川崎市・狛江市・世田谷区 静岡県牧之原市 整体スクール「日本徒手整体アカデミー」日本徒手整体施術院

東京・神奈川・静岡で整体師資格取得は「日本徒手整体アカデミー」。「巡心流整体術」は当校独自手技。講師によるブログ。

第一肋骨の調整

2022年05月29日 | 学院長のコラム、ブログ

今回は第一肋骨について解説します。第一肋骨は胸椎一番と連結している為、まず胸椎一番が変位を起こしていると考えます。形状が異なる頸椎と胸椎の境目に位置する為、あまり可動性は無く、しばしばトラブルを起こすポイントにもなりやすい箇所です。

上肢から手指外側の神経に繋がる神経根でもあり、ここに捻挫が起きると神経痛、痺れが起きることもあります。

ちなみに胸椎12番と連動し、同様に変位が生じることが多々あり、ロベットブラザーの法則と言われています。胸椎12番も腰椎との連結部で捻挫を起こしやすいのですが、大元は腎臓や副腎の内科的トラブルが原因で、椎間関節も結果として石灰化を起こしたり、高齢になると圧迫骨折を起こす箇所にもなります。

つまり、胸椎1番と肋骨の1番目の問題も腎臓や副腎トラブルを示唆しているともいえます。

第一肋骨は鎖骨の上、僧帽筋前部に位置し、上部から押すと肋骨が隆起しているのがわかり、圧痛も伴います。肋骨隆起側は正面から正中線で左右差を確認をすると、肩が下垂している側に起こっていることが多いようです。

 

椅子等に座位姿勢をとり、健側腋窩に膝をあてがいます。首は健側に回旋、少し伸展し、患側肋骨隆起ポイントを指で触れながら90秒程リラックス、静止します。90秒経ったら、できるだけゆっくり戻していきます。

重だるい肩こり、というより痛みに近い肩のこりの場合このように肋骨変位が生じており、頸椎や上肢の可動制限も生じることも少なくありません。痺れや寝違い様症状も起こることもあります。いくら筋肉を緩めても、この場合解消されない為、第一肋骨をしっかり調整することが求められます。


肋骨部の調整

2022年05月22日 | 学院長のコラム、ブログ

前回までは胸椎の変位、その原因、そしてそれぞれの矯正法について解説してきました。

今回は肋骨の調整法について言及していきます。肋骨の痛みや炎症は背骨の横突起に近いに箇所の肋骨、胴体側面部分、そして胸骨側等に部位も分かれてきます。横突起に近い箇所は肋椎関節の捻挫や炎症、胸骨側は胸肋関節のトラブルの可能性もあります。いずれにせよ大元の胸椎に必ず変位が起こっていて、そこに連結する肋骨も必然的に変位から捻挫、炎症が生じることで疼痛の発現に至ります。

問題個所を触診するすると、隆起していて、または周辺全体に肋骨が膨らんでいたりします。背骨を中心に左が大きく膨らんでいたら脾臓つまり免疫系トラブル、右側なら肝臓の炎症に繋がることが多く、これは胸椎での解説の通りです。

正座の姿勢から肋骨変位側に坐骨をずらして横座りさせます。変位側(患側)の脇に術者の膝をあてがい、寄り掛かった状態にさせて脱力させます。健側へ頸椎をやや回旋そして屈曲位をとり、90秒程静止します。そこから脱力しながらゆっくり元の姿勢に戻します。


胸椎の矯正 Ⅱ

2022年05月01日 | 学院長のコラム、ブログ

ここでは胸椎3次元の歪みについて解説します。

3次元とは椎骨の3方向の歪みを指し、椎骨の屈曲または伸展、側屈、そして回旋の3方向となります。痛みが慢性化および軽度で全体に広がったような痛みは側屈と回旋の2方向=2次元までですが、そこに更に前屈=屈曲、または後屈=伸展の前後屈の変位が加わると3次元の捻挫となり炎症及び痛みが強く可動域制限も伴うレベルとなります。

2次元では複数の歪みとなりますが、3次元はその椎骨単体、一か所の歪みなのですが、痛みが強く、その影響で炎症、可動域制限も広がる(=放散痛)為、本人はそのトリガーポイントは正確に把握しずらいものです。

触診で確認すると、その原因個所が前屈だろうと後屈だろうと3次元変位で椎骨はほぼ後方突出している為、比較的特定することは容易です。

普段の姿勢不良や、前屈動作、くしゃみ、咳等が増長させて捻挫を起こしますが、それらはあくまで2次的後発的要素に過ぎず、大元はその椎骨が3次元に変位するほどに椎骨下の脊髄神経根が強く炎症、興奮していた為です。

神経根の炎症はその神経支配となる内臓や血管群、リンパ管、神経節等の炎症や病変、機能低下等が考えられます。痛みの発現は急性的でも、そこに至るまではそれらの神経支配領域が時間をかけて何らかの機能不全が進行した結果となります。

胸椎全体では構造的にほぼ後湾している為、身体の前屈動作よりも伸展動作に痛みが出る割合が多いようです。構造的に胸椎全体が後湾しているということは背骨が丸まっていて、椎骨単体では前屈=屈曲の連続で重なっていることと同義といえます。

3次元変位はそこから更に椎骨が前屈するより、後屈することで可動域制限及び疼痛が強い為、多くは後屈変位を伴う3次元になります。

胸椎2番左は循環器、3番は肺、5番右は肝臓、7、8番左は免疫系、9,10番右は胆嚢、11,12番及び腰椎1番は腎、副腎の内科的炎症、トラブルと予測されます。

 両手を頭の後ろに回して、変位箇所に術者の膝を当てます。そこを支点に可能な範囲で胴体を伸展します。この動作で椎骨は前屈から後屈に位置していきます。さらに患側へ側屈を加えます。椎骨的には側屈させると後方から前方回旋に位置してもいきます。

10秒程その位置から元に戻る方向へ軽く抵抗運動を行い、10秒程休憩、それを3~5セット繰り返します。痛みと可動域が大幅に改善され3次元変位が矯正されます。