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花の匂いは勿論のこと、土の匂い、肥料の匂い等々。
中には酸性が強くなった土とか、何となく分るようになってきた。
匂いはこれだけではない。良い匂いもあれば嗅ぐに耐えきれない悪臭も
あるが、真夏、夕立の時に匂うアスファルト、むっとするような草いきれ
乳臭い女子高生、日向臭い男子高校生。
満員電車の人いきれ、汗の匂いにコロンの香り、ほのかな香水の香り。
初めて触れた女性の肌の匂いも忘れる事が出来ない。
昔、初めての人の匂いが出社してからも忘れえず、その人が近寄るたびに
振り向いた事も有った。これまで何千種類もの匂いを経験したことだろう。
余程強烈な印象が伴わない限り殆ど忘れてしまっている。
今も、花殻を摘んでいて、懐かし匂いを感じたが、何時何処で・・とは
思い出せなかった。ただ懐かしい匂いでは有ったし一瞬の事だった。
懐かしい・・と思う匂いは「嫌な匂い」ではない。
匂いは人により感じ方も違う、排気ガスの匂いを、僕は高校生くらいまで
好きだった。友人にそれを話してからかわれた事を思い出す。
今はタマネギを炒める匂いにお腹が空いたと思い、味噌汁の匂い
ご飯が炊きあがった時の匂いでも、お腹の虫が鳴きます。
それにしても、さっきの、あの、懐かしい匂いは・・何だったのだろう。
昔、裕ちゃん(石原裕次郎)が「風呂上がり石けんの匂いがする人が好きだ」
みたいな事を言っていたのを思い出す。今はさしずめ「コンディショナー」
の匂いかな・・・シャンプーかしら・・・風呂上がりの匂いは。