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仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

顔のない天使

2018年03月18日 | ムービー
『顔のない天使(原題The Man Without a Face)』(1993年/メル・ギブソン監督)を見た。
物語は、「1968年の夏。ノースタッド親子は避暑地で休暇を過ごしていた。12歳のチャールズ(チャック/ニック・スタール)と姉グロリア(フェイ・マスターソン)、妹のメグ(ギャビー・ホフマン)はそれぞれ父親が違う兄妹で、仲が悪く、特にチャックは一人孤立していた。一刻も早く自宅から出たい一心で士官学校への進学を希望したが、合格することができずにいた。なんとしても追試を受けたいチャックは、元教師だというジャスティン・マクラウド(メル・ギブソン)の存在を知り、個人指導を依頼するのだが・・・」という内容。
マクラウドには誰にも詳しく知られたくない過去の記憶があるようで、身を隠すようにして海岸の家に住んでいる。
顔の右側がやけどのような大きな傷で覆われていることから、それも原因なのかもしれないが、買い物をするために町へ出かけるのも夜になってからのようだ。
チャックがそんなマクラウドを知ったのはまったくの偶然だったが、複雑な家庭環境の中で育ったからか、チャックは嘘つきな性格で、どうにもひねくれている。
時分から教えを乞うた先生だというのに、陰では「バケモノ」と呼んでいたし、母親に個人指導を受けていることは内緒にしながらも、マクラウドには母親には了解をとったと伝える。
マクラウドは自分の指示を聞かない自分勝手なチャックのことを「愚かな少年」と呼んだが、それプラス「迷惑な少年」でもあるのだ。
(^_^;)
仁左衛門の知人に、「道を聞かれたら必ず嘘を教える」という人がいたが、嘘をついて「ひひひひ・・・・」と一人で笑っている人の性格というのはホント理解できない。
(-_-;)
チャックというどうしようもない"ガキ"が主人公なので、周りの人達は随分と振り回されることになる。
あまり好きになれない物語だった。

Re:LIFE リライフ

2018年03月16日 | ムービー
『Re:LIFE リライフ(原題The Rewrite)』(2014年/マーク・ローレンス監督/アメリカ)を見た。
物語は、「若くしてアカデミー脚本賞を受賞した脚本家キース・マイケルズ(ヒュー・グラント)は、その後まったくヒット作品に恵まれず、かつての大ヒット作"間違いの楽園(PARADISE MISPLACED)"を製作したパラゴンスタジオにも新作の構想を蹴られ、崖っぷちだった。頼りにしてるエージェントのエレンから紹介されたのは、ニューヨーク州にある公立ビンガムトン大学での講師の仕事。まったく乗り気ではなかったものの、背に腹は代えられないと決断したのだが・・・」という内容。
ビンガムトンは回転木馬の数が世界一とかで、受講生のホリー・カーペンター(マリサ・トメイ)も『トワイライトゾーン』の舞台になった世界最古の回転木馬に案内するのだが、ここは作者の出身地であり、さらにはその物語がキースに影響を与えることになるのだから面白い。
また、ビンガムトンは雨と曇りの多さでは全米トップ10なのだとか。
傘を買おうとする時の「イギリスを出てから傘を持ってなかったが、ここの悪天候に負けた」という台詞も面白かった。
(^_^)
到着初日に、受講希望のカレン・ギャブニー(ベラ・ヒースコート)と一夜を共にしたり、可愛い女子学生を中心に受講生を選抜したり、まったく不真面目で、早々とメアリー・ウェルドン教授(アリソン・ジャニー)ににらまれてしまうキースも、やがてはやる気を出していく。
アンドレア(エミリー・モーデン)にアドバイスをする時の
「もっと深く掘り下げたら?」
「深く考えるのは無理。みんなも無理って言う」
「じゃあ、みんなが間違ってると証明しよう」
というやり取りでは、自信がなく、伏し目がちに話すアンドレアがぱっと笑顔になる。
「教師という仕事は案外クセになるよ」とジム・ハーパー教授(クリス・エリオット)に言われていたが、キースには意外と適性があったのかもしれない。
窓の外はいつも雨降りという様子が妙に笑えたりもして、これはナカナカに面白い物語だった。

