ストッレチは運動前後のウォーミングアップやクールダウンで重要な役割を果てしています。
柔軟性の維持増進にも健康維持、怪我の予防でも謳われ、またストレッチ専門店なるものが出てきたり、ストレッチを大々的にアピールするサロンも見受けられます。
個人的に思うのは・・ストレッチを行うことは非常に難しい、ということです。
まず、個体差がある。当然前後左右回旋それぞれに歪みがあり、闇雲にあらゆる箇所を伸ばせば矯正されるわけでは決してありません。縮んでいる箇所を伸ばせばよい、痛い箇所を伸ばすというのも全く当てはまりません。どんなにヨガを行っても毎日せっせとストレッチを頑張っても、もっと言うなら毎日骨盤矯正を施しても歪みそのものは改善することはありません。確かに一時的、一瞬は対称になりますが、歩き出したその瞬間から歪みは始まります。
だから歪みそのものは大きな問題を引き起こしませんし、そもそも普段から一生懸命歪みをなくそうと、柔軟性を健康のために養おうとする必要もありません。
歪んでいることが痛みや痺れの原因ではなく歪んでいる箇所が炎症を起こしていることが症状の原因だからです。だから普段は歪んでいてもほっといてもいい。どうせすぐ歪むのだから・・。
胸椎や肋骨胴体の歪みは先天性のものと、後天的な食生活が鍵を握ります。
先天性の側湾症がそれにあたり、これは単純に骨盤や背骨が歪んでいることではありませんし、骨盤矯正をしても無意味です。肋骨が変形しているので完全に完治させきることははっきり言ってできません。勿論改善はします。
後天的に歪む場合、例えば左背中隆起は脾臓の問題、右は肝臓の問題なのでダイレクトに飲食物の影響を受けます。また事故の影響で歪んだり、運動のし過ぎで肝臓が炎症を起こし、その状態を筋膜が記憶し歪みを引き起こすことも珍しくありません。薬の常用も肝臓に影響します。つまり、加齢や運動不足、普段の姿勢などは歪みとはほとんど関係ありません。
先天的に側湾症の方が後年更に湾曲が顕著になり背中の丸まり方が進行する場合、これはやはり食生活に起因します。ひとつは糖化。
普段から甘いものを好む、果物を好んで食す、これらの方は糖化を確実に引き起こします。また、ストレスによってステロイドホルモンが継続分泌する状況でも糖化を起こします。イライラし易い、落ち込みやすい、落ち込んでから立て直すのが遅い、不安が常にある等、糖質であるステロイドホルモンが分泌を続け糖化を引き起こしています。また、アルコールや薬の常用は常時肝炎を起こしているので、この炎症を抑えるためにやはり常にステロイドホルモンが継続分泌を起こし糖化を招きどんどん背中が硬くなり湾曲を増長させています。もうひとつは水分不足で腎臓が疲弊することでも背骨のしなやかさを失わせています。
ですからここでもストレッチとは関係の無い因果となります。むしろやるほど歪みを増長させています。
どのように歪んでいるのか?硬くたって伸びきって歪んでいる(伸張)部位も珍しくないのでそこを伸ばすとどんどん歪みます。その歪みを見極めるにはトレーナーの分野ではなく、ある程度熟練した専門家じゃないと難しいと思います。
また筋肉のしなやかさは、疲労物質である乳酸などを分解する肝臓の状態とリンクします。いくらストレッチを続けても肝臓がストレスや薬やアルコールで慢性疲労を起こしていたら、追いつかず硬くなる一方です。ストレッチをする前に食生活を見直すことのほうがはるかに有意義です。またあらゆる病気や老化は糖化です。
どんなに運動習慣があっても前述したような糖化を引き起こす生活をしていたら、どんどん筋肉も引きつれ節々も硬くなります。運動より食生活が圧倒的に重要なのです。
勿論、菜食や玄米、減塩という意味でもありません。これらは著しく冷え体質を招きます。
糖化を引き起こす食生活(炭水化物過多、果物やスイーツを頻繁に食す、アルコール常用等)を改め良質な筋肉を作るたんぱく質をしっかり摂取することです。ちなみに大豆などはアミノ酸スコアが低く良質なたんぱく質とはいえないので鶏卵や豚肉、いわし等動物性たんぱく質が重要になってきます。カロリーと健康は関係ありません。
ストレッチをやる場合筋肉を覆う筋膜まで変化させる必要があるので2分は必要になってきます。30秒程度ではすぐに戻ってしまいます。でもそもそも日常の中で2分も身体を伸ばし続ける必要もそうそうありません。
たいてい痛み=炎症がある部位は関節の圧迫が顕著で、血行不良、栄養不足を招きひどい場合は石灰化を招いています。ストレッチではその圧が強すぎるので、痛いときに伸ばしたり筋トレ等をして解決しようとしても逆効果です。
これらの知識があり、自分の身体バランスを客観的に把握し、その原因や対処法を本当の意味で理解していない限り、つまり全くの健康な状態じゃない限りストレッチを行うのも受けるのもお勧めできません。