もずいぶんちがう繊細さがあります。
日本の自然はそれほどまでに微妙で多様です。特に能登半島は山谷と海が隣接しているので
ほんのちょっと離れただけでも変化が大きいエリアです。

能登の人はわずかな寒暖や積雪の地域差を感じ取る繊細さを併せ持っています。

能登の豪雪地域

2009年12月22日 | 能登 旅の目
私の暮らしている能登町柳田は能登の豪雪地域として知られており、
能登事務所のある当目地区はその中でも雪が多いといわれています。
しかしここ二十年位は雪が少ない傾向が続いていたので、今回の大雪は
12月としては異例のことだったようです。

猿鬼講をした当目の行念寺の前もこんな雪道になりました。


毎日雪が深々と降り続く、まさにイメージ通りの雪国となりました。

今日は午後からずっと晴れて雪解けもすすみ、田んぼの雪原もけむっていました。


冬至のかよわき光が差し込みます。

当目の猿鬼の宮・岩井戸神社の参道は膝まで埋まる雪の道。

川沿いの本殿も雪化粧です。

橋の上には何かの動物の通った跡がありました。

それとも神様の足跡でしょうか。

筋状の雲

2009年12月19日 | 能登 旅の目
冬の日本海で生まれて雪をもたらす「筋状の雲」とはいかなるものか。
これがその正体です。

輪島の沖から能登半島の山へ龍のように横たわる雲の列、

横一直線に連なる積乱雲です。
それが証拠に「一発雷」というどでかいカミナリを落としていきます。

これができるわけはシベリア高気圧の寒気の吹き出しと日本海の存在です。
日本海の海面温度は冬でも15℃~10℃位あり、その上をマイナス数十度の寒気が吹くと
海の上で湯気が立ちます。

それが雲となり大陸から連なる雲の帯となったのが「筋状の雲」なのです。

この湿った重い雲は中部山岳を越えられません。
そこでたっぷり雪を落とし、乾いた風だけが山を越えて吹き下ろします。
太平洋側の空っ風(からっかぜ)がそれです。

雪の日本海側と晴れの太平洋側。冬の気候はまるで別の国のようです。

冬型の気圧配置

2009年12月18日 | 能登 旅の目
数日前から北陸は大雪です。
「日本列島は冬型の気圧配置となり寒気が流れ込みやすい状態で、日本海側の地方は雪が降るでしょう」
と天気予報でいっている時の典型的な状況を現地からリポートします(笑)。

①雪が止んで雲が割れ気持ちのいい青空と太陽が輝く。

②いつのまにか北西の方角から真っ黒な雲が近づいてくる。

③暗くなり雪がちらつき始め、風が出てくる。

④雪がほん降りとなって時によこなぐりの吹雪になる。永遠に続くように思える。

⑤しかし急に雪が弱くなってあたりが明るくなる。

⑥「①」に戻る。これを2時間くらいの間隔で繰り返す。

週間天気を見るとこのさき7日間全部が雪マークになっていて憂うつな感じがしますが
実際にはこのように晴れ間もあり雪も降るメリハリの利いた天気になります。

その秘密は冬の日本海に伸びる「筋状の雲」。
筋状の雲は晴れの領域と雨の領域がはっきりわかれているから空から筋に見えるのです。
筋状の雲が通過するとこのようなめまぐるしい天気の変遷となります。

生きもの調査 柳田西部地区 

2009年06月20日 | 能登 旅の目
地区の方々と「水土里(みどり)ネットいしかわ」による川の「生きもの調査」が行われ、
オブザーバーとして参加しました。娘も申し込んだ時から楽しみにしていました。

これは遊びではなくて調査です。水温を測ったりPHのチェックや化学的酸素要求量などを検査キットで計測しました。

当目の農業用水路は安定した比較的きれいな水だそうです。

ここが調査地。こぶな釣~りしかの川♪と歌いそうになるくらいいいところでした。

事前に定置網も仕掛けてありました。歓声が上がるほどたくさんのアブラハヤが入っていました。

いよいよ生きもの採取です。先が直線のタモ網で魚や虫を追い込みます。

なにかとれたかな?

3班に分かれて調査していた全員が一堂に会し、取った生きものの種類・数・特徴を用紙に記入しました。

当目の口正成さんは地域の生きものについて研究されてきた方です。詳しい解説は子どもたちの理解を助けました。
大人にとっても驚きに満ちた小さな世界を垣間見せて下さいました。

定置網の中はアブラハヤやドジョウ・カジカ(ゴリ)など。


オニヤンマのヤゴは今年成虫になる大きさ。暗くするとおとなしくなるトノサマガエル。

こういうアプローチで里の自然に接するなら学びもあっておもしろいものです。
遊びながら、継続的な生物調査や保全に結びつくようなエコツアーとして成立するかもしれません。