近距離恋愛

2018年03月14日 | ムービー
『近距離恋愛(原題Made of Honor)』(2008年/ポール・ウェイランド監督/アメリカ・イギリス)を見た。
物語は、「1998年のハロウィン。コーネル大学の学生トーマス・ベイリー・Jr.(トム/パトリック・デンプシー)はモニカと勘違いしてハンナ(ミシェル・モナハン)のベッドにもぐりこむ。その出会いから10年。トムは相変わらず付き合う女性を毎週のように乗り換え楽しく過ごしながらも、メトロポリタン美術館勤務のハンナともデートを楽しんでいた。ある日、ハンナは美術品買い付けのためスコットランドに長期出張。毎日のように会っていたハンナがいなくなり、空虚感を覚えたトムは誰と遊んでも楽しくない。ようやく自分の本心を伝えようと決めたトムだったが、ハンナが帰って来た時、スコットランドで出会ったコリン・マクマーレー(ケヴィン・マクキッド)と婚約、2週間後に結婚式を挙げると告げられ・・・」という内容。
父トーマス・ベイリー・Sr.(シドニー・ポラック)の6回目の結婚式でダンスを踊る2人はとても良い雰囲気だったが、どちらかというとハンナからの一方通行のようにも見えた。
それが変わったのは、ハンナの出張中に1人で虚しく過ごしている時、2人でボートをこぐ老夫婦の姿を見た時なのだが、まぁ男なんて単純なものだ。
しかし、残念だったのは、この時すでに遅かったということだ。
(^_^;)
マクマーレー家は、スコッチウィスキーの名門メーカーなのだそうで、春夏秋冬それぞれの季節用の城(別荘)があるというリッチマン。
出会いは馬に乗って現れたというのだから、まるで別世界の人間だ。
(^。^)
夕食会で出された料理はすべてコリンが殺したものばかりと自慢する母ディアドル(ハナー・ゴードン)だが、その感覚にはハンナも着いていけなかったようで、「うれしいわ。私は何も殺さなくてごめんなさい」とコリンに皮肉交じりの言葉を伝えるのだが、ケーキの食べ方をとっても、何事にもざっくばらんなアメリカ育ちのハンナがスコットランドに馴染むには時間がかかりそうな雰囲気だった。
新婦がおまるを持ってパブを回る風習だとか、丸太やハンマー、大きな石を遠くまで投げて、花婿が男としての技量を証明する伝統の競技会だとか、スコットランドでのエピソードがなかなかに面白かった。

少女は異世界で戦った

2018年03月12日 | ムービー
『少女は異世界で戦った』(2014年/金子修介監督)を見た。
物語は、「1945年8月に広島と長崎に投下された原子爆弾による大量虐殺を徹底的に自己批判した人類は、原子力を封印し、核兵器は地球上から消滅した。というパラレルワールド。戦士として育てられたアリサ(花井瑠美)、レイ(武田梨奈)、マリ(清野菜名)、ミキ(加弥乃)の4人は、ボス・柳生太一郎(岡田浩暉)の指令により、ワームホールを通って別世界からやってくる謎の侵入者を撃滅するために戦っていた。調査により判明したのは、豪徳寺信司(金子昇)が率いる日本光華党の保養施設にワームホールの出入口があるのではないかということ。新たな捜査を開始した4人は、関東電力の役員に"夢のエネルギー"として原子力発電を持ちかける日本光華党議員達がインベーダーに入れ替わられていることを知り・・・」という内容。
2024年の日本では銃器が完全に消滅し、剣が最強の武器として使用されているらしかった。
銃がなくなっても犯罪はなくならないし、人の心も変わらない。
どのような状況下でも、悪人は悪人だし、犯罪者は犯罪者というわけだ。
面白かったのは、(監督の思いなのか脚本家の思いなのかは分からないが)、「最も知能が高いと言われ世界の尊敬を集めたブッシュ大統領の時代には世界から銃器が完全に消滅した」とのナレーション。
これは超絶にアメリカ批判のコメントだ。
というより、相当馬鹿にしている。
(^。^)
「今の日本で一番ありふれているのは美少女アイドルグループだ」という柳生の台詞にはかなりの棘があるが、この物語に登場する4人は切ない境遇に身を置く女のコ達なので、少し可哀想に思えたのだった。
あまり期待をせずに見始めたのだが、なかなかに良く出来た面白い作品だった。

