川崎市・狛江市・世田谷区 静岡県牧之原市 整体スクール「日本徒手整体アカデミー」日本徒手整体施術院

東京・神奈川・静岡で整体師資格取得は「日本徒手整体アカデミー」。「巡心流整体術」は当校独自手技。講師によるブログ。

表現力と思考停止

2008年09月24日 | 学院長のコラム、ブログ

9月20日土曜日は当校畔柳講師によるオリジナルリンパドレナージュ「ボディメイクドレナージ」セミナーを開催致しました。畔柳講師のサロンで求められるトリートメントは「癒し」+K1などの格闘家、トップアスリートのリラクゼーションや痛みの緩和、症状や姿勢の改善を多々求められるそうです。感覚的な要求に加え実質的な要求ともいえます。

そこで数多のニーズが連日あるという事はオリジナルメソッドがあるからで、彼女のトークを聞いていて感じたのは技術だけではなく、自信を持って説明する裏付け、個性溢れる会話力=人間的魅力がむしろ大きな要因だと思いました。

続いて、21日日曜日は当校加盟団体手技療術指導協会の原田理事長による丹田、気に関するセミナーに参加してきました。こちらも探求、研究され経験されてきて裏付けられた理論も勿論、頭の回転、場の機微を読む察知力、ジョークもふんだんに盛り込まれたトーク、会話力に私は舌を巻きました。

さてこのようなイベントやセミナーに参加した場合、その参加者の心にどう響くか、インプットされるかがとても大切で開催者の表現力は勿論ですが、実は受け取る側の感性や思考力といった頭脳がより重要で、実りあるセミナーになるかも決まってくると思うのです。

私自身、教育機関としてのアカデミーを立ち上げ、もう一方でボランティアではないのでビジネスとして成り立たさねくてはこちらかのメッセージ、表現する場所が存続できないわけで双方から模索していくうちに自分の思考が少しずつ変わってきました。

例えば何故、同じセミナーや講義を受けているのに身に付く修得能率に違いが出て、場合によっては雲泥の差が出るのだろう?同じ技術を行なっているはずなのにリピート率に差が出るのは?開業者でお客さんが来るところと来ない所の差は?技術だけの問題か?と今まで漠然と考えていたことが色々な技術書、自己啓発書、ビジネス書、または個人的に趣味に入るジャンルの本を読んでくる中や、色々な人と出会いそして別れなどで客観的に考えるように思考が変わってきました。

例えば教える側としては仮にいくら良い内容の話でも声のトーンが一定だったり周りや相手の雰囲気を察知できないとまさにKYで面白みにかけた内容に成り下がってしまいます。また、集中力にも限界があるので余談や体験談、冗談も合間にタイミングよく盛り込む会話力が必要になってきます。教える側は特に先の展開も読んで内容やトークを組み立てるので自分のやりたいことばかり押し付けるのではなく、左脳も働かせ計算力もきっと必要になるでしょう。

そして、そこに自分の個性を如何に肉付していくか・・。だから、客観的とはイメージとして相手の頭の中を覗くような感じともいえるので人の話を聞くと同じ話でも受け取る、インプットされる濃さが違ってくるし、面白いんですね。

前述の原田先生もそのあたりの表現力や頭の回転力は絶妙だし、アカデミーの畔柳講師、川島講師、青木講師も話を聞いているとすごく面白い。

これは一つの技術、体系化された表現力だと断言できます。こういう部分に参加者は如何に感じるか、受け取るか、響いているかということなんです。だから、受け取る側も同じような思考だと共鳴しあって良い「場」が生まれる。でもこれは、我々施術者に欠かすことのできない技術以上に最も大切な要素と言っても過言ではないかもしれません・・。

痛みで苦しんでおられる方、不安な方、ストレスを抱えた方にどう対処していくか。事前に状況を説明して納得してもらうこと、施術の不安を取り除くこと、安心してもらうことで患者さんもリラックするできるし副交感神経が有意になり癒しへとつながる。東洋医学の表現では気血の滞りが改善されるので同じ経絡治療でスイッチを入れても効き方が違ってくるでしょう。

会話と同じで自分の技術を過信して独りよがりの施術では色々なニーズへの対応力は低いと言わざるを得ないでしょう。原田先生は患者さんとシンクロすること、と言っていました。考えてみれば、決して自分の腕、技術だけで患者さんが来てるわけではない筈です。説得力のある説明、適確な予後フォロー、アドバイス、誠実さ、心遣いが安心や癒しを生んで足を運んで頂いているのではないでしょうか?これらはどのような分野のビジネスにも共通する必要なツールと言えるはずです。私は自営業なので例えば保険もそれなりに考えるわけですが、加入する保険の内容や企業力だけで決めたわけでは有りません。いざとなったら、この営業マンは信頼できるかな?とか内容をどれだけ適確に誠意をもって説明するかなどが決め手になっています。

