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2014年7月3日

2014-07-09 09:47:57 | 

アルツハイマー病と脳卒中患者の頭脳にある『スイッチ』は、ニューロンの生成と生存を妨げる



サンフォード・バーナム医学研究所は、神経幹細胞からの新しいニューロンの生成ならびに既存の神経細胞の生存を制御する「化学的スイッチ」を特定した。

Cell Reportsで7月3日に発表される研究は、化学的スイッチのMEF2が種々の神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、自閉症で、ニューロンの損失から保護する潜在的な治療目標である可能性を示唆する。



「きわめて反応性の遊離基である一酸化窒素(NO)がMEF2と反応すると、MEF2は神経発生とニューロン生存を誘導する遺伝子にもはや結合することができず、活性化することができなくなる」、Stuart Lipton教授は言う。

「今回のユニークな点は、MEF2に対する1つの変更が、2つの異なったイベント ― 新しいニューロンの生成と既存のニューロンの生存 ― を制御するということである。」



転写因子MEF2ファミリーのメンバーは、神経発生とニューロン生存、ならびに学習と記憶のプロセスで重要な役割を演ずることが示されてきた。

そしてMEF2遺伝子の突然変異は、アルツハイマー病から自閉症まで様々な神経変性疾患と関連していた。



NOタンパク質の修飾、つまりS-ニトロシル化は、約20年前にLiptonたちによって最初に記述された。

S-ニトロシル化は、体の全体を通じて正常な生理的条件の下で重要な制御機能を有する。しかし、老化、環境毒素、またはストレス関連の損傷により、異常なS-ニトロシル化反応が生じて疾病病因に関与する。

「我々の研究所は、MEF2のS-ニトロシル化がパーキンソン病でニューロンの生存を制御したことを以前に示した」、Liptonは言う。

「今回我々が示したのは、これと同じ反応がいたる所で起きていて、脳卒中とアルツハイマー病など他の神経障害でも生じるということである。」



「MEF2に対する一般的なS-ニトロシル化修飾を抑制することでこれらの神経障害を治療することが可能になるかもしれない。」、Liptonは付け加える。

「小さい治療的な分子の開発、例えば血液脳関門を越えてMEF2のS-ニトロシル化をブロックするか、何らかの方法でMEF2転写活性を増加させることができる分子は、新しい脳細胞成長を促進し、いくつかの神経変性疾患で既存の細胞を保護する可能性がある。」

「我々は高処理スクリーニング系と創薬努力において、そのような分子でいくつかをすでに発見した」、Liptonは言う。

学術誌参照:
1.S-ニトロシル化によって媒介される酸化還元の転写スイッチは、神経発生とニューロン細胞死を調整する。

Cell Reports、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/07/140703125214.htm



※nitrosyl: ニトロシル。1価の基-N=O。ニトロソ化合物を生成する。S-ニトロシル化はシステイン残基のNOによる修飾。

<コメント>
MEF2の修飾がTLXBcl-xLの転写を抑制することで神経の発生と生存に影響して、様々な疾患につながるという研究です。

ニューロンでのS-ニトロシル化は虚血によって起きる場合があり、運動不足や心血管の状態がアルツハイマー病や痴呆のリスクに影響することの説明にもなりそうです。

http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/6354a4f35f3722cd11fe82a8306d3f46

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