ピッチ・パーフェクト

2018年03月10日 | ムービー
『ピッチ・パーフェクト(原題Pitch Perfect)』(2012年/ジェイソン・ムーア監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ベッカ(アナ・ケンドリック)はロサンゼルスのレコード会社で働きたかったのだが、"大学だけは出ておけ"と言う父ミッチェル(ジョン・ベンジャミン・ヒッキー)の勤務先であるバーデン大学に入学、寮生となる。学生生活にまったく興味を持てなかったベッカは校内ラジオ局WBUJでのアルバイトを始め、そこでジェシー(スカイラー・アスティン)と知り合い仲良くなるのだった。ある日、シャワールームで鼻歌を歌っていると、居合わせたクロエ(ブリタニー・スノウ)から女性アカペラグループ"バーデン・ベラーズ"へ参加するための合同オーディションを勧められる。父から、"大学を楽しめ。1年後にまだロサンゼルスに行きたかったらその時は協力する"と言われていたベッカは・・・」という内容。
"バーデン・ベラーズ"は、ニューヨークのリンカーンセンターで開催された"ICCA(大学アカペラ選手権)"の前年度決勝に初出場したグループで、同じ学校の男性グループである"トレブルメーカーズ"と同様に実力があるグループらしかったが、その決勝の様子を中継しているジョン(ジョン・マイケル・ヒギンズ)とゲイル(エリザベス・バンクス)が「眠たいのは私だけ?」などと彼女達のステージをけなしているという演出が謎だった。
全国大会の決勝で出場者をけなす中継なんてあるのだろうか?
その決勝での衝撃の結末をもって、オーブリー(アンナ・キャンプ)とクロエの2人を残し、他のメンバーが卒業してしまったようだが、そうなると新年度には卒業生と同数である8人以上の新入生を集めなければサークル活動の維持ができないし、集まったとしても経験者2人+新人8人では、ゼロからのスタートのようなものだから、その後のハードルは高そうだ。
(^_^;)
サークルに集まったファット・エイミー(レベル・ウィルソン)などの新メンバー達とは、時間をかけてだけれども、仲良くなれたのは、大学での目標を持てなかったベッカにとって良いことだったが、寮の2人部屋でベッカと同室のキミーという韓国人は、ベッカに対して一切笑顔を見せることもないし、声を掛けても来ない。
彼女がサークル紹介の"韓国人学生会"のブースで満面の笑顔を浮かべる姿を見たベッカの呆れたような顔つきが印象的だった。
仁左衛門が大学生だった時、1年間だけ寮(個室)に入っていたのだが、初めて言葉を交わした隣の部屋の吉〇君とはいまだに親交があるくらいなので、風変わりな韓国人と一緒になってしまったベッカには少しばかり同情してしまったのだった。
(^。^)
ただ、ベッカ役の女優さんはいつも口が半開きのようなイメージがあってどうも好きになれない。
彼女を見たDJのルーク(フレディー・ストローマ)が「何ボケっとしている」と言う台詞があるが、確かにそんな感じがする顔つきで残念だ。

シン・ゴジラ

2018年03月08日 | ムービー
『シン・ゴジラ』(2016年/庵野秀明総監督、樋口真嗣監督・特技監督)を見た。
物語は、「2016年。東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出すると同時に、東京湾アクアラインでは亀裂事故が発生し、通行車両に被害が出た。政府は、巨大生物の存在を示唆する矢口蘭堂内閣官房副長官(長谷川博己)の意見を取り合わず、事故原因を海底火山か熱水噴出孔の発生と見て対応を進める。しかし、巨大生物の尻尾がテレビ報道されたことで、政府は対処方針を生物の駆除とし、上陸した未知の巨大生物に対し、自衛隊の害獣駆除を目的とした防衛出動が決定したのだが・・・」という内容。
東京に上陸した謎の生命体(ゴジラ)が作品内で進化し続けるのが、『ゴジラ』(1954年/本多猪四郎監督)以来、30作以上も制作されたこれまでのシリーズ作品と違う所で、さらには、主要な登場人物もこれまでは科学者や新聞記者であることが多かったのだが、本作では大河内清次内閣総理大臣(大杉漣)をはじめとする内閣の主要閣僚や各中央省庁の役人、多くの自衛隊員が出ずっぱりなのが特徴だ。
総理官邸の廊下で、「会議を開かないと動けないことが多すぎる」と嘆く官僚の台詞が面白い。
また、静観、捕獲、駆除の選択肢から"駆除"を選んだ際に問題になったのが、自衛隊の出動を"治安出動"にするか、"防衛出動"にするか。
総理大臣執務室で、花森麗子防衛大臣(余貴美子)、赤坂秀樹内閣総理大臣補佐官(竹野内豊)、郡山肇内閣危機管理監(渡辺哲)等から進言を受ける大河内首相がうろたえ、東竜太内閣官房長官(柄本明)から「総理、ご決断を」を決定を促された際には、「今ここで決めるのか!?聞いてないぞ」と、実に頼りない。
この辺りに政治家や官僚に対する監督のイメージが現れていると思うのだが、演出の最高傑作は、「おっしゃるとおりです」と言う安西政務担当秘書官(中脇樹人)だと思う。
(^_^)

