少し話が前後しますが、
父は大型トレーラーの運転手をしていました。
一晩中、トラックの運転をした後で、朝から夕方までの仕事をこなすようなハードな勤務体制で、睡眠不足は命取りでした。
ですから、昼夜問わずかかってくる無言電話は、
他のどんな嫌がらせよりも父を激怒させるものでした。もともと衝動的で、
粗暴な性格ですから、思わず手がでてしまったわけです…
父が無言電話の相手のご主人からもらった服を
何度も着ていたのは、
セーターをお詫びに届けてもらった時点で、
好きで病気になったわけでなし…と、
相手を犯罪者としてではなく
痛ましい人生に翻弄される家族もあるひとりの人
として、受け入れることができたからではないかな? と思っています。
私の父の物言いや考え方は、「北野たけし」にとてもよく似ています。
冗談だか嫌味だか、ブラックユーモアだかわからない…
本心なんだか、うそなんだか、からかいなんだか、優しさなんだか…
毎日顔を合わしているものにも皆目検討がつかないのです。
その後、父の冗談には、この無言電話のご近所さんの話が登場しましたが、
見下しや憎しみは含まれない…
どこか親しみのこもった口調でした。
ここで、母と下の階の奥さんの話に戻ります。
下の階の奥さんというのは、気づかれている方もいるでしょうが、
ADHD風の人です。
そして母はというと、これも気づかれている人があるでしょうが、
ADD風の人です。
ADHDやADDの人がいる周辺にありがちなことですが、
このふたりのとっぴょうしもないアイデアや行動が、この団地周辺の
流行をリードしているところがありました。
ストライキで電車が止まってしまう日に、下の階の奥さんは
突然、「お弁当を持って線路の上をあるいていきましょうよ」と提案しました。
そこで母ははりきって弁当を作り、私と妹にサスペンダーつきのチェックのスカートという…おそろいの手作り服を着せ、
近所の仲良しに声をかけてまわりました。
団地中の人がこぞって、弁当を手にぞろぞろと、
線路とごつごつした線路のまわりの石を踏んで、
終点の北千里の方向に歩いていきました。
今では考えられないことですが、ストとなると、阪急電車の駅にも周辺にも駅員さんの姿はひとりもなく、とんでもないピクニックの集団をとがめる人は
だれもいませんでした。
長くなったので次回に続きます。
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父は大型トレーラーの運転手をしていました。
一晩中、トラックの運転をした後で、朝から夕方までの仕事をこなすようなハードな勤務体制で、睡眠不足は命取りでした。
ですから、昼夜問わずかかってくる無言電話は、
他のどんな嫌がらせよりも父を激怒させるものでした。もともと衝動的で、
粗暴な性格ですから、思わず手がでてしまったわけです…
父が無言電話の相手のご主人からもらった服を
何度も着ていたのは、
セーターをお詫びに届けてもらった時点で、
好きで病気になったわけでなし…と、
相手を犯罪者としてではなく
痛ましい人生に翻弄される家族もあるひとりの人
として、受け入れることができたからではないかな? と思っています。
私の父の物言いや考え方は、「北野たけし」にとてもよく似ています。
冗談だか嫌味だか、ブラックユーモアだかわからない…
本心なんだか、うそなんだか、からかいなんだか、優しさなんだか…
毎日顔を合わしているものにも皆目検討がつかないのです。
その後、父の冗談には、この無言電話のご近所さんの話が登場しましたが、
見下しや憎しみは含まれない…
どこか親しみのこもった口調でした。
ここで、母と下の階の奥さんの話に戻ります。
下の階の奥さんというのは、気づかれている方もいるでしょうが、
ADHD風の人です。
そして母はというと、これも気づかれている人があるでしょうが、
ADD風の人です。
ADHDやADDの人がいる周辺にありがちなことですが、
このふたりのとっぴょうしもないアイデアや行動が、この団地周辺の
流行をリードしているところがありました。
ストライキで電車が止まってしまう日に、下の階の奥さんは
突然、「お弁当を持って線路の上をあるいていきましょうよ」と提案しました。
そこで母ははりきって弁当を作り、私と妹にサスペンダーつきのチェックのスカートという…おそろいの手作り服を着せ、
近所の仲良しに声をかけてまわりました。
団地中の人がこぞって、弁当を手にぞろぞろと、
線路とごつごつした線路のまわりの石を踏んで、
終点の北千里の方向に歩いていきました。
今では考えられないことですが、ストとなると、阪急電車の駅にも周辺にも駅員さんの姿はひとりもなく、とんでもないピクニックの集団をとがめる人は
だれもいませんでした。
長くなったので次回に続きます。
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