ノリの東京の友人の生きる糧(福岡編)

日々のちょっとした楽しみや悲しみを徒然に語ります。

今週の1冊 ~ 星を継ぐもの ~

2009年09月17日 | 
 今週の1冊は、ジェイムズ・P・ホーガン先生のハードSF小説『星を継ぐもの』です。

 初版が1980年5月23日なので約30年前の作品ですね(本国での発表は1977年)。私が今回購入した本は2009年7月24日の第78版です。SF好きの方には有名な小説のようです。

 本作を購入した理由は裏表紙に書かれた次の一文に惹かれたからです。それは、

【月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。だが綿密な調査の結果、驚くべき事実が判明する。死体はどの月面基地の所属でもなければ、ましてやこの世界の住人でもなかった。彼は5万年前に死亡していたのだ!!。】

と言う文章です。こんな面白そうなあらすじを読まされた日にゃ、即、本を手にとって私はレジに向かってしまいます。興味津々です。

 そんな感じで読み始めた本作ですが、300ページくらいの小説にもかかわらず、普通の小説を読む倍くらい時間がかかってしまいました。

 時間がかかった理由は、『科学&化学&工学&生物学等の用語が最初から最後まで出まくるので、内容を理解するのに時間がかかった』と言うモノでした。
 理系の学問が極端に苦手な私には一度読んでも理解できない文章が多くて、何度も何度も読み直しながら読み進めることになりました。正直疲れました。

 しかし、読後の感想は「面白かった。」の一言です。

 優秀な科学者達が、検証、仮説、再検証を繰り返して、5万年前の死体の謎を解き明かす様は、SF小説と言うよりも推理小説のようでした。最後に全てが解決した時は背筋がブルっと震えてしまいました。1人の謎の男の死体の話が、ネアンデルタール人からヒトへ進化する過程で起きた『人類誕生の謎』の謎解きにまで話が大きく広がったのには驚きました。


 以上が、『星を継ぐもの』の簡単な紹介と感想です。

 上記以上の事を書くと全てネタバレになってしまうので書きませんが、SFや推理小説が好きな人には本作はお勧めします。ドンパチのシーンは全くありませんが、たまにはこんな頭を使いまくって読むSF小説もいいですね。

 こうして今回読んだ『星を継ぐもの』は、『宇宙の戦士』、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、『老人と宇宙(そら)』、『エンダーのゲーム』と同じように私の好きなSF小説の1冊になりました。
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