ハムナプトラ 失われた砂漠の都

2018年03月06日 | ムービー
『ハムナプトラ 失われた砂漠の都(原題The Mummy)』(1999年/スティーブン・ソマーズ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「紀元前1290年、エジプトの都テーベ。第19王朝の王セティ1世(アーロン・イパール)にだけ肌を許す愛妾アナクスナムン(パトリシア・ヴェラスケス)と愛し合ってしまった死者の番人でもある大司祭イムホテップ(アーノルド・ヴォスルー)は、2人で王を殺害した。衛兵が駆けつけ、アナクスナムンは自殺。彼女を生き返らせると約束したイムホテップは僧侶らと死体を盗み出し、王家の墓所である死者の都ハムナプトラへと持ち込んだのだった。"死者の書"による甦りの儀式を行っている途中、衛兵の乱入によって儀式は中断してしまう。捕らえられたイムホテップには、あまりのむごさにそれまで誰も受けたことがないという血も凍る処罰"ホムダイ"が科せられた。石棺に封じ込められたイムホテップに死の安らぎが訪れないまま、約3000年の時が流れた1926年に・・・」という内容。
3000年前の世界の正確な情報など後の世にきちんと伝わっているはずもなく、エヴリン・カナハン(レイチェル・ワイズ)は言ってはいけないことを言ってしまう。
古代文字を読むことができ、過去の歴史にも詳しい図書館の司書とはいえ、さすがに呪文のことまでは知らなかったわけだ。
それに対して、「神聖な寺院では古代の言葉に生命が宿っている」と言うチェンバレン博士(ジョナサン・ハイド)はエジプト学者なので、ハムナプトラの呪いには充分注意を払っていたようだが、それでも、"疫病神"と化したイムホテップが甦ってからは、いくら呪いに詳しくてももうどうしようもなかった。
まぁ相手は人間じゃないのだから仕方がないところか。
収監され、死を目前にしていたところをエヴリンによって助けられたリック・オコーネル(ブレンダン・フレイザー)と、3年前に外国人部隊で一緒だったベニー(ケヴィン・J・オコナー)は、腐れ縁。
あらゆる場面で対立する。
(^_^;)
そのどうにも悪そうなベニーに対して、ジョナサン(ジョン・ハナー)は泥酔していたリックから盗みを働いたようなもっと悪い男ではあったものの、全般に愛されキャラに描かれていた。
ヒロインであるエヴリンの兄なだけある。
(^_^)
さて、この物語は、『ミイラ再生(原題The Mummy)』(1932年/カール・フロイント監督/アメリカ)のリメイク。
CGが多用され、旧作よりもスピード感もあって、そこそこ面白い作品だった。

