ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

「死ね」「死にたい」「殺す」「死んだの?」という言葉をよく使います。3

2009-04-13 19:13:41 | アスペルガー症候群
前回の記事に次のようなコメントをいただきました。


先生の記事タイトルのような言葉をうちの子も使います。
そのことで悩んで来ました。そして、これからどのように方向付けたら良いのか…とも思い悩んでいます。
息子は(4歳)子ども(特に赤ちゃん)の泣き声が苦手です。
泣いている子を見かけると、どんなに楽しく遊んでいても泣き声に気を取られて何もかもが手に付かずソワソワし出し、ついに暴言に変わってしまいます。

暴言の内容は「そんなに泣いていたら、死んでしまうで」とか、「また、泣いてる子がいるな!海に放り込まれて溺れて死んでしまえ」などです。
傍で聞いていると、なんて恐ろしい事を言うのだろう!と驚愕します。我が子の言葉に親が相当なショックを受けるのですから息子に暴言を吐かれた子どもさんも、その親御さんも、もっともっと酷くショックを受けるはずです。

その場で、「そんな言葉を使ってはいけません」「相手の子が嫌な気持ちになる」「死ぬという言葉は悪い言葉」などと教え続けているのですが暴言は治まりません。(ただ、4月から通うようになった保育園ではここまでの暴言には発展しないようなのです。)

他の場面でも、「死」という言葉を使う事もありますが、とにかく今、1番困り果てているのは泣いている子への暴言です…。

上のような私の教え方では、息子には伝わっていない…どう言えば、良いのだろう…と、悩みます。
支援センターなどの先生には、「泣いてるの、嫌だね」と共感してあげて下さい。また、泣いている子から、逃げて下さい。相手の親御さんに、お母さんが謝って「この子は泣き声が嫌いなんです」と開き直るくらいの気持ちでいて下さい。というアドバイスを受けるのですが半分納得し、半分納得できないのです。

残酷な言葉を、相手に言ってはいけない。
を、教えたいのです。
逃げるのも、ありですが…というより、その場から逃げずにはおれないので結局、謝罪して息子を抱えて逃げるのですが…。
残酷な言葉で相手を攻撃してはいけないのだ。相手は傷つくのだと理解して、“攻撃を止めて”欲しいのです。
アスペルガーの子は、相手の気持ちになるのが苦手だからこそ、アスペルガーなのだと思うのですが、この特徴を理解し受け止めた上で、どのように教えて行けば良いのかと思考錯誤です。
物語にして相手の気持ちを表現したり等など…自分なりに工夫してみるのですが、頭の固い私の工夫はしれています。
私は考えすぎ・過敏になり過ぎなのだろうか…今は、共感して(泣いている子から)逃げているだけでいいのだろうか。
残酷な言葉を言ってはいけないと教えよう・理解させようというより、自然に収まる時期を待つべきか?保育園という集団の中で、お友達に指摘してもらったりして自分で学んで行くのを見守るべきなのか…という迷いもあります。

こういうやり方はどうだろう?という物がありましたら、お時間がある時に教えて頂けると嬉しいです。
お忙しい中、真に申し訳ありません。
どうぞ宜しくお願い致します。

(4月度に、親子レッスンを新規で受けさせていたく事になっています。レッスンの際に質問させて頂こうと思っていたのですが、記事にして下さっているのを読み、つい、コメント欄にて発言してしまいました。)

長々と申し訳ありません!

子どもがこうした暴言を吐くとき、親がどんなにいたたまれなくて
辛く悲しい気持ちになるか
想像を絶するほどです。

子供が暴言を吐いたり、泣き叫んだり、暴れたりしている姿を見かけたら、
安易に「親の育て方が…」と決め付けたり、
冷ややかなまなざしを投げかけたりしないでいただきたいのです。

社会性にハンディーを持った子がいるということ、
そうした難しい子を育てる親がどれほどの苦労を強いられ
そのあげくに周囲から非難されていて心を傷つけられているのか
知っていただきたいのです。

「死ね」という言葉を使う子がいるなんて!
「なんて、ひどい!どんな育て方をしているんだろう」
と考えるのは簡単です。

しかしそうした子と日々向き合い、
トラブルが起こるたびに
自分の責任のように感じて
謝ったり悩んだりしている親の仕事は
その何千倍、何万倍も難しいことですよね。

それでも子どもの良い面を見つめて、
ただただ一生懸命に子どもを育てている方々をたくさん知っています。

そうした現実をひとりでも多くの方に知っていただけたら、
自分のことのように感じていただけたら、
そうした悩みの多い毎日を過ごしている親御さんが、
周囲の視線の冷ややかさが原因で心がぼろぼろになることはなくなってくると思っています。

それに、本当に困っているのは
発達障がいを持っている子ども本人…ですよね。


コメント欄のご相談へのお返事です。


相手の気持ちになる…ということを
理解させるには、まず自分の感情が理解できることが
大事なように思います。
また、本人は感覚過敏のせいで泣き声などがとても辛いはずなので、
まずその辛さを十分わかってあげる必要があると思います。

その上で、辛さの度合いを数値で表してみて、
どのレベルで限界に達して「死んでしまえ」といった言葉になっているのか、
その前兆となる行為(そわそわ~など)は何か
を紙に書いてみるとよいかもしれません。

前兆の段階で、「もう帰ろうか?」とたずねてその場を去る

「死んでしまえ」と言わずに、その場から離れられただけで、
十分褒める

といったことが大事かと思います。

話では幼稚園では、そこまでの暴言がないということですから、
おそらく毎日いっぱいいっぱいまで
我慢を重ねているのだと思います。

それがお母さんがそばにいることでほっとすることもあり、
また、以前、同じことをして叱られた経験を思い出すこともあり、
そうした暴言につながるのかもしれません。

1回でも2回でもよいので、
泣き声を聞いたけれど、暴言を吐くにいたらず
我慢できた褒められた

というプラスの体験を積むと、少しずつ暴言が減ってくるのではないでしょうか。



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