ノリの東京の友人の生きる糧(福岡編)

日々のちょっとした楽しみや悲しみを徒然に語ります。

今週の1冊 ~ 岩崎弥太郎と三菱四代 ~

2010年03月22日 | 
 今週の1冊は、河合敦先生の『岩崎弥太郎と三菱四代』です(幻冬舎新書、2010年2月25日第4版、780円)。

 先日読んだ『龍馬を継いだ男・岩崎弥太郎』では、三菱を作ってからの話があまり載っていなかったので、補足のために本作を購入しました(本作も小説ではありません)。

 結論から言いますが、本作は『当たり』の本でした。幕末から昭和20年代までの三菱のトップ4人の話が記載されているので、『三菱を作った岩崎弥太郎と後継者達のことを知りたい。」と言う私の要求にちゃんと応えてくれた本でした。

 本作では、三菱財閥の4人の社長

 初代:岩崎弥太郎
 2代目:岩崎弥之助(弥太郎の弟)
 3代目:岩崎久弥(弥太郎の長男)
 4代目:岩崎小弥太(弥之助の長男)

のことが書かれています。

 約210ページの本作の半分は初代社長の弥太郎のことが書かれていますが、後を継いだ弟の弥之助のことが約50ページ、3代目と4代目のことが約30ページ書かれているので、三菱財閥がどのように大きくなっていったのかを知るには十分の内容でした。三菱を潰そうとする相手との戦いの記述も結構あるので、読み物としても面白かったですね。

 あと、叔父と甥の関係の『初代の弥太郎と4代目の小弥太』『2代目の弥之助と3代目の久弥』の性格が似ていると言う話は不思議でした。面白い話ですね。

 そんな本作を読んで考えさせられたのは、『会社経営は国家や社会の発展のため』と言う意識を持って4人の社長が行動していた点でした。明治・大正の実業家はこう言った志を持っていた人が多かったようです。この考えは一社会人としても見習わないといけませんね。自分ひとりで生きている訳ではありませんからね。

 以上が『岩崎弥太郎と三菱四代』の簡単な紹介です。

 本作は、三菱四代を通して、幕末から明治、大正、昭和へと近代化して発展していく日本の事を学ぶこともできる本です。大河ドラマの『龍馬伝』を見て岩崎弥太郎に興味を持った方は是非読んでみて下さい。お薦めの1冊です。
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