ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

秀吉の手紙 その2  特別展「秀吉からのたより」

2016-03-11 12:26:15 | 日記
1月22日に「秀吉の手紙 その1」を書きました。

今日,行ってきました。
たつの市立龍野歴史文化資料館

特別展「秀吉からのたよりーよみがえる龍野神社の宝物」

まず,修復について

たまたま資料館の人がいたので聞きました。
以前,陸前高田市の古文書レスキューの話を聞いたことをいうと,
「あれは,ぬれてすぐ修復できた。
 でも,この古文書は,火事に遭い,消火で濡れ,そのまま2年間放置された。」

入り口には,焦げて,はりついて,ただの紙のかたまり,
いや紙か何かも分からないようなものも展示してありました。
修復が終わったのはごく一部とは思いますが,
その修復できて展示してあったものについて少し書きます。

歴史の流れはさておき,
修復された古文書は,いかにも濡れましたといった感じのシミだけでなく,
黒く焦げたようなあとがあるものも多いので尋ねると,
「すすがしみになって,取れないのです。」
とのこと。
もちろん,穴が開いたであろう所もあり,
同じような紙でうめてはいるものの,当然,その部分の文字は見えません。

そんな古文書を解説を見ながら読んでいきました。

見て思ったのが,秀吉からの手紙最初の方,
山崎の合戦のころは,秀吉の花押が書いてありました。
賤ヶ岳の戦いの頃の手紙からは,朱印でした。
あとで,資料館の人に聞くと,
「秀吉の朱印が出てきたのはこの頃ですが,花押はまだ続きます。」
「右筆が書いて,花押や朱印は,秀吉ですか?」と尋ねると,
「花押も右筆が書くこともあります。」とのことでした。

前半目立つのは,木材に関する朱印状。
新聞にもあった通り,
これでもか,これでもかと言うぐらい木材の催促が続きます。
「木材ってそんなに重要ですか?」と尋ねると,
きっぱり,
「重要です。この時代は建築ラッシュです。
 江戸時代の初めには木材不足になります。」とのことでした。
城や橋など土木工事そんな古文書がありました。

いわゆる朝鮮出兵に関するものも多かったです。
国内でいくさをし,全国を統一し,そんななかでも,土木工事にも気を配り,
そんな秀吉の朝鮮出兵・・・
書き始めるときりがないので,資料館の話はこれくらいにします。

資料館の方だけでなく,
資料館で出会った“おじさん”とのお話しも面白かったです。

買ってきた図録は,古文書集とセットになっています。

木材に関する古文書だけでも,(と言っても,10枚以上あるけど)
読み下し文を参考に読んでいきたいです。

PS.今日は東日本大震災からちょうど5年です。
 陸前高田市の博物館の人は,あの日出勤していた人全員が亡くなられたと
 古文書レスキューのお話しの時に聞きました。
 せめて,地震の起きた2時46分頃,黙祷しようと思います。

追記(3月12日)
陸前高田市立博物館の古文書など文化財レスキューについては,
昨年,阪神・淡路大震災20年にあわせて兵庫県立歴史博物館で
岩手県立博物館の方,新しく陸前高田市立博物館の学芸員になった方からお話を聞きました。

今回の古文書の修復も大変だったと思いますが,
もちろん,陸前高田の方も大変です。
「文化財や古文書なんてどうでもいい,もっとすることがあるでしょ?」
と言う市民もいたようですし,そう言うのも当然のことと思います。
この時の古文書の修復については,
「大津波被災文化財保存修復技術連携プロジェクト」
「歴史資料ネットワーク」
で調べていただければ,分かると思います。
今も,手つかずの古文書・冷凍保存されたままになっている古文書も多いのではないかと思います。


コメント
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