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ケトン食がてんかんに効く理由はケトン体ではない

2015-11-30 06:06:59 | 
New diet provides hope for treating patients with drug resistant epilepsy

November 25, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/11/151125083815.htm

ロイヤル・ホロウェイロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの科学者は、
てんかんが制御できない患者の治療を助けるために使うことが可能な特別な食品を同定した
Brain誌で発表された今回の研究結果は、ケトジェニック・ダイエットがどのような作用により薬が効かないてんかん患者の発作を抑えるのかについて明らかにする


てんかんは世界で5000万人が苦しむ疾患であり、てんかんと診断された患者の約3分の1が現在の治療法では適切にコントロールできないままである

イギリスの研究チームは、MCT(medium chain triglyceride; 中鎖脂肪)によるケトジェニック・ダイエットによって生じる『デカン酸decanoic acid』という特定の脂肪酸が強力な抗てんかん効果を持つことを明らかにした
ケトジェニック・ダイエットは脂肪が非常に多く、炭水化物を含む食品が少ない食事である

※MCT: 炭素数がC8からC14の中鎖脂肪酸からなる中性脂肪のこと。特にC10以下の脂肪酸から構成される脂肪酸は肝臓で消化されやすい


「ケトジェニック・ダイエットによって生じる脂肪を分析することにより、我々はデカン酸が現在てんかんに用いられる薬よりも優れており、さらに副作用も少ないかもしれないことを明らかにした」
ロイヤル・ホロウェイ生物科学校School of Biological Scienceの生物科学センターCentre for Biomedical Sciences
で教授のRobin Williamsは言う

ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの神経学研究所で教授のMatthew Walkerは次のように付け加えた
「この発見により、我々はてんかん治療を著しく改善するであろう新たな処方を開発できるようになる
 これは子供から大人までのてんかんを管理するためのまったく新しいアプローチを提供する」

Williams教授は言う
「ケトジェニック・ダイエットの治療メカニズムはデカン酸という脂肪であり、
一般に信じられているようにケトン体の生成によるものではない
この発見により我々はケトジェニック・ダイエットの改善を進めることが可能になる
さらに、我々の発見はこのダイエットを単純に『MCTダイエット』と改名すべきであることを示している」


http://dx.doi.org/10.1093/brain/awv325
Seizure control by decanoic acid through direct AMPA receptor inhibition.


<コメント>
ケトン食の抗てんかん効果はケトン体によるものではなかったようです
特定の脂肪酸だけでいいなら、わざわざ脂肪80%にしてケトン体を作る必要はありませんね



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/26dc841dbc7d25c72156dffba447ac93
G1Dで唯一証明された治療は高脂肪のケトン誘発食だけだが、患者のおよそ3分の2にしか効果がない。加えてケトン食は腎結石と代謝性異常のような長期リスクがある。
本研究の結果によれば、トリヘプタノインはケトン誘発食と同程度に効果的なようである
 

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