マネーモンスター

2018年03月04日 | ムービー
『マネーモンスター(原題Money Monster)』(2016年/ジョディ・フォスター監督/アメリカ)を見た。
物語は、「東部標準時13時7分。アイビス・キャピタル社の株式が激しい売買の末に大幅下落し、ウォルト・キャンビーCEO(ドミニク・ウェスト)は、"アルゴリズム取引の暴走であり、原因不明の異常事態だった"と説明した。純損失額は8億ドル以上。アイビス株の"買い"を推奨していたFNNテレビの経済番組"マネーモンスター"の司会者リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)は、番組でキャピタルの味方として追及するつもりでいたのだが、キャンビーは急きょ出演をキャンセルし、代わりにダイアン・レスターCCO(広報担当役員/カトリーナ・バルフ)が中継で出演することになった。番組の放送が始まって数分後、調整室から見ていたディレクターのパティ・フェン(ジュリア・ロバーツ)は、番組のセットの陰に見え隠れする一人の侵入者に気がついたのだが・・・」という内容。
男は、番組でゲイツが言った「銀行預金よりも安心」との言葉を信じ込み、全財産600万ドルをアイビス株に投資して、今回の暴落ですべてを失ってしまったカイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)。
拳銃1丁を隠し、プラスチック爆弾を仕込んでいるベストを入れた段ボール箱2個を抱え、何食わぬ顔をしてスタスタとテレビ局に入り込んだのだが、出入口の警備員は一応、「あんた新人かい?リロイは?ついにクビか?」とは声を掛けたものの、その爆弾入りの段ボール箱は警備をノーチェックで通過してしまっていたのだ。
ソファーに深く腰を掛けてジュースを飲んでいるのだから、これでは警備員の意味がない。
(-_-;)
いくら推奨銘柄だとはいえ、「これは銀行預金よりも安心」などと言い切るのはゲイツの失言だが、番組中、自身の前に置いてあるマグカップには水ではなく酒が入っていて、それを飲みながらのコメントだというから、話す言葉はどうしても過激な内容になってしまうのだろう。
経済娯楽番組とはいえ、酒を飲みながらとは酷い仕事で、"ウォール街の魔術師"などというキャッチコピーもいい加減なものに思える。
(^_^;)
さて、リアル日本でも、"資産運用は貯蓄から投資へ"とのキャッチコピーのもと、ITの著しい進化にもよるネット証券の台頭も手伝って、個人の株取引は一般的なことになってきているが、株式資産はやはり"分散投資"が必要だと実感できるようになるまでは、それなりの経験が必要なのだろう。
上手くいけば結構だが、何万人が見ているか分からないテレビ番組で推奨されたような一銘柄に全資産をつぎ込んでしまうのは、やはり上手なやり方ではないようだ。
そのような情報は誰でも知っているのだから。
(^。^)
また、説得をするはずだった恋人のモリー(エミリー・ミード)に、「クズ」、「ひとでなしの腰抜け」、「くたばれ」などと番組内で罵倒される様子を、全ての視聴者に見られなければならなかったのは、犯人とはいえ少しばかり可哀想に思えたりもしたのだった。

レッドプラネット

2018年03月02日 | ムービー
『レッドプラネット(原題Red Planet)』(2000年/アントニー・ホフマン監督/アメリカ・オーストラリア)を見た。
物語は、「過密な人口を抱え、急速に環境汚染が進んだ地球。2025年に環境問題が深刻化し、人類は移住のため、火星に酸素を生成させようと、20年にわたって無人探査機で藻類を送り続けた。実験は順調に進み成功したかに思えたのだが、急激に火星の酸素レベルが下がり始めた。原因調査のため、ケイト・ボーマン船長(キャリー=アン・モス)以下、主任科学将校バド・シャンティラス(テレンス・スタンプ)、テッド・サンテン副操縦士(ベンジャミン・ブラット)、ロビー・ギャラガー整備士(ヴァル・キルマー)と、民間人である世界的生物工学者のクイン・バーチナル(トム・サイズモア)、火星地球化の専門家チップ・ペテンギル(サイモン・ベイカー)らは、"マーズ1号"に搭乗し、初の有人火星飛行を試みたのだが・・・」という内容。
"地球の汚染を止めなければ人類は100年で消滅する"というヘビーな物語の割には、どうにも頼りないメンバーばかりのように見えてしまった。
(^_^;)
また、人間の他に、海兵隊から借りた"エイミー"という地形探査ロボットも一緒に火星へと向かうのだが、まぁ、こういった物語ではロボットのチーム参加は"定石通り"だ。
違いは、"人型"か"人型じゃない"かの違いくらいだろう。
(^_^)
地球からおよそ3億km離れた火星までは182日間で到着できるらしいのだが、"1度もテストせずに乗り込んだ宇宙船"にしては、かなり快適な旅の様子が描かれていた。
ただ、それは、火星軌道到着後、突然に遭遇した太陽フレアによるバースト事故の悲惨さを強調するための布石だったのかもしれないのだが、乗員が冷凍睡眠しているわけでもなく、NASAとは(数十分かかるとはいえ)緊密な連絡を撮れる体制にあったのだから、それを予測できないのはおかしいのではないかとも思った。
中盤以降は面白くなっていくものの、ボーマン船長の設定があまりにも完璧すぎて、序盤はなかなか物語に入り込めなかった。
やはり、登場人物はある程度の弱点を持ち合わせたほうが魅力が出るし、物語も面白くなる。
そこが少し残念だった。