だから、そうそう飛び込みや電話営業なんかで決めるわけはありません。ダメ元、という思考がみえみえだし、こちらのことをよく知りもしないで物だけ売れたら儲けもんという発想が根底にあるからです。だからどんどん、トップとその他のセールスパーソンでは差が開いてしまう。

我々の仕事は前提として技術も知識も当然必要になってくるし、さらに患者様の機微を知る察知力と対応する表現力も欠かせません。

私も以前は考えてみると思考が働いていない思考停止状態でした。これさえ行なえば、できれば大丈夫だという考えで、これは実は楽な生き方なんですね。開業してうまく行かないパターン、発展していかない会社、寂れた商店街は皆思考停止になっていると断言できます。以前登り調子だった企業が今世の中が不景気になったからといって下っていくのは思考が止まったままだからです。社会や景気のせいにするのは誰にでも出来ます。

首相就任で期待すること「景気を良くしてほしい」・・。就任の豊富「景気回復」・・皆思考停止です。総理大臣が景気良くしてくれるなら我々自営業者なんて誰も苦労しませんよ。勤め人でも自営業者でもいつも同じ仕事、ルーティンワークの人たちがおそらくこのようなコメントを口にするのでしょう。この時代でも延びている業界や会社だってちゃんとあるんですよ。それじゃ、犯罪を犯すのも世の中が悪いという発想とかわりありません。庶民は景気が良くなる為に何かしたのか?自分の利益だけ追い求めていないか?犯罪者は自分がハッピーになるために逆境を克服して何か努力を続けたのか?社会に問題があるとしたり顔でコメントする識者も思考停止です。皆、自己の欲ばかり主張してかんがえる頭脳を働かせていない。

セミナーを受けてもこれは難しいからとか、痛いからとか、簡単だからとか、いや同じ事だとかで使えないとか意味が無いとかで終わらせていませんか?もっと多角的な思考で臨むことが大切だし、使えるかどうかよりも如何に使えるようにするか、役にたたせるか、という発想が大切です。セミナーだけではなく世の中にはヒントになるもの、学びになる情報が溢れています。

思考停止ではそれらを感受するアンテナもしまったままになっています。これではどんなものにお金を払っても身になることは少ないでしょう。

学ぶなら目的意識をしっかりもつことがまず大切です。当校ではセミナー活用シートという用紙にセミナー前後に必ず記入してもらっています。大体、そのシートを見ればどのくらい本当に身に付いたか、響いたかわかります。アカデミーでも同じことを教えても修得力に差がでるのはこれです。頼むよ~。

まあ、伝える側も施術する側もみな表現力は当然磨いていかなくてはいけませんね。でも教えると自分も更に成長できるのはこういう事なのかな~と思います。

表現力や会話力は手っ取り早く出来るのは読書をすることだと思います。同じ読書をするのでも、また参考文献を読むのでも思考の働かせ次第でこれも違います。受け取る質も許容量もです。どんな本でもそうだと思います。自慢になりませんが私は常に本は同時に5,6冊色々なジャンルを同時に読んでいます。飽きっぽいからです(笑)。同じ著者の文体だとたまに飽きるんで品をかえて読んでいます。

個人的には歴史書、歴史小説が好きなんですが激動の時代特に戦国時代や明治維新は思考力フルパワーの時代、平安や江戸時代は思考停止時代かもしれません。だから時代を通して景気も下向きになり行き詰まって次に必ず大きな転換を迎えざるを得なくなっています。フルパワーの時代、例えば戦国時代は合戦や諜略、同盟などの頭脳戦略が面白いし、戦国武将達が残した名言も今に通じる物も少なくなく、思考も垣間見える気がします。

本を読んでいるかどうか、授業の感想を聞いたり質問の内容で大体わかります。変化の激しい今の時代はフルパワーの時代、高度経済成長からバブルの時代は思考停止時代ですかね。今の時代に生きるセラピストの皆さん、表現力を身につけ、思考を常に働かせましょう。うまくいかないにはそれなりに必ず理由があるからです。千利休は当たり前のことを当たり前になかなかこなせないのが人間だと言っていたそうです。

自戒を込めて、今出来ることからはじめましょう。

多角的に観察してアプローチする為に、9月26日金曜日午後12時~「ファンクショナルリフォームメソッド」セミナー開催。前回の内容に頚椎や足関節が加わりニューバージョンとなりました。

表現力を養う為に、9月27日土曜日午後12時~「身体の奏で方ボイス編コミュケーションメイクアップ」セミナーを開催致します。

詳しくは当校HPを御覧下さい。http://www.aoyamaseitai-ac.com

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