山桜

2018年02月28日 | ムービー
『山桜』(2008年/篠原哲雄監督)を見た。
物語は、「江戸時代。東北にある小藩・海坂藩の下級武士・浦井七左衛門(篠田三郎)の娘・野江(田中麗奈)は、前の夫に病気で先立たれ、磯村庄左衛門(千葉哲也)と再婚していた。ある春の日、叔母の墓参りをした野江は満開の山桜の美しさに見入り、枝を取ろうとしたところ、父の墓参りのために通りかかった手塚弥一郎(東山紀之)に手助けしてもらう。手塚は、再婚前に縁談を申し込んできた相手で、野江はそれを断っていた。"今は幸せですか?"と尋ねる手塚に、"はい"と答える野江だったが・・・」という内容。
野江が手塚からの縁談を断ったのは、剣術の名手は怖い人という先入観を持っていたからだという。
確かにうわばみと呼ばれるほどに酒を飲むような豪快な剣豪や乱暴な態度の人も中にはいるのだろうが、剣豪と呼ばれる人が皆そうとは限らないだろう。
野江の弟・新之助(北条隆博)が通う剣術道場に最近指南役として来ているのが手塚だということで、弟から手塚の人柄や、未だ嫁をとらず母・志津(富司純子)と二人で暮らしていること、彼が随分と昔から野江のことを思っていたことなどを聞かされた野江は、内心「しまったなぁ・・・」と思ったかもしれない。
(^。^)
この作品は、藤沢周平(1927年~1997年)原作の短編集『時雨みち』(1981年/青樹社)に収められている同題名の短編小説なのだそうだが、藤沢周平作品に登場する海坂藩という舞台には、概ね悪い重役が登場することが多いように思う。
そして、今回の悪い奴は、諏訪平右衛門(村井国夫)とその取り巻きだ。
凶作が続き、藩の財政が危うい時だというのに、その危機に乗じて私腹を肥やしている諏訪と、おこぼれをいただこうと群がってくる連中。
どうにも鼻持ちならない奴等だが、そういう人達の家族、磯村左次衛門(高橋長英)やその妻・富代(永島暎子)なども、何ともいけすかない感じに描かれている。
(^_^;)
積極的に自分の意思表示をすることが少ない典型的な日本人の姿を体現している主人公だと見えるので、やはり真面目な人は応援したくなる。
少しモヤモヤした感じが残りはしたのだが、良い話だった。
(^_^)

仮面ライダー THE FIRST

2018年02月18日 | ムービー
『仮面ライダー THE FIRST』(2005年/長石多可男監督)を見た。
物語は、「城南大学の大学院で水の結晶を研究している本郷猛(黄川田将也)は、ショッカーと名乗る謎の組織に拉致され、秘密基地において改造手術を受けた。組織の命令のままに悪事を働く改造人間"ホッパー"として暗躍するが、取材を通じて知り合った雑誌記者・緑川あすか(小嶺麗奈)の婚約者・矢野克彦(高野八誠)を殺そうとしている時に、偶然に自我を取り戻した。スパイダー(板尾創路)によってショッカーに裏切り者と報告された本郷の元へ、死んだ矢野に瓜二つの男・一文字隼人(高野八誠/二役)が現れ・・・」という内容。
これはかつてテレビで放送されていた『仮面ライダー』(1971年~1973年/全98話)を元とした映画化作品だが、テレビ版から30年以上経てからの映画化とあって、当時本郷猛を演じた俳優の藤岡弘氏や、一文字隼人を演じた佐々木剛氏に出番はなかったようだ。
(^_^;)
改造人間達はリジェクション(拒否反応)が起こってしまうため、定期的に血液を交換しなければ生きていけない身体なのだが、本郷の改造手術は初めての成功例とのことで、彼にリジェクションは起こらない。
しかし、本郷より前に改造手術を受けたらしい一文字にはリジェクションが起きてしまうことから、一文字にはショッカーを離れられないという弱点があるのだった。
サイドストーリーとして三田村晴彦(ウエンツ瑛士)と原田美代子(小林涼子)の改造人間コブラと改造人間スネークのエピソードが挿入されていたのだが、ここに時間を割くよりも、本郷と一文字のエピソードをもっと広げてほしかったと思う。

フローズン・リバー

2018年02月08日 | ムービー
『フローズン・リバー(原題Frozen River)』(2008年/コートニー・ハント監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ニューヨーク州の最北端に位置する小さな村マシーナ。トレーラーハウス暮らしのレイ(メリッサ・レオ)は、ギャンブル狂の夫トロイに新居の購入費用として用意していた4,372ドルを持ち逃げされてしまい、折角の新しいトレーラーハウスはそのまま運びさられてしまった。なんとか夫を探し出そうとしたレイだが、ビンゴ会場の駐車場でクルマを発見したものの、そこに夫の姿はなく、従業員の女がクルマを使っていた。"キーをつけたままクルマを置いて、バスに乗り込んだので捨てたと思った。拾っただけだ"と主張するライラ(ミスティ・アッパム)。2台あるのなら、2,000ドルでクルマを買ってくれる人を紹介すると言うので、レイはライラを乗せ、言われたとおり凍結したセントローレンス川を横断したのだが・・・」という内容。
ライラはモホーク族保留地に住んでいるのだが、保留地内には"部族警察"という組織があり、ニューヨーク州内でありながらも、ニューヨーク州警察の管轄権が及ばない地域らしい。
レイが「素直にクルマを返さないつもりなら警察に連絡する」と言っても、ライラが「外の警察はここへは来れない」となんとも強気。
しかし、その後すぐにキーを投げつけて返したくらいだから、ただのハッタリだったのだろう。
"部族警察"というのがどういうものかは知らないが、訴える人がいるのなら犯罪を放っておくことはないはずだ。
(^_^;)
ただ、外の警察が手を出せないということ自体は事実のようで、ライラは凍った川を利用してカナダとの国境を自由に行き来し、1,200ドルの報酬のために不法移民の密入国を手助けする。
いつしか手を組むようになったレイとライラだが、高額な報酬に目がくらんでいくのはレイのほうで、まるで悪魔に魅入られたかのように、何の躊躇もなく犯罪を繰り返すようになっていく姿が怖く見えた。
天気予報が「気温は氷点下28度。風も強く体感温度は氷点下37℃ほどにも感じるでしょう」などと伝えるエピソードがあったが、この辺りはとても寒さが厳しい地域のようで、映像も物語も、やたらと寒々しくはあるのだが、とても見ごたえのある作品だった。
サンダンス映画祭では審査員大賞(グランプリ)を受賞しているらしい。

クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃

2018年01月28日 | ムービー
『クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』(2016年/高橋渉監督)を見た。
物語は、「ある夜。野原しんのすけ(矢島晶子/声)、父・ひろし(藤原啓治/声)、母・みさえ(ならはしみき/声)、妹・ひまわり(こおろぎさとみ/声)の野原家4人は、突然現れた大きな魚に夢を食べられて、楽しかった夢が悪夢になって終わり、いやな気持ちで目が覚めてしまった。見ている夢の内容は違ったものの、同じ体験をしていたことを知って驚く4人。隣の越谷市で、"集団悪夢シンドローム"として新聞記事になるほどの騒ぎになっていたその不思議な出来事は、実は、"ユメミーワールド"という作られた世界であり、それが今度は野原家が暮らしている春日部市でも始まったのだ。そして、時を同じくして、しんのすけが通うふたば幼稚園のひまわり組に、父・夢彦(安田顕/声)に連れられた貫庭玉サキ(川田妙子/声)が短期入園して来て・・・」という内容。
よしなが先生(七緒はるひ/声)に促されて自己紹介をするサキだが、"サキです"と自分の名前だけしか言わず、「これ以上は個人情報だから」と、まったく何も話さない。
随分とドライな幼稚園児で、いざこざを起こしても「私、馬鹿にはあやまらない。友達なんかになれっこない」と言ってしまう、何だか性格が悪い子のように見えもしたが、「私の夢は友達を作ること」と思っている少し悲しい登場人物なのだった。
深夜に再び"ユメミーワールド"が出現し、獏の背中にあるドーム空間にふわふわ浮かぶしんのすけ達。
「人間の無意識は深いところでつながっている」と言うボーちゃんは石の姿。
政治家を目指す風間くんを見て、「ホント、花のない男ねぇ」と言うネネちゃんはアイドル。
夢の中でもみんなにいじられるマサオ君。
とても個性的で自由なカスカベ防衛隊のメンバーだ。
(^。^)
ケツメイシが歌うテーマ曲の♪友よ ~ この先もずっと・・・♪(ケツメイシ作詞、ケツメイシ&田尻知之&本澤尚之作曲・編曲)は良い楽曲だ。
掛け布団をヒラヒラさせ、スヤスヤ眠りながら飛んで行くしんのすけが笑える。
オリジナルのMVではダチョウ倶楽部が出演していたが、そちらも良い感じだ。
(^_^)

誘惑

2018年01月18日 | ムービー
『誘惑(原題Thief of Hearts)』(1984年/ダグラス・デイ・スチュワート監督/アメリカ)を見た。
物語は、「サンフランシスコ。結婚記念日の夜にレストランでの食事を楽しんだレイ・デイビス(ジョン・ゲッツ)とミッキー(バーバラ・ウィリアムズ)。2人が出掛けている間に自宅が強盗に襲われ、美術品等が盗まれてしまった。宝石箱と思われたのか、妻ミッキーの日記を入れていた小さな金庫も寝室から無くなっていたのだが、"宝石が入ってなくて、今頃強盗はガッカリしてるだろうな"と笑うレイに対して、自分の日記が盗まれたミッキーはとても不安な思いに駆られ・・・」という内容。
その空巣の犯人は、なんとレストラン従業員のカラマラ(デイヴィッド・カルーソ)と、その仲間スコット・ミューラー(スティーヴン・バウアー)の2人組。
店の出入口で応対したカラマラからの情報でスコットが家に侵入して盗みを働き、品物はカラマラが売りさばくといった寸法だったらしい。
夫レイの予想に反して、スコットは間違って盗み出したミッキーの日記に興味を持ってしまった。
食事をしながらでもその日記を読み続け、やがてはミッキーその人に興味を抱いてしまう。
何とも気持ちの悪いストーカー野郎だ。
(^_^;)
そうなると、偶然を装って相手に近づくというのは犯罪者の常套手段で、ミッキーはまんまとスコットの罠にはまってしまうのだった。
スーパーマーケットの買物袋を抱えたミッキーにわざとぶつかり、落とした荷物を運んであげて自分の優しさを印象付ける。
そして再び偶然(を装って)ばったり出くわすという寸法なのだが、落とした物を拾ってあげた時に自分の指先を一本一本舐めていく仕草は、どうにも気持ちが悪い。
さもったらしいのだけれど、分かりやすい演出だった。
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若さま侍捕物帖 紅鶴屋敷

2018年01月08日 | ムービー
『若さま侍捕物帖 紅鶴屋敷』(1958年/沢島正継監督)を見た。
物語は、「江戸からほど遠からぬ漁師町に、今は江戸の豪商・越後屋清左衛門(原健策)に買い取られて別荘となった"紅鶴屋敷"と呼ばれる大きな屋敷がある。近頃、夜になると怪しい物音がするとの噂が覚全和尚(月形龍之介)の耳にも届くほどだったが、やがて、越後屋の勘当息子・清吉(片岡栄二郎)が叔父の清左衛門と博打の付け馬にくっついて江戸からやって来た勘八(富田仲次郎)ら、3人のやくざ者を殺害したという嫌疑がかかった。船祭りが近いとあって、船宿に居候している"若さま"(大川橋蔵)と呼ばれる若い侍が、その一連の騒動に巻き込まれてしまって・・・」という内容。
この"若さま"と呼ばれる侍については、名前も素性も一切明かされることはなく、初めから終わりまでずっと"若さま"と呼ばれ続けるのが面白い。
釣りをしていた浪人・佐竹半次郎(河野秋武)に、
「釣れますか などと文王 そばへ寄り」
とつぶやきながら近づいた時だけ、自分を"文王"と称してはいるものの、ただ、これは中国の故事にまつわる川柳を洒落でつぶやいただけだ。
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この映画作品は、城昌幸(1904年~1976年)という小説家が執筆した『若さま侍捕物手帖』という300編以上も数えられる小説が原作なのだそうだが、その中においても主人公の氏名が明かされることがなかったのだろうか。
これは少しばかり気になるところだ。
「若さまのいじわるぅ~」と若さまを追いかけるおいと(花園ひろみ)が、着物の裾に手を当て、手を振らないで急いで走る姿が妙に笑える。
手を振らないで走るのって難しそうだ。
また、悪い網元・茂兵衛(進藤英太郎)の冷静なせりふ回しも妙に良かった。
古い作品とあって、最近の日本ではすでに馴染みのなくなったかつての文化や風俗の様子が、まだそれなりに描かれているような気がして面白かった。